ラーティ「・・・・忘れてないか?あの熊と鳥は、本来なら倒すべき存在なハズだ。」
ダッタ「次、会ったら必ず殺す。お前もそのつもりでいな。」
サリマ「けど・・・・。私、思うの。」
ラーティ&ダッタ「ん?」
サリマ「あの2人なら・・・・きっと、この世界を救ってくれるんじゃないかって・・・・。」
ダッタ「救う?冗談じゃねェ。奴等は世界を混沌に陥れる悪だ。」
ラーティ「俺たちはもちろん、お前も知っているハズだ。あの2人は将来・・・・。
この世界を恐怖と混乱に満たす事になる・・・・・っ!」
サリマ「そうかな・・・・。」
ダッタ「そうだよ!それにな・・・・。」
サリマ「それに・・・・?」
ダッタ「俺たちがこの世界を救うんだ。あの2人に負けずにな。」
サリマ「え・・・・・っ!?」 サリマはダッタが言わないような事を聞いて驚く。
ダッタはこれまで世界を救うだのほとんど言ってなかったのだ。
ダッタ「・・・・ただしっ!!全部ってワケじゃねーからな!!
俺のグランティへの復讐心は消えん!!ま、それだけじゃ世界は救ないなが。」
ラーティ「・・・そうだ。クラッシャーはグランティから世界を影で救う。
お前もやっと本当のクラッシャーに所属する意味に気づいたな。」
ダッタ「さーな。俺のような独りぼっちも結構いるけど・・・・。」
サリマ「ううん。あなたが独りぼっちなんかじゃない。」
ダッタ「は?」
サリマ「あなたには・・・・私たちがいるじゃない。クラッシャーと言う名の友達が。
ごめんね・・・・っ。戦いであんな悪口を言って・・・・・。」
サリマは涙目になりながら、謝罪した。恐らく、
アルシェル戦で悪口を言った事に謝っているだろう。
ダッタ「・・・何言ってんだ?確かに、俺への悪口は許せねーけど、お前なら許すわ。」
サリマ「え・・・・・っ!?」
ダッタ「だってよ。俺・・・・お前の事、あまり嫌いじゃねーぜ?」
ダッタはそう言いながら、青い布の覆面を脱ぎ始めた。ついにダッタは、
その素顔を見せたのだ。その素顔は黒い髪に黄色い瞳を持つ目の、
青年の顔であった。そう。ダッタはサリマと同じ、人間でだったのだ。
ダッタ「俺はよ・・・。お前を守りたいと思ってんだ。前々からな・・・。」
ダッタは微笑んでそう言った。サリマはそれを聞いて、涙しながらダッタに抱きついた。
ダッタはこの戦いで成長し、サリマを守るために次の戦いへ向かう決意をしたのだ。
夕日の浜辺でバンジョーたちは歩いていた。この島から出る方法を・・・・。
バンジョー「一体・・・・どうやったら、この島から出ようか・・・・。」
カズーイ「んもぅ!!この島に船とかないの!!?」
プルレス「イカダを造ろうにも、結構時間がかかるし・・・・。」
ボトルズ「それより・・・・。あちらが気になりませんか・・・?」
バンジョーたち「え・・・?ああ!!」
ボトルズが指さしたところを見た皆は驚く。そこは、海面であった。
そこの海面では無数のダルシップの残骸があった。
本来ならダルシップは無数に活動して、バンジョーたちを撃ち殺した。
だが、何故かこのダルシップ全席が沈んでいるのだ。
まるで、見えない何者かに破壊されたかのように・・・・。
バンジョー「確かに・・・・このダルシップ・・・。
何故か沈んだっけ。ラーティたちの話によれば、彼らの仲間たちかと・・・・。」
カズーイ「まあ、どっちでも良いんじゃない。そのおかげで、
今でもあたいたちは生きているし・・・・。」
プルレス「でも、おちおち寝ているワケにもいられないよ。
この島から出なきゃ、チューティさんを助ける事もできませんよ?」
バンジョー「そうだよなァ・・・。こうなれば、イカダを造るしか・・・・。」
謎の声『安心して。私たちが運んであげるわよ。』
その時、海から女性の声が響く。バンジョーたちはそれを聞いて、驚く。
バンジョー「だ、誰だ!!??」 その時、海が沸騰をして来た。
そこから緑色の潜水艦が出てきた。その潜水艦は一体、何なのだ?
バンジョー「な、何だ!?この潜水艇は!??」
プルレス「グランティ・・・・!?それとも、クラッシャー!!?」
カズーイ「まさか・・・新たな敵!!?」
女性の声『いいえ。我々は敵ではない。』
ボトルズ「潜水艦からの声・・・・!?」
そう。潜水艦から女性からの声が出た。そして、潜水艦のパッドから、
銀髪の長い髪の女性が出てきた。その女性は冷静な表情をして、
いかにもって感じなドレスっぽい衣装であった。
女性「あなたがマンボまうんてんやこのシャークックアイランドで、
大暴れした例の熊と鳥。そして、彼らに味方する者ね。」
カズーイ「あんた!!グランティの使者!!?」
女性「違うわ。それより、乗って。私たちがあなたをこの島から出してあげるわ。
【Burentei(ブレンティ)】が連れて行ってあげるわ・・・・。」
バンジョーたち「ブレンティ・・・・・!?」
バンジョーたちはブレンティと名乗る女性に言われた通りに、緑色の潜水艦に乗った。
その潜水艦は今、おたからザクザクびーちから離れ、深海の中を進んでいる。
そして、潜水艦の艦内にある一つの部屋。そこには、多くの乗組員たちがいた。
バンジョーたちもそこにいて、周りの者たちを警戒しながら立っていた。
女性「私はこの艦の艦長、ロドシーよ。安心して、座ってもらうと良い。」
カズーイ「けどねェ・・・。こいつら、どっから見ても野蛮そうに見えるわよね。」
カズーイの言うとおり、乗組員では普通の人間はもちろん、
色が違う亜人間、怪人のような姿をした者、他にも異なる姿をした者も多くいた。
そして、その中の一人である、不思議な翼を背中に生やした少女がいた。
その少女は茶色い髪のショートカットな髪をして、オーバーオールな服をしていた。
少女「まあまあ。そう警戒しないで、こっちに座ったら?」
少女は明るそうに隣の席を譲る。プルレスは安心してそこに座る。
プルレス「ありがとう・・・。君は優しそうだね・・・^^;」
少女「あたしはユミ。困った事があったらあたしに聞いてね♪」
プルレス「あ・・・ありがとう。」 ボトルズ「この人は親切ですね^^」
ボトルズもプルレスの隣の席に座る。ユミは笑顔で歓迎する。
カズーイ「じゃあ、あたいたちもどこかへ座りましょ。」
バンジョー「僕らもどこかへ座ろうか・・・・。」
バンジョーとカズーイもどこかへ座ろうと空いている席を探すが、そこに男の声が出る。
男の声「お前に座る席などない。」 バンジョーとカズーイ「っ!!?」
2人は男の方へ向く。その男は人間ではなく、怪獣のような姿であった。
頭がモヒカン。全裸であるが下半身にはジーパンが履いてある。
いわゆる、この怪人は亜人間であった。
怪人「本来ならお前たちのような世界の平和を乱す者たちに、
この艦を入れるつもりはないが、艦長のご命令とあらば・・・。」
カズーイ「な・・・・何を言ってるの?この怪物・・・。」
ロドシー「紹介するわ。この者(怪人)はガムロ。」
ガムロ「艦長。言っておきますが、この熊と鳥は我々の敵です。
本来ならこの者たちを倒すべきなのです!」
ロドシー「ですが、あの方は彼らに希望を託したのよ。グランチルダを倒すために・・・っ!」
バンジョー「あの・・・・あの方って・・・・。」
ロドシー「・・・・そうね。ちょうど良かったわ。あの方とは・・・。」
その時、謎の少年がドロシーの横に通りながらこう言った。
謎の少年「その必要はねーっスよ。艦長。」
そして、少年はバンジョーとカズーイに銃を向けた。2人はこれに驚く。
バンジョー「わわっ!!?」 カズーイ「な、何すんのよ!!??」
少年「なんでお前らがこの艦に入って来てんだよ?」
よく見れば、この少年は並の人間ではなく、肌が鼠色であった。
顔には切れた跡があり、その左右にはネジのような物が突き立てていた。
こいつはいわゆるフランケンだ。しかし、このフランケンの少年は、
普通の少年のような顔つきである。普通のフランケンはとてつもなく、
恐ろしい形相をしているのだが・・・。ロドシーはそんなフランケンの少年に怒る。
ロドシー「フラエ!!勝手な真似はやめなさいっ!!!」
フラエ「は?この2人と仲良くしろって事か?嫌だね。
俺は許す気などないさ。貴様ら熊と鳥はこの世にとって邪魔な存在だから・・・・。」
カズーイ「な、何こいつ・・・!生意気なァ~っ!!」
ロドシー「ごめんなさいね。こんな愚かな手下たちで・・・。
そろそろ紹介に入るわね。この組織は・・・・一般人、元軍人、ヤクザ、盗賊、格闘家、
賞金稼ぎ、廃人、孤児、障害者、魔術師、不良、蛮族、殺し屋、
冒険家、犯罪者、科学者、その他いろいろ・・・・。それらの者たちを、
同志にした最強最悪テロ組織にして、対グランティ組織・・・・。
いわゆる、アンチ・グランティ。その組織の名は・・・・クラッシャー。」
バンジョーとカズーイ「クラッシャー!!!!!??」
プルレス「え!?じゃ、じゃあ・・・僕たち・・・・!?」
ボトルズ(はめられた・・・・!?)
ロドシー「・・・・の直属部隊・・・・ブレンティ。」
バンジョー「ブ・・・ブレンティ・・・・!?」
ロドシー「名づけはブレンチルダさんよ。」
カズーイ「ブ、ブレンチルダですって!!?」
ボトルズ「ブレンチルダ・・・・。はっ!まさか・・・・!!」
そう。バンジョーたちは思い出したのだ。あのブレンチルダ・・・。
グランチルダの妹である、ブレンチルダの事を・・・・。
つづく
[0回]
PR