その装置のゲートである緑色のドアが開き始めたのだ。
バンジョー「ひ、開いた・・・!ゲートが・・・。」
ユミ「恐らく誰かが鍵である絵にジグソーをはめ込んだでしょう。
でも、それで良いわ。これでブクゲコ沼に行けるから・・・。
皆・・・。覚悟は良いわね?」
カズーイ「何を言ってるの?あたいたちはチューティを、
助けると決意した時からもう覚悟しているわ。いつまでもね。」
ユミ「それも良いわね。でも、沼へ行くためには、
それ以上の覚悟が必要よ・・・・!」
プルレス「それ以上の覚悟・・・・?」
ミクス「うん。ブクゲコ沼は別名、争いの沼と呼ばれてるの。
その沼に住む動物たちは種族と種族で殺し合いを続けている。
巻き込まれたら最後、生きて帰れないと聞いたわ・・・・。」
ミクスは恐怖に震えながらそう言った。
ユミ「クラッシャーの部隊の1組がその沼に行ったんだけど、
その沼の住人たちに一人残らず殺されたと言うわ。
その沼の住人達の中にグランティの連中もいるとの、
情報もある。今回の冒険は、
死ぬ覚悟を持つ必要があるわね。」
バンジョー「死ぬ覚悟・・・・・。」
ボトルズ「うう・・・・っ。な、何か。
逃げた方が良いんじゃないですか?」
ボトルズは物凄く恐怖して冷や汗が顔中に流れていた。
争いの沼の噂に恐怖して震えているだろう。
バンジョー「・・・・でも、行かなきゃならないと思う。
そこには、ユミさんの仲間たちがいるかも知れないし・・・。」
ユミ「バンジョー・・・・。」
カズーイ「そうね。行きましょ!次の戦場が、
あの沼だって、誰かさんが言ったしね。」
ボトルズ「う・・・・;」
ボトルズは図星で、さらに冷や汗を流す。
確かに、ボトルズは次の戦場はブクゲコ沼だと言ったのだ。
そのボトルズがその次の戦場を恐れる事を、
カズーイは気に入らなかったのだ。こうして、
一行は橋を渡り、ワープ装置である家に近づいた。
ユミ「皆・・・。覚悟は良いわね?」
ユミの言葉に皆は頷く。そして、一同は家の中に入る。
ここは、どこか不気味な感じのする、
薄暗い林か森のような地帯であった。地面が、
緑に近い色や赤い色が混じっているようで、
少し遠いところには、緑色の沼が広がっていた。
空がまるで何かが隠しているように、見えず、
この地帯はとても暗く、まるで空が、
朝も昼も夜もとても暗黒に満ちていた。
そこに、いつの間にか、バンジョーたちがいた。
彼らは今、大きな木の台の上に立っていた。
ワープ装置によって、
この危険が漂うこの地帯へ来たのだ。
バンジョー「こ、ここが・・・ブクゲコ沼・・・。」
ユミ「ええ・・・。ここでは、いつまでも、
戦いが起こっているわ。気をつけて。
もしかしたら、
今でも私たちがやられるかも知れないわよ。」
プルレス「・・・気をつけなきゃ・・・・!」
緊張するプルレスは震えながら、そう言った。
バンジョー「じゃ。行こう。皆。気をつけて。」
こうして、バンジョーとボトルズ、プルレスは、
ジャンプで木の台から地面へ着地した。
ユミはミクスを抱えてゆっくり飛んで、着地し、
彼女を降ろした。一同はすぐに歩きだす。
カズーイ「それに静かなところね。カエルの声が、
少し聞こえるけど・・・。」
ユミ「確かに、少し静かな感じがするわ。けど、
ここからが・・・・地獄よ・・・・・!」
バンジョー「地獄・・・・?あっ!!!」
その時、一同は徒歩を止めて、何かを見て驚いた。
彼らの目の前には、恐ろしい光景があったからだ。
それは、赤いカエルと黄色いトンボが無数に争っているからだ。
赤いカエル「ゲコゲコおおぉぉ!!!くたばれトンボどもォ!!!」
黄色いトンボ「うらあああぁぁぁ!!!
カエルなんぞ殺しちまえェ!!」
赤いカエルはピョンピョン跳ねて、
飛びまわる黄色いトンボを、
噛み付き、黄色いトンボも空中からの物凄い突進で、
赤いカエルを突き飛ばす。そのために、
赤いカエルも黄色いトンボも次々と倒れていく。
バンジョー「こ、これが争いの沼・・・・!!」
ユミ「ええ・・・。この沼の住人達は、
こうして戦っているのよ。この沼の支配者になるために!」
一同はこのカエルとトンボの醜き争いをただ、
見守っているだけだった。
その頃、この緑色の沼を複数の小船が泳いでいた。
その一隻の小船には、あのエスメラスダがいた。
そう。グランティ第7特命隊もこの沼に来たのだ。
第7特命隊の皆さんを待っているのは、
この沼に浮かんでいる大きな葉っぱに立っている、
1匹の黄色いカエルでした。もしかしたら、
この黄色いカエルもグランティでしょうか。
新たな冒険の地であるブクゲコぬま。それは、
種族と種族が争う、地獄のような沼でした。
バンジョーたちはこの沼の中でどう戦うでしょうか。
彼らの助けとなる者はここにいるでしょうか。
次回につづく
[0回]
PR