灰間は大岩に悪口を言われて、怒りを感じる。
大岩「おどれは良いよなァ。勉強もスポーツも、
何でもできるんじゃから、余裕でサボれるんとちゃうんか?」
灰間「俺の勝手だろ?気安く口出してんじゃねーよ!」
大岩「ほなら、実際にやってるところを見てみたいのォ?
冗談やったら、思い切り笑っちゃるき・・・!」
大岩はそう言って去って行った。
野口「は、灰間君・・・。」 野口は心配そうに言う。
灰間「野郎・・・!俺の実力を見せてやる!!」
灰間はそう言って、ずんずんと歩いた。
徳丸「おお!何だかやる気が出たみたいだな!」
森下「きっと、翔ちゃんに火がついたんだよ。きっと。」
野口「ええ。彼は本気だわ・・・。」
そう。灰間は大岩に悪口を言われて、
体育の授業で自分の力を証明しようとしたのだ。
そして、校舎の外、グラウンドでは、
中等部による体育の授業が行われていた。
灰間は走っていた。高い跳び箱へ向かっているそうだ。
灰間「たああああぁぁぁぁぁ!!!」
灰間は高くジャンプして、跳び箱を超えた。
生徒たち「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」
生徒たちは灰間の活躍に感心した。
灰間「ふ・・・・っ!」 灰間は回転して、華麗に着地した。
徳丸「すげーっ!!今のは、最高のテクニックだ!!」
さらに、灰間は鉄棒に挑戦。
物凄くスピードで何度も回転している。
これを見た男性教師は、開いた口が塞がらい程に驚く。
男性教師「す、凄い・・・・。」
男子生徒「な、何回も回転してやがる・・・!」
女子生徒「相変わらず人間離れしているわね・・・。」
生徒たちは灰間の活躍に驚いていた。
野口「当たり前よ。灰間君は生まれつき、
すごーい力を持ってるんだもん。」
大岩「灰間のガキ・・・!何じゃぃ!!この動きは・・・!」
大岩は凄く驚いているか、物凄く震えていた。
そして、夕日となり、学園での授業は終わり、
灰間、野口、森下、徳丸の4人は下校して、町を歩いた。
森下「今日も凄かったねェ~っ。翔ちゃん。」
徳丸「うん!数学でも100点間違いなしだよ!!
将来はきっと、教師にもなれそうだよ!」
灰間「残念だけど、俺は教師になる気はない。
それに、俺は気分で動いているだけだ。」
野口「確かに、灰間君は授業にサボる事もある。
でも、ちゃんとやってくれる事もあるんだよね。」
灰間「・・・・ま。サボってる方が気持ち良いかもな。」
灰間はそう言って、笑みを浮かべて言う。
野口「それに、灰間君はすっごく正義感が強いんだから、
前に悪人から子供を守ってくれたよね。」
徳丸「おっ!そう言えばあったよなァ。そう言うの。」
森下「翔ちゃん、あの時はかっこ良かったよねェ。」
灰間「別に。ただ、あんな酷い事をする奴が嫌いなだけだ。」
野口「そこが、灰間君の良いところだよ。
私はそんな灰間君の事、とっても素敵だと思うよ。」
灰間「別にどうでも良い事だよ。俺のやる事は。」
徳丸「じゃあ、俺はここで。」 森下「私も。まったねーっ♪」
二人は灰間と野口から離れて、それぞれの家に帰った。
野口「それじゃ、私も戻るね。学校でまた会おっ。」
野口も灰間から離れながら、手を振って走った。
野口も家へ帰った。残るのは灰間だけである。
灰間「・・・・・さて。俺も帰るか。」
灰間も歩いた。自分の帰るべき家へと。
そして、灰間は赤い屋根の民家に近づき、そのドアを開ける。
この民家が、灰間の家なのだ。
灰間「ただいま。」
灰間は玄関から廊下へと進み、和室の方へ。
灰間「・・・・母さん。」 和室に入った灰間。
そこに、テーブルの前に座っている初老に近そうな女性がいた。
この女性が灰間の母である、
【灰間美由紀(はいま・みゆき)】である。
美由紀「お帰り・・・・。翔。元気でやってた。
学校の授業はちゃんと受けた?」
灰間「まあね。体育をして、数学もやった。
適当にだけどな。他は知らん。」
美由紀「偉いわね。じゃ、ご飯を作るから、ちょっとお待ち。」
美由紀は立ち上がって、
和室から出る。灰間も和室から出る。
灰間は2階の自分の部屋で、パソコンでネットを楽しんでいた。
つづく
[0回]
PR