コリス「か、怪獣・・・・・!!」
コリスはファイダルの真の姿を見て、驚く。
ファイダル「そう・・・。これが、俺の本当の姿だ。
どう?なかなかかっこ良いでしょ??」
コリス「・・・・恐ろしい・・・・!」
ファイダル「ふーん。でも、俺の嫁はそんな評価はしてねーけど?」
コリス「嫁・・・・?」 コリスは疑問を感じ、パソコンの方を見る。
その画面には、擬人化♀化したカービィの姿であった。
ファイダル「そう。こいつが俺の嫁!素晴らしいよね?最高だよね?」
コリス「う・・・うん。確かに、素晴らしいよ。このキャラは・・・。」
ファイダル「くふっ!ありがとう。他にも嫁はたくさんいる。
欲張り?そんなんしらね。これを見せてやるから、よーく見てろ!!」
ファイダルは今、見ているページを最小化して、別のページを見せる。
そのページには、いろんな女性キャラの絵があった。
擬カビキャラはもちろん、アニメにゲーム、そして漫画までも・・・。
ファイダル「こいつらは全員、俺の嫁だ。このページは俺の嫁ファイル!」
コリス「・・・・・こんなに多いなんて。まさに、キモオタだ・・・!!」
ファイダル「そう。僕はキモオタ。オタだからこそ、嫁が必要なんだ・・・!」
そして、ファイダルは立ち上がり、フィギュアのあるところへ歩く。
ファイダルは二つの美少女フィギュアを両手に持ち、こう語る。
ファイダル「俺は嫁をこうして触れる事ができる。・・・・けど、
この嫁たちは作り物。俺は本物の嫁に触れたいのだ・・・。
他のオタクだって、きっとそう考える・・・・。」
コリス「・・・・けど、その嫁たちって二次元の人たちでしょ?
僕ら三次元と二次元の人たちは触れ合えないんじゃ・・・。」
ファイダル「確かに、二つの次元の人々は触れ合えないだろう。だが、
そのロックしたカギを開ける事ならできる!強大な力を得てな・・・。」
コリス「強大な力・・・!?それは一体・・・?」
ファイダル「俺たちファイダル族は電波を大きく喰う事で力が大きくなれる。
そして、多くの電波を喰った者だけが次元を越えた力を得られると言う。
俺はその力に憧れ、それを手に入れて二次元の世界へ行くつもりだ・・・!」
コリス「つまり・・・・次元を移動する力が欲しいワケ・・・!?」
ファイダル「それが俺の夢。何か、文句ある?なんなら、
お前が俺を二次元の世界へ連れて行ってくれるの?ウルトラマン・・・。」
コリス「確かに、僕は夢の力を持っている。けど、
別次元へ行ける魔法なんて、簡単に持てるワケがない・・・・。」
ファイダル「あ・・・そう。お前ならやれると信じたのに・・・。」
ファイダルは呆れたかのように言い、人間の姿に戻った。
ファイダル(人間体)「このままだと、俺は電波を食べなきゃいけないらしいな。
まあ。美味しくて食べ放題だから良いけど・・・。」
コリス「・・・・なんか、ごめん。」
ファイダル(人間体)「いいよいいよ。はぁ・・・。二次元の女子たちに会いたいなァ。」
ファイダルがため息をして、そう言う。
その時、思いもしない程の新たな人物の声が聞こえてきた。
謎の声「ばっかじゃねーの?」 コリス&ファイダル「っ!!?」
コリスとファイダルはその声に気づき、その声の主を見る。
その者はいかにもヤクザと言う感じの男であった。他にも数人いる。
ヤクザらしい男「俺の部下がお前にやられたみたいだってよ。
そのお前が、やっぱりキモオタかよ。くだらねーなァ。」
ファイダル(人間体)「だって、あいつらが僕に喧嘩売ってたんだもん。」
コリス「き・・・君。ヤクザにまで手をかけたの・・・?;」
ヤクザらしい男「だってじゃねェよ。俺はなァ・・・。
手下を傷つけた奴は許しておけねーんだよ。」
ファイダル(人間体)「どうでも良いけどさ。さっさとここから出て行って?
僕は争い事は嫌いだし、君たちじゃ勝ち目はないよ。マジで。」
ヤクザらしい男「まあ。確かに部下の情報じゃ、お前は強いらしいな。
馬鹿みたいに。じゃあ、お前には襲わないで帰っちゃるよ。ただし・・・。」
ヤクザらしい男はそう言いながら銃を構える。そして、他の男たちも銃を構えた。
ファイダル(人間体)「ひっ!!」 コリス「な、何を!?」
ヤクザらしい男「この部屋の汚ェ部分を消してからなああぁぁぁ!!!」
ヤクザの男たちは一斉に乱射を始めた。
だが、コリスやファイダルには命中せず、パソコンや漫画やゲーム、
DVDにフィギュアなどが全て撃たれて壊れていった。
ファイダル(人間体)「あっ!!!!!!!!」
ファイダルはこれに気づいて驚く。そして、男たちが乱射を終えると、
部屋全体が荒らされ、パソコンが破壊され、
漫画もほとんど燃やされ、DVDもゲームもフィギュアも全て破損された。
ヤクザらしい男「これに懲りて、真っ当な大人になれよな・・・。」
ファイダル(人間体)「あ・・・ああ・・・・。」
ファイダルは全ての大切な物を失い、悲しげな声をあげる。
コリス「ファ、ファイダル・・・・。」 コリスはそんなファイダルに同情しそうになる。
ファイダル(人間体)「あ・・・・あが・・・。ぁが・・・が・・・があぁぁぁ・・・!!」
コリス「ファ、ファイダル・・・・!?」 コリスはファイダルの異変に気づく。
ヤクザらしい男「お、おい・・・!なんか、ヤバいぞ・・・!?」
ファイダル(人間体)「があああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
そして、ファイダルは激怒して叫んだ。そして、
彼は怪獣の姿に戻り、6つの角が青く光り出した。
夜のアキダロードの電気屋とデパートの後ろから爆発が起きた。
そこから、巨大な怪獣となったファイダルの姿があった。
ファイダル「・・・・・・・・!」 ファイダルはさっそく暴れようと、
近くのデパートや電気屋を叩き壊した。
コリスとヤクザたちは逃げ切ったようだ。
ヤクザらしい男「ひいいぃぃっ!!
な、何だよ!あいつ!!怪獣だったのかよ!?」
コリス「あなたのせいで、このアキダロードが、
めちゃくちゃになってしまいますよ!!その責任はあなたが・・・・!!」
ヤクザらしい男「そ、そんなの知るか!!逃げるぞ!!皆!!!」
男たちは走って逃げ出した。だが、ファイダルはその男たちを許さない。
ファイダル「逃げんなよ!!このクソッタレ共!!!あのパソコンには、
大事なデータがいっぱいあったんだぞ!!!」
コリス「待つんだ!!ファイダル!!落ち着くんだ!!!」
ファイダル「死ねえええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
ファイダルは6つの角からそれぞれ6つの電撃光線を発射した。
その光線は全てヤクザの男たち全員に命中した。
ヤクザらしい男「ぎゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
男たちは黒こげになり、倒れた。重症を負ってしまった。
コリス「う・・・・・っ!」 コリスはファイダルの怒りに恐れを感じる。
ファイダル「こうなったら!この星全体の電波を全部喰ってやる!!!」
怒りが収まらないファイダルは両手を左右に広げ、6つの角を青く光らせる。
コリス「角が光ってる・・・!これが電波を喰っている姿か・・・!?」
その時、街中の多くのテレビやラジオ、電話の機能が停止し始めた。
「あっ!!テレビの画面が消えた!!」
「電話も通じねェ!!」 「ラジオから何も聞こえないぞ!?」
「防衛隊に要請を!!」 「でも、電話もできないし、本部は遠いぞ!?」
その騒ぎの声もサキやイチゴにも届いていた。
二人は既に怪獣がいる事に気づいている。
イチゴ「あの怪獣が街中の電波を狂わせているのか・・・・!?
サキさん!!本部への連絡はまだか!!?」
サキ「すみません・・・!どうやら、通信不可能らしいです・・・!!」
サキは通信機で本部に連絡しようとしたが、
電波を奪われて、連絡できない。
イチゴ「本部のレーダーも、電波のなくなりつつある、
こちらには届かないだろう・・・!仕方がない!!
僕たちだけで攻撃だ!!!」
サキ「はいっ!!!」
イチゴとサキはウルトラシューターを構え、怪獣に接近。
そして、二人は火薬弾を連射して電波を食べているファイダルを攻撃した。
ファイダル「・・・・!?誰だ!!邪魔しやがったのは!!!」
ファイダルはいきなり誰かに撃たれて、ひるんだ。
それにより、電波を全て食べ損ね、それに怒って暴れ出した。
ファイダル「・・・・・・!・・・・・・・!!」
ファイダルは手足を使った打撃で近くの建物を次々と破壊している。
イチゴ「怪獣が怒った!!連射で沈めるんだ!!」
イチゴとサキは連射して、ファイダルを攻撃した。だが、
今や効き目なしで、ますます暴れまわる一方である。
ファイダル「・・・・・!!・・・・・!・・・・!」
サキ「・・・・っ!は!スカイラッシュ部隊です!!」
夜空をかけるスカイラッシュ二機が飛んで来た。一号機がテブリッシュ、
二号機がシュドーである。
イチゴ「敵が電波妨害を止めたので、いち早くレーダーの位置に従って、
出撃したんだ。彼らに任せて、僕らは人々を避難させよう!!」
シュドー「・・・・何であいつ、眼鏡かけてんだ?」
テブリッシュ「このオタクが多い街から現れたんだから、
きっとそこにピッタリな怪獣と言って良いだろう。とにかく、攻撃だ!!」
スカイラッシュ二機はレーザーバルカンでファイダルを攻撃した。
ファイダル「・・・・!・・・・・・!!!」
ファイダルは6つの角から光線を発射。
スカイラッシュ二機はそれを避ける。二機は再びレーザーバルカンを連射。
ファイダルはまたも受けるが、耐えた。
ファイダル「お前らあぁぁぁ・・・・!調子に乗んなよォ!!!」
ファイダルはまた6つの角からの光線で二機を攻撃するが、
またも避けられる。
怒ったファイダルは町並みの方に光線を発射した。
多くの建物が爆発した。このままオタクの聖地は地獄と化してしまうのか。
コリス「やめるんだ!!ファイダル!!!」
コリスは走って、ファイダルに向かった。
コリス「ショワッチ!!!!!」 コリスはクリスタルに変身した。
ファイダルは自分の前にクリスタルが立っている事に驚く。
ファイダル「・・・・・!?」
ウルトラマンクリスタル「・・・・ヘアッ!やああぁぁぁ!!!」
クリスタルは走り、ファイダルと組み合いに入る。
ウルトラマンクリスタル「・・・っ!ふっ!!でや!!」
クリスタルは怪獣の頭にチョップし、ハイキックでさがらせた。
ファイダル「・・・・・!?・・・・・!!」
ファイダルは反撃しようと走るが、クリスタルのミドルキックに止められる。
ウルトラマンクリスタル「せい!!」 ファイダル「・・・・・・!??」
ファイダルは痛みで動きが止まる。クリスタルはそんな怪獣の角2本を掴む。
ウルトラマンクリスタル「むっ!!シェアアアァァァァァァ!!!!」
クリスタルはそのまま、ファイダルを投げ飛ばす。怪獣は、
ビルに叩きつけられる。そのビルも怪獣の重さに崩れてしまう。
ウルトラマンクリスタル「はあぁぁぁっ!!とう!!えぃ!!」
そして、クリスタルは倒れたファイダルの背中に馬乗りになり、
2本の角を掴み、そのままファイダルの頭を3度か地面に叩きつける。
ファイダル「・・・!・・・・!!・・・・・・!!」
ファイダルは思い切り立って、クリスタルを弾き飛ばした。
ウルトラマンクリスタル「わっ!!」 クリスタルは敵から離れたところに落ちる。
ファイダル「・・・・・!・・・・・・!!」
その時、ファイダルはクリスタルに向かい、両手を左右に広げて、
胸の赤い発光体から黄色い巨大な光線を発射した。ビイイイイイィィィィィィ
ウルトラマンクリスタル「っ!!うわああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」
クリスタルはその巨大な光線を浴びて、
吹き飛んで倒れた。かなりのダメージだ。
これぞ、ファイダルの必殺技、ファイダルビッグビームである。
ウルトラマンクリスタル「ぐは・・・・っ!!・・・・っ!」
クリスタルはゆっくり立つが、ファイダルが容赦なくそんなクリスタルを蹴る。
ウルトラマンクリスタル「うわ!!」 ファイダル「・・・・・・!!」
さらに、ファイダルはクリスタルの顔にパンチを打ち込む。
ウルトラマンクリスタル「あぅ・・・・!」 クリスタルは顔を殴られて倒れる。
ファイダル「俺の嫁たちが二次元で待ってるのだ!!
あっはっはっはっは・・・!!」
ウルトラマンクリスタル「二次元は皆の空想と夢の世界なんだ・・・・!!
三次元の世界と二次元の世界は融合してはいけないんだ!!!」
ファイダルはそれを聞いて、苛立って地面をドンドン踏んだ。
つづく
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