コリス「ええ。大人の人々もいますね。」
コリスの言う通り、子供たちの中にも、数人の大人たちが混じっていて、
彼らもテレビに流れているクリスタルの活躍を見て、喜んでいた。
コリス「凄い・・・。もはやクリスタルは皆の憧れと、
呼ぶべきヒーローになりましたね・・・。」
サキ「そうね。だって、ヒーローは子供に夢を与える存在だからね。」
コリス(そうか・・・。僕は既に夢を与えていたんだ・・・。)
コリス(ウルトラマンクリスタル)は、子供に夢を与えていた事に喜ぶ。
そして、二人はクリスタルを見ている人たちに近づく。
男「いやぁ。やはり、クリスタルは凄いわァ。」
女性「私、なんかクリスタルに惚れそうかも。」
老人の男「ふむ!クリスタルはまさに、宝石のように輝いておる!!
その宝石はワシが小さい頃、宝物にしていた綺麗な石じゃったわぃ!!」
サキ「あら。老人のファンもいたのね。」 二人は老人がいた事に気づく。
コリス「・・・・・・・っ;」 コリスは老人にそう聞こえて、呆れる。
そこに、老人の隣にいた、一人の青年が呟いていた。
青年「うん・・・。そうだね。確かにクリスタルは良いよ。」
コリス「ん?」 コリスとサキは、その青年の方を見る。
よく見ると、青年はひ弱い体格をしていて、金髪であった。
衣装はまるでサラリーマンのような容姿であった。
青年「でも・・・・このヒーローには及ばないよね。多分・・・。」
青年は手に持つフィギュアを見て、そう呟き、去っていった。
コリス「今の人・・・・何でしょう?」
サキ「さぁ・・・。それに、シルバー仮面の人形を持っていたわね。」
コリス「シルバー仮面・・・・??」
DGC基地に戻ったコリスとサキ。
隊員たちは、クリスタルの事を話題にしていた。
シュドー「うんうん!やっぱり、
クリスタルはこの国の名物と言ったところでしょw」
テブリッシュ「思えば、私たちはクリスタルに助けられ続けていたな。」
コリス「まあ、僕たちDGCだってクリスタルを助けた事があるじゃないですか。」
イチゴ「そうですよ。僕らDGCもすっかり、
子供たちの憧れの的になったもんですよ。」
テブリッシュ「・・・だと、良いな。」
シュドー「俺もウルトラマンになってみてーなァ。そうすりゃ、
可愛い子ちゃんがいっぱい集まってくれるだろうよw」
テブリッシュ「まず、無理だな・・・。」
シュドー「どてっ!」 シュドーはそれを聞いて、ずっ扱ける。
確かに、誰もが簡単にウルトラマンになれるワケがない。
コリス「・・・・ところで、シルバー仮面って何ですか?」
隊員たち「え・・・・?」 コリスの言葉に、隊員たちが反応する。
サキ「・・・ああ。あの青年が持ってたフィギュアのヒーローの事ね。」
イチゴ「あの青年・・・・?」 イチゴがそう聞くと、サキは焦ってこう言う。
サキ「な、内緒です・・・・^^;」
テブリッシュ「シルバー仮面と言えば、西暦・1971年で活躍した銀色の騎士か。」
シュドー「俺も昔聞いた事あるぞ?噂じゃ、
彼は人類が生み出したヒーローらしいぜ?」
コリス「人類が生み出した・・・?」
イチゴ「うん。父から聞いたけど、シルバー仮面は、
平和的な宇宙進出を望む春日博士が自身の息子を改造したものなんだ。」
コリス「つまり、サイボーグですね。」
イチゴ「そう。シルバー仮面はこの星を狙う悪の宇宙人たちを、
次々と倒していったんだ。途中で巨大化もできるようになったんだ。
・・・・と、言うのはテレビの話だけどね。」
そう。シルバー仮面は昭和70年代に誕生した銀色のヒーローなんだ。
春日博士の息子、春日光二は父に改造されて、
未完成の光子ロケットを完成させるため、
兄弟と旅に出て、宇宙人たちと激しい抗争していた。やっとの思いで、
ロケットを完成させたが、巨大な星人に破壊され、その事故で巨大化してしまう。
巨大化の能力を手にしたシルバー仮面は、多くの侵略者を倒して行き、
ついに善良な宇宙人の子を、惑星へ帰すため、
光子ロケットと共に地球を去った・・・。
なお、場面には、チグリス星人戦、シャイン星人戦、ゴルゴン星人戦、
ドミノ星人戦、サザン星人戦、サソリンガ戦、モーク星人戦、
ガイン星人戦、バーナー星人戦、そして、ワイリー星人戦が流れていた。
コリス「そう・・・。シルバー仮面ってテレビ番組の事だったんですか。」
サキ「でも、当時、日本では一機のロケットが飛んだと聞くわ。
あれってもしかしたら・・・光子ロケットかも知れない・・・。」
そこに、モモが入って来た。
何やら指令の予感をする隊員たちがテーブルの前に座る。
つづく
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