コリス「・・・・・・・っ。」
コリスは話しづらかった。本当に怪獣がいた事を語って良いのかと。
モモ「諜報員の調査で、あの街に宇宙生物反応があったわ。
そこから来たら、もう嘘は言えないハズよ・・・?」
コリス「・・・・はい。あの街には確かに怪獣がいました・・・。」
モモ「・・・・・やはりね。」
コリス「怪獣はファイダルと言って、人間に化けていました。
・・・・けど、彼は地球を侵略しようとしません。
ただ、この星の電波を食べに来ただけなんです。
それに、アニメに興味を持っているし・・・。ただ、悪い人じゃ・・・。」
モモ「そう・・・。っって!!電波を食べるって悪い事じゃん!!!」
コリス「ひっ!?;」 モモがいきなり大声で出し、他の隊員も驚く。
シュドー「な、なんだァ・・・?;」 テブリッシュ「何話していたんだ・・・?;」
コリス「ぼ・・・僕が何か言ったのですか・・・・?」
モモ「その怪獣に電波を全部食べさせてみなさいよ!!!
テレビを見るとか、ラジオを聴くとか、通信とか、電話とか、
できなくなってしまうわよ!!世の中、パニックになるのよ!!?」
イチゴ「な、何かあったのですか・・・・?;」
サキ「随分と騒がしいのですが・・・・;」
サキとイチゴが恐る恐るモモに話しかける。
モモは根気良く隊員たちに指令する。
モモ「皆!よく聞いて!!アキダロードに潜む宇宙生物の正体は、
怪獣ファイダル!怪獣はこの星の電波を食べようとしているわ!!
奴は人間に化けている・・・・!どんな人間になっているのかしら??」
モモはコリスにそう聞く。彼女はファイダルの人間体を知らないのだ。」
コリス「え、えーと・・・;オタクっぽく眼鏡をかけていて、
僕と2つ年の男性です。たぶん、青い髪や緑色の瞳をしています。」
モモ「・・・・そんな感じの奴を探して!そいつがきっと怪獣よ!!」
隊員たち「了解!!!!!」 こうして、DGCは直ちに怪獣捜索を開始した。
隊員たちはそれぞれ、アキダロードで捜索を行っていた。
イチゴ「例の怪獣はいたかぃ?」 まずは、イチゴとサキ。
サキ「いえ・・・。あまりそれらしい姿が・・・・。」
イチゴ「何としても探すんだ!!
これ以上、電波を食わせるワケにはいかない!!」
次はテブリッシュとシュドー。
テブリッシュ「怪獣の人間体はまだ見つからない!!
奴は一体、どこへ・・・!」
シュドー「早く探せよ!!このままだと、
皆の大好きなアニメが見れなくなっちまうぜ!!」
そして、コリスは一人でファイダルを探していた。
コリス「ファイダル!!どこだ!!出て来なさあぁぁ~い!!!」
コリスは走りながら、必死にファイダルを追っていた。
だが、そのファイダルが今、建物の物陰から彼の様子を見ていた。
ファイダル(人間体)「ち・・・っ。あのクソガキが。防衛隊と一緒に、
俺を逮捕する気かよ・・・!!だが、俺はあきらめないぜ。
俺には野望があるんだからねェ・・・。うふふふふふふふふふ・・・・!!」
そして、数時間が過ぎた。5人は交流して、それぞれの状況を報告する。
テブリッシュ「皆。ファイダルは見つかったか?」
サキ「いえ・・・。残念ですが・・・。」
コリス「こちらも見つかってません・・・。」
シュドー「そうか・・・。我々も発見できてないんだ。」
イチゴ「・・・・そろそろ帰還しよう。明日、探せば良いし・・・。」
隊員たち「了解。」 こうして、DGC部隊は一旦、作戦を中止した。
DGC基地に戻った隊員たちはさっそくモモに報告した。
モモ「そう・・・・。見つからなかったのね・・・・。」
イチゴ「はい・・・・。すみません。」
モモ「困ったわァ・・・。このままだと、私の大好きな番組の一つ、
【小さな草原の大きな家】が見れなくなってしまう。どうしよどうしよ・・・。
やはりここは、なるようになるだばないだばさ・・・かしらねェ・・・。」
コリス「は、はぁ・・・;(・・・にしても、本当に不味いぞ・・・。
何か、嫌な予感がする・・・。何も起こらなければ良いけど・・・・。)」
夜のアキダ・ロード。すっかり人がほとんどいなくなった中、
ファイダルが不気味な笑みで何かぶつぶつ言っていた・・・。
ファイダル(人間体)「あのDGCの偽善者共がァ・・・・!
僕はねェ・・・この星の電波をいっぱいいーっぱい食べてーの。
僕らファイダルは電波を食べるたびに、いろんな意味で強くなる。
そして、最大級の電波を食べると次元を超えた力を得るって、
何よ、そのナイスなレベルwwwだから、僕はこの星の電波を全て食べて、
ちょっと二次元世界へ行って、そこの女子共とキャッキャウフフするのだ。
だから、僕の邪魔する奴は許さないいぃぃ・・・いひひひひひ・・・・!!」
ファイダルがぶつぶつ言ってる時に、
後ろから歩いていた男が怒りそうに話しかける。
男「おい。何ぶつぶつ言っとるんだ、お前。さっきからうるせーなぁ・・・。」
ファイダル(人間体)「っ!ほら、邪魔が入ったあああぁぁぁぁ!!!」
男「わわっ!!ぎゃ、逆ギレかよ!?け、喧嘩なら負けねェぞ!!」
ファイダル(人間体)「あっそ。じゃあ、ちょっとあっち来て。」
男「え・・・?」 男はいきなりファイダルに腕を引っ張られ、
建物の隙間のところへ連れていかれる。
男「おわ!っとっとっと・・・!てめっ!!何しやが・・・!っ!?」
その時、男の目の前にいたのは少年ではなく、等身大の怪獣であった。
男「ぎゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
そして、男は怪獣にやられたか、街中に聞こえる程の悲鳴をあげていた。
夜の街。ハリーは前に買ったDVDを見ていた。コリスもそれを見ている。
どうやら、これは真・恋姫無双を見ているそうだ。
ハリー「これが三国志のキャラを萌え女体化させた名アニメだ!」
どうやら、ハリーはそのアニメのキャラをデレデレしながら見ていた。
コリス「ま、まぁ・・・。面白いは面白いですね・・・^^;」
ハリー「ところで、今回の怪獣は電波を喰うんだって?」
そして、コリスとハリーは真剣な表情でファイダルについて話す。
コリス「はい・・・。その怪獣のせいで電波がなくなったら、
もうアニメが見れなくなるかも知れません・・・。」
ハリー「そりゃぁ許せねーなァ。まさに、オタクの敵だな。」
コリス「でも、その怪獣も・・・実はオタクなんです。」
ハリー「な、なんだとォ!?」
ハリーは怪獣がオタクである事に驚きます。
ハリー「か、怪獣がオタクだって・・・・そんな怪獣アリかよ!?
・・・・でも、そのオタクの怪獣が、何でテレビを見るための電波を食べるんだ?
まさか、もうアニメが嫌になったのかなぁ・・・・。」
コリス「いえ。そんな理由ではないと思います。
何か別の企みがあると思います・・・。」
ハリー「そうかぁ・・・・。皆がアニメ見れなくて悲しみにくれているところを、
不意をついて地球侵略するっつーんなら俺が容赦しねェけどな。」
ハリーはそう考えて、怒りそうな表情をする。コリスはそれを見て、汗を流す。
コリス「・・・・・・;ま、まあ。そんな事だったら許しませんね・・・・。
(・・・もし、そうだったら。必ずファイダルを倒さなきゃ・・・・!!)」
翌日。コリスはDGC基地の司令室に来た。
モモ「前日。アキダロードで一人の男が瀕死の重傷を負ったとの報告が入ったわ。」
サキ「ひ、酷い・・・!一体、誰が・・・!!」
モモ「被害者は何かの光線を受けたそうで、全身が火傷しているわ。
これは間違いなく、例の怪獣の仕業らしいわね・・・・。」
シュドー「人間相手に光線だと!?鬼畜だぜ・・・・!」
テブリッシュ「奴は、侵略者かも知れませんよ・・・!」
シュドーとテブリッシュはファイダルを悪の怪獣と決める。
モモ「被害にあったのは、男だけじゃないわ。4日前では、
一人の少年を罵った3人の大人たちが、
数分後、何者かに襲われ病院送りにされたそうよ。」
コリス「一人の少年・・・・!もしかして、その人はファイダルじゃぁ・・・・!」
モモ「・・・・その確率は高いわ・・・。」
イチゴ「自分に抗えす者には容赦しないか・・・。やはり、怪獣だな。」
モモ「そうね。ファイダルもまた、地球を狙う宇宙怪獣のようね。」
コリス「・・・・僕に、そのファイダルの捜索をさせてくれませんでした!?」
つづく
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