灰間がそう言うと、隊員たちは険しい表情で頷く。
大神「そう。我らの本来の敵である怪獣じゃ。」
怪獣。それは、魔獣がこの地球に現れる以前に存在している、
人類が本来、戦うべき巨大生物である。その本来の敵が、
また現れたのだ。新たなる敵である魔族と戦っている、
この時期に。隊員たちはこの事に不安を持っていた。
大神「何故、その怪獣が現れたかは知らんが、
奴は我らがもっとも我らが倒すべき敵じゃ。心
してかかれ!!」
その時、通信用のコンピューターが鳴り出し、
日下部がそれに近づき、ヘッドホンで通信を受ける。
日下部「こちら、BAR。・・・・何ですって!?」
日下部は何かを聞いたか凄く驚く。
大神「どうした!?日下部君!!!」
日下部「・・・・青森のF4地区で巨大生物が現れました!!」
大神「きっと、怪獣だな・・・!?さっきも言った通り、
敵は魔獣ではない。じゃが、この地球の平和を乱す者は、
例え魔獣ではない奴でも容赦しちゃあかん!!
出撃じゃ!!!」
隊員たち「了解!!!!!」
こうして、BARは出撃した。魔獣ではなく、
怪獣を倒すために。灰間と日下部はバルワンダー1号、
叶野はバルワンダー2号、
上川はバルワンダー3号を操縦している。
さっそく青森のF4地区に来ていた。
そこはいわゆる山のふもと町である。
日下部「・・・灰間!魔獣反応は!?」
灰間「・・・・反応はねェ!魔獣ならいないぜ。」
日下部「ふむ・・・・。っ!?あいつだ!!!」
灰間「何っ!?」 二人は何かを見て、凄く驚いた。
その何かとは、とても巨大な怪物であった。
姿は4足で、身体が黒かい。だが、この怪物は魔獣ではない。
怪獣であった。
かつての時代で大暴れした大怪獣の1匹であるのだ。
怪獣「グアガアアアアアアァァァァァァァァァ」
日下部「あれは・・・・マグラー!!!」
灰間「マグラー!?」
日下部「1966年の多々良島に生息していた怪獣よ。
その怪獣がこの日本にも生息していたなんて・・・!」
灰間「だが、こいつも悪って感じがするぜ・・・!」
マグラー「グァガアアアアァァァァァァァァァ」
マグラーは町へ近づいていく。その町の住人たちが、
怪獣に恐れて、必死に逃げ惑っていく。
上川「町の人たちがまだ完全に避難されていない・・・!」
叶野「怪獣を町へ近づけさせるな!攻撃!!!」
バルワンダー部隊が、レ
ーザーバルカンでマグラーに攻撃する。
マグラー「グァアガアアアアアアアァァァァァァァァァァ」
攻撃を受けた怪獣は痛がり、3機のバルワンダーの方を見る。
バルワンダー部隊はマグラーから横の方を飛び、
敵の後方へと進む。
対するマグラーはバルワンダーを追うように、
方向を変えて移動する。
マグラー「グァガアアアアアアアアアアァァァァァァァ」
上川「よし!!敵は僕らを追って、町から離れるぞ!!」
日下部「この距離ならいけるわ!もう一度攻撃します!!!」
そして、バルワンダー1号が旋回し、マグラーの方に向ける。
レーザーバルカンで、
再びマグラーを攻撃するバルワンダー1号。
続いて、2号や3号もレーザーバルカンで怪獣を攻撃し続ける。
マグラー「グァガアアアアアアァァァァァァァァァァァァ」
マグラーは怒って、突然身体を物凄くあげる。まるで、
4足から2足になったかのように。人
間のように立ったマグラーが、
自身の方へ飛ぶ3機のバルワンダーを倒そうと歩く。
日下部「灰間!!強力ミサイルを使うのよ!!」
灰間「あぃよ!!」
バルワンダー1号は1発のミサイルを発射して、
怪獣を攻撃。
マグラー「グァガアアアアアアァァァァァァァァァァ」
攻撃を受けたマグラーは吹き飛び、倒れた。
上川「良いぞ!!攻撃が効いてる!!」
叶野「むっ!?怪獣の様子が・・・・!」
攻撃を受けすぎたマグラーがフラフラしながら4足に戻り、
地面を掘る。そして、地底へと逃げて行った。
灰間「あいつ・・・!逃げやがったか・・・。」
日下部「くっ!・・・一旦、戻るわよ。」
こうして、3機のバルワンダーも基地へ戻って行った。
だが、そこにあの夜の山地にいた青年がいた。
その青年の容姿は何気に古いコートを身に包んでいて、
黒い髪が少し長かった。
青年「ちっ。
この地球の怪獣は恐ろしく強い者たちであると聞いたが、
今の奴はそうじゃないみたいだな。だが・・・。せっかく、
起こしてやったんだ。
それを無題にしないために・・・。クククッ。」
こうして、隊員たちはBAR基地へ戻った。
つづく
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