かくして、ロボットの周りには上川や防衛隊員たちが警備し、
灰間はそのロボットに近づいて、それにペンダントを向ける。
ペンダントが光り、灰間に語りかける。
灰間(このロボットは確かに古代の時代から存在したらしいな。
うむ。では、親父が行方不明になった遺跡との関連は?)
灰間はペンダントに問いかける。だが。
灰間(・・・・わからないだと!?それじゃ、
親父の手掛かりが掴めないな・・・!まあ良い。
自分で調べるとすっか・・・・。)
灰間はロボットに近づこうと、歩く。その時、
岩山から3人の影があった。その影の正体が明らかになる。
その3人は人間の女性であった。だが、ただの人間ではない。
衣装はいかにも黒い感じの服であった。
女性A「ぬぅ・・・!地球人め。まだいたのか。しかも、
ウルトラマンティアーズがロボットに近づいたぞ!」
女性B「もしや、奴らはロボットが我々、
魔族の物である事に気づいたのかも知れません・・・。」
女性C「だが、地球人たちに我がロボットは操作できないわ。
取り戻す準備を始める必要があるみたいよ・・・!」
女性A「そうだな。我らは地球人にこの岩山に封印された、
ロボットの封印を解いてもらうために、探検隊に装った。だが、
この調子であれば、もはや利用する価値はない。行くぞ!」
女性B&C「了解!!!!」 3人の女性は一瞬に消えた。
3人は魔族であった。どうやら、
ロボットを手に入れようとしたそうだ。
灰間は今でもロボットを調べようとしている。
その足の機体の一部に、
触れている。たまに、少しだけ優しく叩く事もあるが。
灰間「すっげー硬いなァ・・・。何かの超合金かな?
攻撃用の武器もあるかな?特別な機能もありそうだぜ。ん?」
その時、灰間は一つだけ突き出ている部分を見つける。
灰間「何だ?これは・・・・。」
灰間はその部分に触れてみる。すると、その部分が経込み、
足の部分の一部がドアのように開きだす。
灰間「おお・・・・っ!!か、上川さん!!!」
上川「どうしたんだ!?灰間君!!ああっ!!」
灰間の叫びを聞いた上川は彼に近づく。そして、
壁に開いた部分がある事に驚く。
灰間「どうやら、ドアを開くスイッチを押しちまったそうだ。
これから、このドアを利用して、内部に入ろうと思う。」
上川「・・・・そうだね。そうすれば、ロボットの秘密が、
わかるかも知れない!行こう!!」
灰間「了解!!!」 3人はドアの中に入り、ロボットの内部に潜入した。
その時、3人の魔族の声が聞こえて来た。
魔族Aの声「地球人め・・・!
我がロボットの秘密の一部を知ったか。」
魔族Bの声「内部に潜入してしまいましたね。これは、
これはチャンスかも知れません・・・・!」
魔族Cの声「このドアでロボットに乗り込めば、
後はあの二人をどうにかして、コントロールすれば良いわ。」
灰間と上川はロボットの内部にいた。まずは、廊下らしき通路を、
歩いていた。その通路は銀色で、機械的に造られている。
その時、二つの分かれ道があった。
上川「手分けして調査しよう。僕は右の方へ行く。」
灰間「じゃ、俺は左の方ですね。」
上川は右の通路へ。灰間は左の通路へ歩き出した。
灰間は通路を歩きながら、何かを考え込んでいた。
灰間「それにしても、ロボットか。何か、
あれを思い出しちまうな・・・。」
灰間の脳裏には、父である鉄郎からロボットの人形をもらって、
喜ぶ幼い灰間の姿があった。これは、過去の思い出らしい。
灰間(親父・・・。必ず探し出してやる。もしかしたら、
この中にいるかな?いや、そうとも限らねーかな・・・。
例え、このロボットと親父の関連がないとしても、
俺は何としても親父を探し出してみせる・・・・っ!)
その時、灰間は目の前に黒いドアがある事に気づいた。
灰間が近づくと、そのドアが勝手に開く。その中へと進む灰間。
その中はまるで、某組織の司令室みたいであった。
機械的にできていて、中央には四角くて少し長いテーブルがある。
そのテーブルにはマイクのような物もあった。
灰間の前に見える壁は青いガラス状でできていて、
外が少し見える。
左右の壁にはコンピューターらしき部分があるそうだ。
灰間「こ、ここは・・・・!!」 魔族Aの声「コントロールルームだ。」
その時、魔族Aの声が聞こえた。それに驚く灰間は後ろを向く。
そこには、3人の魔族と、上川がいた。上川は、
魔族B&Cにそれぞれ腕を掴まれて、動けない。
灰間「お、お前ら・・・!魔族か!!?」
魔族A「いかにも。そして、
このロボットは、我ら魔族が制作せり、
機械人形。ロボット魔獣、ディオガノイドなのだ!!」
灰間「ディオガノイドだと!!?あっ!上川さん!!!」
灰間は上川が捕らわれているところに気づいて、驚く。
上川「ご、ごめん・・・!うまくできなくて・・・。」
魔族B「この男は人質とします。」
魔族C「攻撃するなら、殺してしまうわよ?」
灰間「卑怯者が・・・・!」
魔族A「これから我々はこのロボットを動かす。そのためには、
お前を、このディオガノイドから追い出す必要がある!はっ!!」
魔族Aが灰間に手を向ける。
すると、灰間は吹き飛ばされたかのような体勢で消えた。
灰間「うわっ!!!!」
そして、夜の岩山に飛ばされて、その地面に倒れる灰間。
灰間「ちっくしょう・・・!魔族共め・・・・!!」
灰間はロボット改めディオガノイドの方を見る。
そのディオガノイドの青い目が一瞬だけ光り、機体が震えだす。
ディオガノイドのコントロールルームでは、
魔族Aが中央のテーブルの前に立ち、
魔族Bが右の方のコンピューター、
魔族Cが左の方のコンピューターを使っていた。
上川はドアの近くで縄に縛られて、動けない。
魔族B「エンジンフルパワー!!!」
魔族C「エネルギーチャージ完了!!!」
魔族A「ディオガノイド!!機動せよ!!!」
そして、ついにディオガノイドが動き出した。
つづく
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