サリマ「夜の時・・・・・・??」
ブラバー「そう・・・!あの夜はとても恐ろしい夜であった・・・・。」
これは、バンジョーたちがこの島に訪れる前の日の夜の出来事である。
その時のブラバーはエレナと二人で海賊船から出て、この島を探検していた。
二人は今、とある荒地・・・・と言うより岩山のようなところにいた。
そこは、この島の頂上に近いところであった。その頂上の中心にある、
灯台が灯りを照らしていた。まるで、何か見張っているかのように・・・・・・。
エレナ「この島には灯台があるみたいですね・・・・・。」
ブラバー「うむ・・・・。やはり、ここはシャークックアイランドであるな。
キャプテンネロスはこの島を支配した記念に灯台を建てたと聞いておる。
しかし、ネロスが死んで灯台から光が出ないようになったと言うのじゃが・・・・?」
エレナ「しかし、灯台から光が出ています・・・・。誰かが使っているのでしょうか?」
ブラバー「ふむ・・・・。恐らく、別の海賊かも知れないのォ・・・・。
そうじゃ!あの灯台に行ってみよう!!もしかすると、そこにまだ、
ネロスは手に入れた財宝が残されているのかも知れん!!運がいい時は、わしの財宝も・・・・。」
エレナ「そうですね・・・・・。」
エレナはブラバーの意見に賛成して、微笑む。しかし、急に真剣な表情に変わった。
エレナ「っ!!?何か聞こえてきませんか・・・・?」
謎の声「ガルルルルル・・・・・・・!」
ブラバー「え・・・・・?うむ!?確かに聞こえる・・・・・。これは怪物の声じゃ!!」
エレナ「・・・・あの方向から聞こえます!!」
ブラバー「うむ!!ゆこう!!」 二人は怪物の声が聞こえる方向へと進んだ。
二人は走り続ける。しかし、目の前から何かを見たように、急に岩場に隠れた。
ブラバー「・・・・っ!!なんじゃ・・・・?あれは・・・・!!」
二人が見たのは、無数のスピニットと彼らの前に君臨するように立っている二人の何者かであった。
その何者かとは、巨大なヤドカリのような怪獣と、背中にサザエ貝が等身大の人間の女性であった。
その女性はアルシェルであった。しかし、その巨大なヤドカリのような怪物は・・・・・。
エレナ「スピニットたちです・・・。それに、あの少女とヤドカリの怪物は・・・・?」
ブラバー「わからん・・・・・。じゃが、もう少し様子を見てみよう・・・・・。」
エレナ「そうですね・・・・・。なんか、このスピニットたち。怯えているそうです・・・・・。」
エレナの言うとおり、アルシェルと怪物の前に立っているスピニットたちは何故か怯えていた。
そう。このスピニットたちは一般のスピニット族で、アルシェルたちに捕まってしまったのだ。
アルシェル「ふふふふふふ・・・・・。諦めなさい。もうじきあなたたちは、
この素晴らしい我らがボス、ニッパー様の手下になるのだから・・・・。」
アルシェルの隣にいる巨大なヤドカリの怪獣。その貝はピンク色で、
顔が緑色。目が黄色く輝いていて、不気味に口が笑っていた。
そう。この怪獣こそがグランティ第6海軍のボス・ニッパーの姿であったのだ。
ニッパー「ガルルルル・・・・!!貴様ら、覚悟はできてんだろうなァ・・・・・!!」
スピニット「い、嫌だ!!!俺はグランティなんかになりたかねェ!!!!」
「俺たちを村に返してくれ!!」 「戦って死ぬなら、自殺した方がマシだ!!」
ニッパー「だが、間もなくお前たちは新たなこのニッパー様の手下としての運命を受け入れるのだ。
ガルルルルルルルルルル・・・・・・・!!!!!」
ニッパーは両目から黄色い怪光を放射し、それをスピニットたちに浴びせた。
スピニット「ぎゃあああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・!!!!!!!!」
光を浴びたスピニットは苦しむが、やがてそれを快楽を変えるかのように笑い狂った。
スピニット「ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!!!!!!」
ブラバー&エレナ「・・・・・・・っ!!!!」 二人はそれを見て、驚愕する。
ニッパー「この俺様の洗脳光線により、どんなスピニットもあっと言う間に俺の手足に変わるのだ・・・・。」
アルシェル「そして、この島の全ての生き物を貴方の兵器に変えて・・・・。」
ニッパー「ガルルル・・・・!そう。あのネロスが建てた古き灯台をアジトに改築した時と同じように、
この島全体を我らグランティの兵器に改造して、
巨大なる要塞にしてくれるわっ!!!!ガルル・・・・・。」
アルシェル「そう。この島を我々が完全に支配し、要塞にすればグランティの世界征服は、
さらに加速できると言う事はもちろん、クラッシャーや世界政府も我らに勝てなくなる。
つまり、我らがグランティで最強の部隊になれると言う事よ!!あははははははは・・・・!!!」
ニッパー「さァ!ゆけ!!我が同士たちよ!!このおたからザクザクびーち・・・・もとい!
シャークックアイランドを我らの巨大要塞基地にすべく大暴れするのだァ!!!
ガルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル!!!!!!!!!!!!!」
アルシェル&スピニットたち「おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉう!!!!!!」
そして、現在・・・・。ブラバーは過去の恐怖に震えていた。ラーティやサリマは、
その過去の話を聞き、動揺していた。
ブラバー「わしらはなんと言う恐ろしい島に来てしまったんじゃ・・・・。
ニッパーは光線でスピニットたちを操る事ができるんじゃ・・・・・!!」
サリマ「どうりで一般だったスピニットたちが悪の手先になるワケだわ・・・・。」
ラーティ「それで、ヤツは・・・・。ニッパーは巨大なヤドカリの怪物だって・・・・。」
ブラバー「ああ・・・・。ヤツはそう名乗ったのじゃ。あのヤドカリは凶悪じゃ。
その目的はこの島全体をグランティの要塞にしようなんて・・・・。
なんとも恐ろしや・・・・!このままではわしらも殺されてしまう・・・・。」
サリマ「恐れる事はありません。あなた方は我らが守ります・・・・・。」
ラーティ「ニッパーの野望は必ず我々が阻止してみせます・・・!
そして、この島を救ってみせる・・・・!!」
ブラバー「そうかぁ・・・。じゃが、ヤツはとても凶暴そうじゃ。勝てる自信はあるのかのぉ?」
ラーティ「自信はあるかないかはわかりませんが、我々はあくまで奴を倒す執念は消しませぬ。」
ブラバー「わかった・・・・。この島を救うのは良いが、少しばかりの条件を与えるが、よいかのぉ?」
ラーティ「なんですか?」
ブラバー「・・・・・あの熊と鳥を殺さないでやってくれ。わしから見れば、
あの二人はどう見たってただ戦いに巻き込まれた平凡な動物たちに過ぎない・・・・。
だから。あの二人を殺さないでくれぃ。あの二人は、わしの失った財宝を探してくれると言った、
優しい男女であるんじゃ。わしはあの二人が危険な存在ではない事がわかっておる。じゃから・・・・。」
ラーティ「・・・・・・っ。」 サリマ「・・・どうする?ラーティ。」
ラーティとサリマはブラバーにバンジョーとカズーイを殺さない約束を要求され、
戸惑っていた。二人は黙り込んでいた。まるで、決意を考えているように・・・・・。
そして、ラーティはブラバーに向かって、口から決意を表した言葉を放つ。
ラーティ「・・・・わかりました。約束しましょう。」
サリマ「あの熊と鳥は殺さない事にします。」
ブラバー「ありがとう・・・・。しかし、もし約束を破ってしまったら、
一生・・・・・お前たちクラッシャーを許さないだろう。協力もせん・・・・。」
ラーティ「・・・・別にあなたたちからの協力を得る必要などいりません。
必ず、我らの手でニッパーを倒し、この島を支配する軍団を倒してみせましょう・・・・・。」
素晴らしき金色の宝箱のありかを記した赤いバッテンの描かれた岩場の上では、
バンジョーとカズーイVSカンシー小隊最後の一匹にして隊長クラスのカンシーの戦いが始まった。
カンシー「・・・・・かかって来るがいい。」 バンジョーとカズーイ「何っ!?」
二人はカンシーの言葉に動揺する。余裕なのかカンシーは挑発をしているのだ。
カンシー「どうせ俺がいきなり攻撃して勝ってもつまらぬしなァ。」
カズーイ「じゃあ、ずっと攻撃できなくなるようにしてやるわっ!!!!」
バンジョー「おう!!!いくぞおおぉぉぉぉっ!!!」 二人はカンシーを倒そうと走り出した。
そして、カンシーに近づいたバンジョーが力いっぱい握った拳で敵を倒そうとする。しかし・・・・。
バンジョー「どぉりゃああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
バンジョーの鉄拳がカンシーに命中したと思いきや、カンシーが何故か突然、消えてしまった。
リーキー「な・・・・・っ!?き、消えた・・・・・・!!」
カズーイ「ど・・・どこへ・・・・!!」 バンジョー「あいつ・・・!まさか・・・!!」
ボトルズ「っ!!!バンジョー!カズーイ!後ろ!!!!!」
バンジョーとカズーイ「え・・・・・??」 二人はそう言われて、後ろを向いた。
そこからカンシーがハサミで殴りかかってきた。そう。カンシーは物凄いスピードで、
バンジョーの打撃を避けて、二人の背後につき、既に攻撃準備に入ったのであった。
カンシー「落ちろおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
カンシーはハサミを思いっきり振って、バンジョーとカズーイを殴り飛ばす。
バンジョーとカズーイ「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
二人はカンシーの打撃を受けて、あまりの衝撃に岩場から海面へと飛ばされてしまう。
エレナ「たった一撃でなんと言う威力なのっ!!!?」
プルレス「このままじゃ、二人が海に落ちちゃう!!!」
しかし、カズーイはリュックから羽を思いっきり広げて、その翼を羽ばたかせて、
空へ浮かんだ。それにより、バンジョーとカズーイは海に落ちずに済んだのだ。
カンシー「ほう・・・・。やると思ったよ・・・・。」 そして、バンジョーは岩場の上に着地した。
バンジョー「何が思ったんだ!??」 そして、カズーイが羽をリュックにしまう。
カンシー「戦場から離脱されて落とされそうになった時に、必ずセーフさせるとな。」
カズーイ「そこまで読むなんて。あんた・・・・!一体、何様のつもりよ!!!」
カンシー「俺は第6海軍の中で一番多く戦いの研究をしたいたのでね。もちろん、
貴様らの戦闘データもな。まあ、貴様ら伝説の存在のデータは滅多に少ないがな・・・・。」
バンジョー「く・・・・っ!こいつううぅぅぅぅぅ!!!!!」
バンジョーは怒ってカンシーに再び向かってくる。
カンシー「・・・・ふん!」 しかし、バンジョーが攻撃する前にカンシーは、
また物凄いスピードの横走りで、またバンジョーとカズーイの背後についた。しかし。
カズーイ「同じ手は組まないわよ!!!!!」 カズーイがカンシーが、
さっきと同じ戦法を繰り出そうとするのを読み、後ろから迫るカンシーの方を見る。
バンジョー「今だ!!カズーイ!!!」 カズーイ「キキツキアタック!!!!!」
カズーイはキキツキアタックでカンシーを攻撃した。これを受けたカンシーは地面に扱けた。
しかし、カンシーは余裕な表情で裏返らず地面に着地した。攻撃は効いていないのか。
カンシー「ふ・・・・っ。やるな。だが、痛みはあまりないなァ。」
カズーイ「あ・・・・あたいの技が効かな・・・・!うっ!?」
そして、カズーイも嘴に痛みが感じたらしく、羽で嘴を抑える。
バンジョー「どうした!??カズーイ!!!」
カズーイ「・・・・・っ!!嘴が痛い・・・。きっと、あいつの装甲が硬いせいよ!!!
それも今までのスピニットとは違う・・・・!まさにあいつは最強のスピニットよ!!!!」
バンジョー「今までのスピニットとは違う・・・・。まさか、あいつ・・・・!
ひょっとしたらスピニット・ブラックの戦力を上回っているのでは・・・・!??」
カンシー「くく・・・っ!はあぁぁぁぁっ!!!」 そう。カンシーは、
スピニット・ブラックを越える程の強さを持つ最強のスピニットであるのだ。
その戦力は、カンシー小隊の隊長であるからこそであるのかも知れない。
カンシーは一気に勝負を決めようとバンジョーとカズーイに襲い掛かった。
つづく
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