コリス「・・・・サキさん。デートの場所ですが・・・?」
サキ「・・・・ん?」
コリス「何故、ボルチニア港なんですか・・・?」
サキ「それはね・・・・二人でちょっと船の旅に行きたいなと思って・・・。
コリス君は、最新型旅客船・ビッグナーサ号が完成した事は聞いたよね?」
コリス「はい・・・。三日前に完成し、テスト運行も成功したって・・・。
本格的な運行は、ボルチニアで・・・。っ!もしかして、サキさん・・・・!」
サキ「ええ。そのビッグナーサに一緒に乗りたかったの。」
コリス「そうだったんですか・・・。でも、どうして・・・?」
サキ「・・・・何となく・・・・かな・・・。」
サキは少しだけそう言って、静かにそう言った。
コリス「・・・・ん?」 コリスにはわからなかった。サキの今の気持ちが・・・。
ついに専用車はボルチニア港に着いた。二人は車から降りて、歩く。
その先には、とても大きな旅客船があった。それが、ビッグナーサ号である。
その偉大なる船の前に多くの人々が集まっていた。
コリス「これが・・・・ビッグナーサ号・・・・!」
サキ「ええ。チケットも二枚分買っておいたわ。」
コリス「打つ手が早い・・・。」 コリスがそう言った後に、
多くの人々の前に、船長らしき男がいた。男はマイクで話しかける。
船長「ええ。私はこのビッグナーサ号の船長、ジョリーであります。
この船は、人々の夢を多く運ぼうと言うコンセプトで造りました。
そんな願いで造った私達の科学の粋を集めて造ったこの船を、
夢と幸せを求めるつもりで、乗ってください。」
そして、人々はビッグナーサ号へと乗ろうと歩いた。
サキ「それじゃ、私達も。」 コリス「はい。」
二人はビッグナーサ号へ乗った。そして、
ビッグナーサ号は汽笛と共についに出航した。
船は人々を乗せて、港から離れて海を進んだ。
コリスとサキはもちろん、複数の人々が港に手を振っていた。
DGC基地の司令室で3人の男が、スクリーンでビッグナーサ号を見ていた。
シュドー「ついに出航したな。ビッグナーサ号が。」
テブリッシュ「ああ。多分、サキがコリスと一緒に乗っているだろう。」
シュドー「あぁ~っ!俺も一緒に乗りたかったなァ。
・・・ところで、隊長はどこよ?」
テブリッシュ「さぁ?たぶん、用事があると聞いたが・・・。」
イチゴ「・・・もしかしたら、あの船に乗っているかも・・・。」
シュドー&テブリッシュ「えっ!?」
そう言えば、モモ隊長がこの司令室にいないのは、どういう事だろう。
何か、事情があるのだろうか。それとも・・・。
コリスとサキは船内における個室らしいところへ来た。
ベッドはもちろん、テレビもある。冷蔵庫までもあった。
サキ「303号室。ここが私達の部屋ね。」
コリス「・・・サキさん。一つ、不安がありますけど・・・。」
サキ「何かしら?」
コリス「この船が地上に戻るのに、何時間かかるのでしょうか・・・?」
サキ「えーと・・・。たぶん、今から10時間かかるわね。」
コリス「そうですか・・・。今は午前11時ですから、
午後9時に帰れるのですね。良かった・・・。
このまま、何日かかって旅するんじゃないかと思いましたよ・・・・・;」
サキ「あはははは・・・^^;そう言えば、この船では、
マジックショーとかあるみたいだけど、そこへ行ってみない?」
コリス「はい。面白そうですね。」
サキ「じゃ、一足早いけど行きましょ!」
こうして、二人は個室から出て、マジックショーとやらを身に行こうと走る。
二人はこの船で最も広い部屋に来た。おそらく、
何かのパーティとかでやるための部屋であろう。
そのため、多くの人々がここに来て、
その中央にいかにもマジシャンらしい衣装と、
シルクハットを被った、髪の長い少女がいた。どうやら、
この少女がマジックショーを行うつもりだ。
アナウンサーの男「ええ。これより、マジシャンガールの、
ビッグナーサマジックショーが始まります。皆さん、盛大な拍手を。」
客たちが大いに拍手をすると、
少女・マジシャンガールは笑顔になって手を振る。
サキ「この人がやるんだ。可愛いわねェ・・・。」
アナウンサーの男「それでは、マジシャンガールさん。お願いします。」
マジシャンガール「はい。それでは、皆さん!私のマジックを見てください!!!」
ついに、マジシャンガールのマジックショーが始まった。
まずはシルクハットを手に持ち、そのハットの中に水色の玉を入れる。
すると、そのシルクハットを被るマジシャンガール。彼女はそのハットを、
再び手に持ち出すと、そのハットから3匹のハトが出てきた。
それを見た人々は歓声をあげて、拍手する。
マジシャンガール「このシルクハットにはタネも仕掛けもありません。
水色の玉は既にありません。次のトリックはこれです!!」
マジシャンガールはそう言いながら、大きな棺おけのような箱に指をさす。
その箱は開けてあり、中には時限爆弾がある。客はそれを見て驚く。
コリス「まさか・・・!この箱に入って、爆発する気じゃ・・・!?」
サキ「どうやって脱出するのかしら・・・?」
そして、マジシャンガールは箱の中に入って、その箱を閉じた。
その箱がいきなり爆発した。それを見てさらに驚く客たち。
コリス&サキ「・・・・・・・っ!!!」
その時、天井から何かが落ちて来た。それは、マジシャンガール本人であった。
彼女は床に着地して、両手をあげてアピールした。
アナウンサーの男「こ、これは奇跡です!!
一体、どうやって脱出したのでしょう!?」
大いに歓声する客たちと共にアナウンサーの男がそう叫ぶ。
サキ「凄いわ!!今のは絶対成功不可能なマジックよ!!!」
つづく
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