美しいものには確かに毒があった。

今回は悪魔なのような怪獣が出ます。

前回で活躍した城野隊員がピンチになります。

ウルトラマン８０　　

第１６話・謎の宇宙物体スノーアート

宇宙悪魔・デビロン
警告宇宙人・ルリヤ星人登場

科学技術館(いわゆる博物館ね)では、ある宇宙展の展示品のところに、

多くの人々が集まっていました。それは、スノーアート。

宇宙空間で発見された雪の結晶に似た物体です。その美しい姿に、

多くの人たちが魅了し、あの城野隊員も基地で見たいと言います。

だが、彼女曰く鈍感なイトウチーフだけは魅了を感じず、

自分をゴキブリと蝶々も見分けがつけないと言い、

美しい物が毒があるとも言いますが、城野隊員がそんな物はないと言い返します。

まあ。女性は美しい物に弱い人もいますからねェ・・・。

ですが、そのスノーアートを展示している博物館から、

異常電波が発していると知り、調査をするＵＧＭ。ところが、

博物館の館長は、それがスノーアートの仕業であると知り、

展示期間が終るまでスノーアートの調査を待って欲しいと言います。

基地に戻ったイトウチーフからは、スノーアートの美しさを、

改めて知り？、魂が吸い込まれそうだと言い、

タジマ隊員は魔法や魔力に近い感じと言います。

今回の話はやたらと、ファンタジー要素も入ってます。

今度は矢的と城野隊員が私服でスノーアートのところへ。

憧れのスノーアートを実際に見て魅了しまくる城野隊員。

ですが、矢的はスノーアートは美しさではなく何かを感じさせていると呟きます。

城野隊員は美しい物には毒はなかったと言います。夜でも、

博物館の関係者たちに気づかれずに調査を続行する二人。

一方、ＵＧＭ基地では音波の正体がわかりました。

これは、ルリヤ星人からの警告でありました。色が違い、

声にピッチも少し低い人間型のルリヤ星人は、

スノーアートは宇宙の悪魔と呼ばれしデビロンを封印するためのアイテムで、

それごとデビロンを宇宙へ追放したそうです。他の星がデビロンの脅威に、

さらされぬように、スノーアートを見たらすぐに捨てるように、

宣言していたそうです。さらに、デビロンの弱点は、

体内に瞬間的なエアポケット現象を起こし、

呼吸を止めさせることだけです。その警告で今回の事件の脅威を知る隊員たち。

城野隊員がスノーアートの秘密を探ろうとに赤外線を当てます。

その時、スノーアートが爆発してバラバラに。そこから、

謎の霧状が出てきて、城野隊員を包みます。すると、

城野隊員が苦しみながら、醜い魔獣へと姿を変えました。

そう。この魔獣こそが、悪魔の怪獣・デビロンでありました。

そいつが復活したのは、赤外線のエネルギーのおかげかしら？(

ルリヤ星人の警告を聞かなかった二人。もう遅いのです・・・。

封印から逃れた怪獣はさっそく城野隊員の身体に憑依してしまいました。

美しい物(スノーアート)に毒(怪獣)があるとは、この事ですね(

そして、矢的は城野隊員の姿を得たデビロンに立ち向かいますが、

怪獣はそんな彼を青い光線で倒し、このビルから脱出。

青い発光体となって、夜の街を翔けます。途中で多くの車を爆破して、

街中を混乱に陥れます。

城野隊員はデビロンの中に取り込まれているのです。

イトウチーフ「やっぱり美しい物には毒があったんだ・・・・っ！！」

タジマ隊員がデビロンと言うと、ハラダ隊員が彼にエミって言えと怒ります。

隊員たちにとって、デビロンは仲間である城野隊員なのですが、

彼女はもうデビロンだと言い、出撃命令を出すオオヤマキャップ。

それを聞いた矢的はもちろん、

他の隊員もデビロン抹殺＝城野隊員を殺してしまうと認識し、

仲間である彼女を殺したくないと言います。

やはり、仲間は殺しては駄目ですからね。

オオヤマキャップも彼女を大切に思っているのです。

街でデビロンが等身大の怪獣の姿として現れ、宙に浮いていました。

昼の街で浮かんでいるシーンは、特撮では最も難しく感じますが、

何かワイヤーでしょうか？８０年代で進歩した特撮はやはり凄い。

デビロンは何かの光線を人々に浴びせます。これはテレパシー光線。

怪獣はその光線で人々を悪の存在に変えます。その人々は、

もう暴走し放題のバイオレンスです。互いに争い、無機物を集団で破壊したり。

止むを得ず出撃するＵＧＭ。もはや戦争は避けられないのです。

浮いてる浮いてるデビロンに近づく矢的たち。そしてデビロンが、

人々に隊員たちを襲わせ、ハラダ隊員とタジマ隊員にもテレパシー光線を発射。

二人はデビロンの手下として、矢的とイトウチーフに襲い掛かります。

ですが、すぐに正気に戻る二人の隊員。その時、

４人はデビロンに異変がある事に気づく。そんなデビロンの身体から、

城野隊員のヴィジョンが。そして、城野隊員は涙ながら助けを求めます。

城野隊員『苦しい・・・・助けて・・・・・。』

戸惑う隊員たち。助けてやると心で叫ぶ矢的。

そこに、防衛軍の歩兵部隊が来て、

怪獣を倒そうとします。静止するＵＧＭの皆さんですが、

デビロンはハラダ隊員とタジマ隊員を光線で浮かばせて、地面に叩きつけます。

歩兵たちが銃器からレーザーを連射して、デビロンを攻撃します。

かつての防衛隊員は普通の銃器で戦いましが、この８０の防衛隊員は、

レーザー銃を持っていました。これも科学の進歩と言うのでしょうか？

攻撃を受けたデビロンはブチキレ巨大化。光線で街を攻撃して暴れます。

さらに、デビロンはイトウチーフたちにテレパシー光線を浴びせます。

矢的はウルトラマン８０に変身して、デビロンと格闘。

ですが、怪獣はＵＧＭ隊員を操り、シルバーガルとスカイハイヤーに、

８０に攻撃をさせます。防衛隊ＶＳウルトラマン８０の勃発か！？

デビロンに操られている隊員は８０を容赦なく攻撃。特にイトウチーフが、

とても酷い。うめき声も表情もまるで気狂いに相応しい。

人語を喋ったら、００のハレルヤやラインバレルの狂ったイズナに、

キレたら、なのはＳｔＳの覚醒スバルやブラスレの赤いジョセフに・・・(

仲間想いである８０はＵＧＭを攻撃できない。このままデビロン勝利か？

その時、デビロンの動きが急に異変を起こします。怪獣の身体から、

再び城野隊員の姿が見えてきます。彼女は８０に切なく語りかけます。

城野隊員『８０・・・私を殺して・・・・。このままでは、

人類が滅亡してしまう・・・・・っ！』

城野隊員もデビロンの一部になる事を拒否しているのです。

その一部から抜け出すには、

自分が死ぬ事。それを８０に託しそうとしたのです。デビロンが動けないのも、

憑依したハズの城野隊員の意思が強まったからです。

そこで、８０はデビロンを羽交い絞めして、敵の首を攻め始めます。

これは作戦。敵の身体を苦しめる事で一時的なエアポケットを起こさせ、

それで城野隊員と分離させ、自分に乗り移らせると言う危険な賭けなのです。

そして、作戦は見事に成功。

城野隊員は怪獣から分離し、逆にデビロンが８０に憑依。

このまま８０はデビロンになってしまうのか？いえ、８０はそれに耐えているのです。

意思を乗っ取られまいと耐える８０ですが、時々身体が怪獣の姿に・・・。

ですが、ウルトラマンは正義のヒーロー。一人である８０は、

強く熱い正義の心で逆にデビロンを取り込みました。８０は勝ったのです。

そして、８０は宇宙へ飛び出し、デビロンを出します。逃げる悪魔に、

８０は怒りのサクシウム光線で消滅させました。８０は本当に勝ったのです。

最後、城野隊員はまだスノーアートに懲りてないのです。

女性はやはり、どんな目にあっても美しい物には弱い事に変わりないのですね。

で、ラストのナレーター。なんだか久しぶりにウルトラらしく感じました。

ナレーター「いつまた、

デビロンのような生物が宇宙から運ばれてくるかもしれない。

いや・・・・もうすでに君の周りの人間に、

宇宙生物が取り付いているかも知れない。諸君、気をつけて・・・・。」

今回は美しい物には毒があると言う事を僕らに思い切り叩き込んだ話でした。

それにしても、デビロンはデザインも個性もまさに悪魔でしたね。

罪のない人間を悪人にしてしまうなんて、まるで人の心に潜む悪魔でもありますね。

もし、デビロンに操られて死んだ人間は、あの世の地獄に落ちていたら？

きっと、デビロンはあの世に地獄から来た死の使いかも知れません・・・。

次回は雄一の前後編(２話完結)です。