だが、モヅラー星人には全く通用しない感じであった。
モヅラー星人「ケケケケケケケケケケエエエェェェ!!!!
効かねェよ!!んなもん!!BARの動きが止まった今、
この星で俺様は自由に暴れ放題と言うワケよ!!!」
緒川「あなた・・・!魔族と戦っているんじゃなかったの!?
それとも、魔族とは同盟を組んだりとか・・・!!?」
モヅラー星人「あぁ?そうだよ!!
誰が組むかよ、あんなクソな連中と!
俺らモヅラーわ、奴らに迫害され続けて来たんだよ!!
そして、他の星人たちも同じように、
魔族に虐げられ続けている・・・!!
だが、てめーら地球人だけ、その迫害を退いてやがるのを聞いた。
ムカツクんだよ!てめーらだけ、幸せに生きやがって・・・!!」
緒川「確かに私たちは、BARの科学で、
これまで何度も魔族の攻撃を防いだわ・・・。でも、
その魔族の攻撃で、
不幸になっている人間が多くいるハズよ!!」
モヅラー星人「その不幸になっているのは、
俺らの方が多いんだよ!!
俺様は幼い頃、
魔星人に家族を殺されたんだよ!!!俺らわ、
魔族から星を守るのに、多くの犠牲を得てしまった・・・!
しかし、てめーら地球人だけ、ろくな犠牲も出さずに、
ウルトラマンに守られ続けやがって・・・・!!」
緒川「・・・・・・・っ。」
モヅラー星人「だから、決めたのよ・・・!この俺が、
魔族の代わりに、地球を侵略してやろうってなァ!!!
ケケケケケケケケケケケケケエエエエェェェェェ!!!!!」
緒川「そんな事、許せないわ!!
魔族に迫害されてるからって・・・!
そんなの八つ当たりに過ぎないわ・・・!!」
モヅラー星人「うるせええええぇぇぇぇぇ!!!
他人の不幸を無視する下等生物が、
俺に歯向かうんじゃねェ!!
てめェら地球人を奴隷として魔族に売り飛ばし、
魔族からの迫害を消してやるよ!!
お前らを犠牲にしてなァ!!!
ケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケ!!!!!!!!」
モヅラー星人は笑いながら、消えてしまった。
その時、緒川の辺りが明るくなった。
緒川「モヅラー星人・・・・!」
緒川はモヅラー星人を許せなくなった。
自分の八つ当たりだけのために、地球を襲おうとする者を。
そのBAR基地では、機能停止しているため、
ほとんどのスタッフたちは混乱していた。
廊下を歩いている隊員たちが、その様子を見ていた。
灰間「皆・・・。いかにも大変って感じだな。」
日下部「そりゃ、そうよ。この基地の機能が、
おかしくなっているもの。全てのコンピューターはおろか、
BARのメカも使えなくなっているのよ?」
上川「これ程の大規模的な感じじゃ、
機能が回復するまで一体、何日かかる事やら・・・。」
叶野「とにかく、一刻も早く修理しなければならん!
私も科学班と共に、
基地で壊れた機能の修理にかかる・・・!!」
大神隊長「うむ!まずは、
コンピュータールームへ急ぐど!!」
コンピュータールームへ来た隊員たち。
叶野がその部屋にいる一人の科学者に聞く。
叶野「おい!!コンピューターの方に、
回復できそうな部分があるか!?」
科学者「既にありました!!ですが、
その部分を回復しようにも、
エラーが起きているんです!!」
叶野「エラーだと!!?」
上川「直す事はできないのかぃ!?」
科学者「ええ・・・!
何かのウィルスが入って来たかも知れません。
そのウィルスがある限り、
この部屋のコンピューターの回復は、
無理かと思います!!このままでは、
BAR基地は本当に駄目になっちまいます!!!」
その時、別の科学者が大神に向かって、こう言う。
別の科学者「基地の機能を停止されているのは、
謎のウィルスである事が判明しました!!
残ったデータでは、そのウィルスは、
司令室のコンピューターから出たそうです・・・!」
大神「司令室のコンピューターからじゃと!?」
日下部「もしや、あのディスクが原因では・・・・!?」
灰間「急いで、司令室へ向かおう!!!」
緒川は町の道路を歩いていた。
とても切なく、悲しそうに歩いていた。
緒川「・・・・私のせいだわ。私が、
モヅラー星人なんかを信じていたから、BARは・・・。
灰間君たちは絶対に許さないでしょうね。
宇宙人を信じた私の事を・・・。まあ、仕方がないわよね。
・・・・そう言えば、あの星人。こう言ってたね・・・。」
緒川の脳裏に、モヅラー星人の言葉が響く。
モヅラー星人『てめェ!!
本当に科学者か!?おい!!』
緒川「・・・私、本当に科学者なのかな・・・。何だか、
辛い感じがするわ・・・。
科学者から何かに転職しようかしら・・・・。
・・・あら?何か、
懐かしい感じがするわ。その言葉・・・。
科学者から何かに転職しようと・・・。そうだ!
これは、お父さんが言ってた言葉だわ!!」
緒川は何かの過去を思い出した。それは、
幼い緒川の前に、緒川の父がこう言ったところだ。
緒川の父「娘よ。実はな・・・・。
父さんは科学者から何かに転職しようと思うんだ・・・。」
幼い緒川「どうして?」
緒川の父「この前、新兵器を造ろうと思ったら、
星人の罠で、その新兵器が暴走してね・・・。そのせいで、
多くの人が怪我をしたんだ。私は、それを見て、
立派な科学者にはなれないと思ったんだ。私の科学は、
人を傷つけてしまう。だから・・・。」
幼い緒川「そんな事ないよ。お父さんの科学は、
皆を守るためにあるんでしょ?だから、
お父さんは科学者を続けても良いと思うわ。」
幼い緒川は笑顔で励ますように言う。
緒川の父「娘よ・・・・。」
幼い緒川「お父さんは科学で皆を守る事ができるんだよ。
そして、私もいつかは立派な科学者になって、
この地球を守るの!だからね。
お父さんは科学者を止めちゃ嫌よ?お父さんの科学は、
地球を守るためにあるんだから、私もその科学が欲しいの!」
そして、現在。
緒川「そうだわ・・・。お父さんの科学は確かに、
地球を守るためにあったんだわ・・・。そして、
私はその科学を求めていた。
そうよ!何を諦めているの!?
お父さんにもあるように、私にもあるハズ・・・!
私の科学だって地球を守るためにあるんだ・・・・!!」
緒川はそう言って、走った。BAR基地へと。
BAR基地の司令室に戻った隊員たち。
叶野「このコンピューターに、
まだデータが残っているハズだ・・・!」
叶野がコンピューターからデータを探す。だが。
叶野「・・・畜生!!
機能停止のせいで、うまく探せない・・・!!」
上川「とりあえず、例のディスクを出してみましょう!」
上川はそう言うと、緒川の入れたディスクを取り出した。
日下部「このディスクのせいで、基地の機能が・・・!」
大神「このディスクの事を、
調べる必要があるけ。しかし、
どこの研究所で調べれば良えか・・・。」
灰間「それに、ディスクを取り出したとしても、
基地の機能は回復しちゃいません!!しかも、
強大なウィルスが・・・。何か、方法はねーのか・・・。」
その時、緒川が急に入って来た。
緒川「一つだけ方法はあるわ・・・!!」
灰間と日下部「緒川さん!!?」
叶野「今更何をしに来たんだ!?
宇宙人なんかに騙されやがって!!」
緒川「ごめんなさい・・・。あと、上川さん。
そのディスクを私にくれませんか?」
上川「え・・・?このディスクをどうするの?」
緒川は上川からディスクを取る。
緒川「井手市の研究所に行って、調べるんです!
そうすれば、
このディスクで機能回復できるかも知れません。」
日下部「緒川さん。話は聞いたの?
この基地全体の機能を、
謎のウィルスが蝕んで回復を妨害しているのよ!?
まずは、そのウィルスをどうにかしないと・・・!」
緒川「恐らく、ウィルスはこのディスクから出たんだわ。
でも、このディスクのデータを改良して、
ワクチンを造り出す事ができるかも知れない!!」
灰間「マジか!?それ、できるのかよ・・・!?」
大神「うむ。では、緒川。さっそく、
井手氏の研究所へ向かえ!おどれの科学で、
このBAR基地を救ってみるんど!!!」
緒川「はい!!」
叶野「い、良いのですか!?」
大神「良えんじゃぃ。悪いのは、宇宙人じゃけ。」
上川「そうですね。ここは、緒川を信じましょう。」
緒川「・・・・では、行ってまいります。」
灰間「・・・待ってくれ!俺も行くぜ。」
つづく
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