ママ「ええ・・・・。知ってるわ。それがどうかしたの?」
そう。モモが聞いたあのクリスマスのあの日。それは、
地球が夢を失ってしまい、
夢の国の住人全てがこの地球から去っていく日であった。
だが、モモはこの地球に残り、宇宙へ去るマリンナーサを見送った。
何故なら、モモは地球でのパパとママの子供として生きたいからだ。
いつか存在が消えるかわからない運命を背に・・・。
その日にモモいろいろな経験をしていた。まずは、
魔法の力を失ってしまった事。モモの魔法は夢の力が源なのだ。
その夢が当時、失っているため、もう魔法が使えなくなった。
そして、地球でのパパとママの真実。モモはその真実を語ろうとしたのだ。
モモ「私ね。思ってるの。私は、
パパとママを救うために産まれたって・・・。」
パパ「私らを・・・・?」 ママ「救うために・・・・?」
モモ「うん。きっと・・・・そんな気がするから。(そう・・・。
もしかしたら、
私があなたたちを選んだのは、その通りかも知れない・・・・。)」
モモは切なくそう思った。そう。パパとママにはワケがあったのだ。
それは、本当ならパパとママは子供を産む事ができなかったのだ。
だが、パパとママは子供を授かる事が夢であった。そして、
人々に夢と希望を取り戻させるために、
マリンナーサから送り込まれたモモは、その夢に呼応するかのように、
パパとママの子となったのだ。そして、パパとママも、
モモを本当の子供として育てたのだ。まるで、既に彼女が、
ママから産まれたかのように・・・。パパとママは、
モモをマリンナーサの子供である事を全く知らないのだ。
モモ「パパ・・・。ママ・・・。」
パパ&ママ「ん・・・・?」
モモ「もし、私がこの世界の人間でなくなったとすれば、どうするの・・・?」
モモが悲しげにそう聞くと、パパとママは急に笑い出す。
パパ「・・・・あはは。そんなの関係ないじゃないか!」
ママ「だって、モモは私から産まれたハズでしょ?あなたが、
宇宙人とか異次元人とかなワケないじゃない?」
モモ「・・・・・っ。」
モモはこの地上の人間ではないハズなのに、
ママにそう言われて、さらに切なくなる。
パパ「モモ。お前は私とママの愛の結晶だよ。」
ママ「そうよ。例え、私たちが死んでも、あなたの心の中でまた生きるわ。」
モモ「パパ・・・・・。ママ・・・・・。」
モモはパパとママの笑顔を見て、涙目になりそうになる。
モモは思った。パパとママは、なんて優しいのだろう。何故、
優しすぎるのだろうかと。その優しさにモモは涙を流したい気持ちである。
何故、泣きたいのか・・・・モモにも、それがわからないのであった。
パパ「ママ・・・・。」 ママ「パパ・・・・。」
そして、パパとママは今日も愛し合う。
パパ「ママ・・・・・。」 ママ「パパ・・・・・。」
ママ「パパ・・・・・。」 パパ「ママ・・・・・。」
二人は何度も呼び合う。それを見たモモはこう思った。
例え、いつ死ぬかわからない時期を迎えようとも、
この二人は永遠に愛し合い、
偽りの娘になった自分をも愛し続けるだろうと・・・。
モモはそう思って、微笑む。目から溢れる一粒の涙を拭いて。
モモ「・・・・・ありがとう。パパ。ママ。」
パパ&ママ「え・・・・?」
モモ「例え、一生を終えても、パパとママは・・・。
天国でいつも愛し合ってね。そして、私を見守ってね・・・・。
だから、今を生き続けて・・・・。早く死ぬなんて、嫌だから。」
モモはそう語った後、パパとママから離れて、去っていった。
パパ&ママ「モモ・・・・。」
二人はモモが去っているところを見て、きょとんとする。
ママ「パパ。モモの言う通りよ。できるだけ長生きしましょ。
モモもまた、私たちを愛してくれているのだから・・・・・。」
パパ「そうだね。私たちだって本当は死にたくないからです。
モモが年寄りになる程度までに生きていこう。それに、私たちには・・・。」
ママ「夢がある!・・・・だから、まだ死にたくないわよね。」
パパ「うん・・・・。」 二人は微笑み合った。
一方、コリスたち隊員たちはロードラッシュでノコッタ町に来ていた。
コリス、サキ、イチゴが後ろの席、前の席では、
シュドーが運転をしていて、テブリッシュがレーダーで宇宙線を探していた。
シュドー「テブリッシュ!!宇宙線反応はまだか!?」
テブリッシュ「いや!まだだ!!もっと移動してくれ!!」
ロードは町中を走り続けた。その時、コリスはある物を見かける。
コリス「っ!ノコッタパークだ。」 サキ「え?」
そう。ロードラッシュはノコッタパークを通っていた。
ノコッタパークには、ノコッタインがあるのであった。
コリス「シュドーさん。少し・・・停めていただけませんか?」
シュドー「ああ・・・。良いぜ。」
テブリッシュ「どうせ、ノコッタインに行った隊長に会うつもりだろ?」
つづく
[0回]
PR