悩みながら歩くピンク髪の少年の前に金髪で背中に黄色い翼を生やした青年、
トッコリが飛んできた。
ピンク髪の少年「あ!人が飛んでる。」
トッコリ「なんだお前?みかけねぇガキだ。俺はトッコリ。ご覧の通り、空を飛べる鳥人間だ。」
ピンク髪の少年「そうですか・・・・・・。あの・・・・ここは・・・・・どこです?」
トッコリ「ここはな、プププビレッジに近い森さ。用がないならさっさと帰りな。」
ピンク髪の少年「帰る・・・・・?」
トッコリ「おい、お前。もしかしてここ知らねーのか?」
ピンク髪の少年「・・・・・・実は、僕、ここに住んでないんです・・・・・。」
トッコリ「なんだとぅ!?じゃあ、お前の家はどこなんだよ!!」
ピンク髪の少年「・・・・・・・・・・。」
ピンク髪の少年は突然、表情が切なそうになった。
トッコリ「・・・・・・デデデ城に行ってみろよ。」
ピンク髪の少年「デデデ城?」
トッコリ「でっけぇ城が目印だ。ま、後は自分でなんとかしな。ピンクのお姉ちゃん。」
ピンク髪の少年「え?僕は男ですよ。」
トッコリ「ぶっ!!!!!」
トッコリは少年の発言に唾が出た。
トッコリ「だ、だってお前、髪が少し長くてピンクだし・・・・それに、
女の声じゃねーか!!!?」
ピンク髪の少年「・・・・・・・・すみません。僕はこういう人なんです。
でも、なんか・・・・変わったんです。」
トッコリ「あああ話にならん!!もう俺はいくぞ!!帰るとこがなきゃぁここに住んどけ!
デデデって奴が許してくれたらなぁ!!!」
トッコリは翼を広げ、空へ飛び去った。
ピンク髪の少年「・・・・・本当に何かが変わったんだ・・・・・そんな気がするんだ。
なのに、それがわからない。僕に・・・・・何が起こったんだ?」
一方、フームとブンはレン村長の家に来た。
レン村長「へ?オクタコンとやらの魔獣がわしのヤギを食べに行くと?」
帽子を被った老人のレン村長にはフームたちの発言を理解できなかった。
フーム「本当よ!村長!!」
ブン「デデデは本気だぜ!!」
レン村長「まあまあ。フーム様もブン様もお茶をお飲みになりませんか?
あたたかいですじゃ。」
ブン「のんきに言ってるんじゃない!!」
フーム「ブン!落ち着いて。村長、デデデはあなたのヤギを奪おうとしているのよ。」
レン村長「ええ?陛下がわしのヤギを?」
フーム「奴は魔獣を強くするために、ヤギをエネルギー減にして食べさせようとするの。」
ブン「だいたい村長。あんたは魔獣っての知ってるのか!?」
レン村長「ああ。陛下が言ってた・・・・・ホーリーナイトメア社が造った破壊人造人間かと・・・・。」
フーム「じゃあ、デデデが魔獣を持ってるって知ってる?」
レン村長「さあ?今はまだお目にかかれておりませぬが・・・・・。」
ブン「魔獣は恐ろしい奴だ。今になめかかってると死んでしまうかも知れないぞ。」
レン村長「そうですかぁ。しかし、メタナイト卿率いるメタナイツもいるではありませんか。」
フーム「それもそうだけど・・・・・・。」
ブン「姉ちゃん、帰ろうぜ。信じる気はないらしい。」
フーム「そうね。村長、もし、ヤギがなくなっても後悔しないでね。」
フームとブンはレン村長の家から出た。
デデデ城のある廊下で一人歩いている青く長い髪に青いマントを身に包んでいる青年がいた。
その青年の前に二人の青年の騎士が来た。
騎士A「メタナイト卿、デデデ陛下の魔獣が夜に動き出そうとしています。」
騎士B「魔獣はオクタコン。蛸をイメージして造られた魔獣で、
哺乳類の獣・・・特にヤギが主食です。いかがなさいましょうか。」
メタナイト「うむ。報告ご苦労だったな。ソードナイト、ブレードナイト。」
紫色の髪をしている騎士Aはソードナイト、緑色の髪をしている騎士Bはブレードナイトである。
ソードナイト「オクタコンはヤギを食うと協力になるそうです。」
ブレードナイト「今のうちに探して動き出しましょうか?」
メタナイト「いや、今日はよそう。」
ソード&ブレード「え?」
メタナイト「今日は何か妙な感じがする。カブーがさっき、私に伝えたのだ。」
ソードナイト「その発言は?」
メタナイト「女神の墓にいけば話をするそうだ。そこへ行こう。」
ブレードナイト「カブー?もしや、太古から預言者として尊敬されている女神様では?」
メタナイト「そうだ。彼女はまた何か新しい脅威を我等に知らせようと誘うだろう。」
一方、フームやブンも城内の廊下を歩いていた。
ブン「どうする?姉ちゃん。夜になって魔獣を待ち伏せするか?」
フーム「そうね。そうしましょ。」
謎の声『フーム・・・・・ブン・・・・・・・。』
フーム&ブン「!!!??」
フームとブンは美しい女性の声を聞いた。
フーム「その声は・・・・・・・。」
謎の声『そう。私はカブー。この国の予言する者・・・・・・。』
ブン「そんなんもう知ってらぃ!」
カブーの声『今夜はあなたたち姉弟に語らねばならない事があります。』
ブン「はいはい。どうせあんたの魂が宿っている女神の墓に行けばいいんでしょ。」
フーム「それで、語らねばならない話ってなんですか?できればヒントでも・・・・・・。」
カブーの声『ですから・・・・・・私の墓へ来てください。そこで語りましょう。』
そして、夜になった。レン村長の家には大きな庭があった。
そこにはたくさん・・・・千匹以上のヤギが住んでいて、ヤギ牧場と行っていいだろう。
ヤギたちは静かに眠っていた。そこに不気味な人影が・・・・・・・。
そして、その影の者から謎のうめき声が聞こえた。
「グルルルルルルルル・・・・・ウァァァァァァァァァァァァ・・・・・!!!」
この声は・・・・・・オクタコンだ。
オクタコン「ウルルルルルルルルル!!まずはどのヤギを喰らおうか・・・・・・・・。」
オクタコンの頭から触手がうねうねと伸びていた。捕らえる気満々だ。
さらに、そんなオクタコンを少し離れた木に隠れながら見ている、
イロー、ハニー、ヘッホがいた。
イロー「魔獣め・・・・・!フームから聞いたけど、やっぱり。」
ハニー「やっぱり私たちで戦うしかないようね。でも、メタナイツが来てくれるかどうか。」
ヘッホ「その前にやっつけよう。早くヤギたちを救わないと。」
ところかわって、とある鉱山に巨大な顔をした像があった。
そこが女神の墓である。フームとブンはその墓の前に来た。
フーム「カブー。約束どおり来ました。」
ブン「さ、語ってもらいましょうか?」
そこに、メタナイト、ソードナイト、ブレードナイトが来た。
メタナイト「・・・・・・?フーム!?」
フーム「え?メタナイト卿!?」
メタナイトとフームは向き合った。
ソードナイト「ブン様もいるぞ!」
ブレードナイト「なぜあなた方も来られたのです?」
フーム「え?だってカブーに呼ばれたから。」
ブン「俺たちに用があると同じく、あんたらにも用があったのか?」
メタナイト「わからない。ただ、何か妙な感じがするのだ。」
ブン「妙な感じだぁ?」
ソードナイト「む!?像の口が開いた。」
ブレードナイト「フーム様、ブン様。カブーがお見えになります。」
像の口が開き、そこから眩い光ともに美しい衣装をした女性が現れた。
彼女がカブーである。
カブー「よく来ました。」
メタナイト「カブー。新たにこの国に来るものは一体なんです?」
フーム「まさか・・・・この国を侵略しようとする者では?」
カブー「いいえ。この国に新たなる戦士が来ます?」
メタナイト「新たなる戦士?」
ブン「まさか、メタナイト卿と同じ星の戦士じゃないのか?」
カブー「違います。」
フーム「では、なんですか?」
カブー「・・・・・カービィ。」
ブン「カービィ!?」
ソードナイト「まさか・・・・・・カービィとは伝説の宇宙生物・・・・・・・・。」
ブレードナイト「しかし、そのカービィは現在、どの宇宙でも見つからない存在と・・・・。
もしや!?」
フーム「っ!!!??」
フームはいきなり驚いた表情になる。そして、彼女の脳裏に研究所が襲われる記憶が・・・・・。
フーム「ま・・・・・まさか・・・・・・。」
メタナイト「伝説の力・・・カービィの力を受け継ぐ改造人間がこの国に来ますね?」
カブー「はい。」
つづく
[1回]
PR