長官「例の怪物に対抗するための科学も、その部隊に与えたい。」
大神「その例の怪物とは・・・もしや、魔獣とやらでは!?」
長官「そう。君がさっき捕えた黒いローブの者が、
そう語ったのだろう?そして、彼自身も、
魔族であると吐かせたのも、
君の部下に拷問をやらせての事だろぅ?」
大神「はぁ・・・。その黒いローブの者は何故か、
舌を噛んで自殺したそうですがのォ・・・。」
そう。大神と隊員たちは黒いローブの集団を追って、
その一人をやっと捕えたのだ。その一人を基地に連れて、
情報を吐かせようと、拷問をしたそうだが、
その一人は自らの命を絶ってしまった。しかし、
その拷問によって、犯人は魔族、
怪物は魔獣である事が判明したのだ。
大神「あのガブダロンと言う魔獣はとても強力で、
我が部隊をほぼ壊滅させる程に実力者でした。魔獣は、
怪獣を遥かに超える戦力を持ち、恐ろしい能力もある。
もしかすると、防衛軍の手には負えないそうですわ・・・。」
長官「だからこそ、その魔獣に対抗するための精鋭部隊を、
君に作って欲しいのだよ。
人数はできるだけ少数の方が良い。
メンバーは君の好きなように選びたまえ。科学班にも、
君の部隊をサポートするウェポンやメカを造らせておこう。」
大神「ですが・・・・。それで、魔獣とやらと、
互角に戦えるんですかのォ・・・・?」
長官「大神少佐。君に与える部隊には大半の科学力を、
注ぎ込むつもりだ。私は君とその部隊にかけてみたい!
できるな?大神少佐・・・!」
大神「・・・・・はっ!了解しました。」
こうして、大神は長官の命令で、
魔獣と互角に戦える精鋭部隊を作り上げようとした。
夕日となり、町は平和を取り戻していった。
大神と野口は一緒に歩いていた。
野口「良かったね。灰間君。
病院からは大した怪我じゃないって。」
灰間「・・・・まぁな。もう痛く感じないけど。」
灰間は病院に入院したが、医師からはあまり重症じゃないと、
言われて、大丈夫であった。灰間はすぐに退院したそうだ。
野口「私、すごく不安だったの。
あの怪獣のところにいたそうだから、
あいつに痛めつけられて、大怪我したんじゃないかと思って。」
灰間「十分に痛めつけられたけどな!」
野口「え?そうなの・・・!?」 野口は不安そうに言う。
灰間「・・・・いや、やっぱ何でもねーよ。」
灰間がそう言うと、野口は少し安心した。
野口「あは。そうよね・・・。」
そして、
灰間は真剣な顔で胸にかけている赤いペンダントを見る。
灰間(確かに俺は怪獣野郎に痛めつけられちまった。ま、
倒したけど。だが、何であの時、
俺は奇怪な姿の巨人になっちまったんだろう・・・・。
もしかして、このペンダントのせいか??)
灰間はペンダントを見続けて、心の中で呟いた。
野口「あれ?灰間君のペンダント。何か変わってるわね。」
野口は灰間の持ってるペンダントを見て、そう言う。
灰間「・・・・だよな。確かこれ、石だったよな・・・?」
野口「それが、すごく綺麗な宝石みたいになってる。」
そう。灰間の持つペンダントは、石のようであったが、
何故か今や美しき宝石のようになっている。
野口「何でこんなに変わったんだろ?」
灰間「・・・もしかしたら、光ったからか?」
野口「光った・・・・?ペンダントが??」
灰間「ああ。確かに光ったよ。
何で光ったかは知らねーけど。」
野口「そう・・・・。じゃ、私はここで。」
灰間「ああ。じゃあな。」 野口は灰間から離れていった。
二人はそれぞれの家へと帰っていった。
灰間は自宅の2階、自分の部屋で、
机の前の椅子に座り、パソコンをしていた。
その同時に、赤いペンダントの方を見ていた。
灰間「このペンダント。一体、何なんだ?
ただの石かと思ったら、今日で急に光りやがった。
それから、俺はいきなり怪獣のところへ行かなきゃ、
ならない気がした。まるで、
誰かにそう命じられたかのように・・・。
そして、怪獣に近づいた俺は何故かあの巨人になっちまった。
巨人になった俺はワケもわからないままに怪獣と戦って、
ピンチになった。だが、何故か俺は光線を撃てた。
全てが気になる。俺の何かが変わろうってのか・・・・??
さらに、巨人に変身する寸前、俺はティアーズと叫んだ。
あれは一体、何の事だったんだ・・・・?」
つづく
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