コリス(姉さん・・・・聞こえていますか?
そして、コリスの脳裏にモモの声が聞こえてくる。テレパシーが届いた。
モモの声(どうかしたの?コリス。)
コリス(あの水の惑星の事、知っているのですか?)
モモの声(え?)
コリス(姉さん・・・まるでその惑星の事を、
知っているみたいに言ってましたので・・・。)
モモの声(そう・・・。じゃあ、話してあげる。
私が小さい頃、その惑星からウォータームーンと言う生き物が地球に来たの。)
コリス(ウォータームーン?)
モモの声(ええ。水の惑星に住んでいる平和な星人よ。その惑星に、
怪獣なんていない。きっと、何かの間違いよ。)
コリス(そうですか・・・。)
モモ(では、ここで切るわ。引き続き調査をお願いね。)
こうして、モモとのテレパシーによる会話を終え、宇宙を進むZERO。
そして、ついに水の惑星を発見した。
コリス「っ!!ZEROより本部へ!!ZEROより本部へ!!」
コリスは通信機で本部のサキに報告する。
サキの声『こちら、サキ!水の星を発見できましたか?』
コリス「はいっ!!スクリーンで見た通りの星です!!
さっそく、スペースラッシュの方を探して来ます!!」
ZEROは水の惑星の周辺で、
スペースラッシュを探しているが、すぐに見つかった。
コリス「っ!!!こ、これは・・・・!!」
コリスが見たのは、確かにスペースラッシュだった。
だが、その変わり果てた姿に驚く。何故ならスペースラッシュは、
今、粉々に砕け散っていて、宇宙の藻屑となっているからだ。
コリス「く・・・・っ!!こちら、コリス!!!」
サキの声『どうしたの!?コリス君!!』
コリス「はい!!スペースラッシュが粉々に破壊されています!!
搭乗した人たちの姿がありません!恐らく、怪獣に捕食されたのかと・・・。」
サキの声『な、何ですって!?それは確かですね!?』
驚いたサキはそう言い、コリスは震える声で返事する。
コリス「はい・・・・!」
モモの声『コリス!聞こえる!?』 通信の相手がいきなりモモに変わった。
コリス「隊長!」
モモの声『地球の方で今、事件が起きたらしいわ!!すぐに戻って!!』
コリス「地球で!?わ、わかりました!!すぐに・・・っ!!」
地球の危機にZEROは即座に地球へ戻ろうとした。
地球では、既に恐ろしい事が起きていた。とある港町の海から、
いきなり魚が多く海の上に浮かんでいた。しかも、
その魚たちは死んでしまっているのだ。これ程に恐ろしい事は普通じゃありえない。
さらに、山の川辺で水を飲んでいた少女が突然倒れてしまっていた。そして、
ある池の水に泳いでいた男たちがもがき苦しみ、沈んでいった。
地球の青と呼ばれる海と水に、一体何が起きたのだ。
DGCはその調査に精を出していた。その結果が本部の司令室で明らかになる。
本部では、既にコリスも戻っている。調査に数日もかかったらしい。
イチゴ「我々が調査した結果、海面及び川や池の水には、
強力な毒が含まれている事がわかりました。」
シュドー「ど、毒!?」 シュドーを始め、放射能に驚く隊員たち。
テブリッシュ「しかし、海や水中は綺麗なままだと聞く・・・!
とても毒で腐ったとは思えない・・・。」
サキ「きっと、何者かが海を綺麗なままに、毒を盛ったのかも・・・。」
皆が動揺する中、モモとイチゴだけが冷静で、イチゴはそのまま話し続ける。
イチゴ「話は続きます。その海を密かに冒した毒のエネルギーは、
地球には存在していない物質で、どこかの宇宙に存在しているそうです。」
コリス「つまり・・・敵は宇宙怪獣・・・ですか?」
イチゴ「そうかも知れないね・・・・。」
モモ「恐らく、スペースラッシュを襲った奴かも知れない。
奴は既に地球のどこかにいる。各国のDGCと共に調査にかかるのよ!!」
隊員たち「了解!!!!」
その夜、とある港町の上空に、水色の小さな光が舞い降りていく。
町では、二人の男たちが歩いていた。一人の男がため息をして、こう言う。
男A「はぁ・・・。海が毒に汚されたと言う事は、
全ての水が今に毒に満ちてしまいそうだぜ。」
男B「俺・・・。もう水、飲みたくねェや。・・・となると、
水分は牛乳で何とかするっきゃないか・・・。」
つづく
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