日下部が置いた紙には、大昔の人が描いたような古い絵が、
描かれていた。その絵は、先ほどの海に出現した、
怪魚と全く同じの怪物が海中から現れて、
舟に乗っている人たちを食べようとしている場面だった。
大神「似とるの。あの怪物と・・・。いや、
全く同じだな。あの怪魚は江戸時代から存在していたのは、
どうやら現実の話であるらしいな・・・。」
上川「怖いですね・・・。まるで、
現代に妖怪が蘇ったみたいです。」
叶野「それにしても、この絵だと、我々と戦った時のより、
少し小さいように見えますね・・・・。」
大神「大昔じゃけェ、まだ大きく成長しとらんじゃろ。」
灰間「もしかして、現代までに人間たちを食って、
すくすくと育っていったんじゃねーのか?」
日下部「そうかも知れないわね。海の悪魔は、
いつ、どこかの海に出現するか、わかりません。従って、
怪物は海にならどこにでも現れてしまいます。」
大神「なら、海を警備した方が良え方のォ。
叶野、上川!申し訳ないが、再びバルウォーターで、
海をパトロールしてくれ。
海の悪魔を見つけたら、直ちに倒せ。」
上川&叶野「ははっ!!」 二人はまた司令室から出た。
大神「灰間と日下部はもう家に帰って良え。
二人は学生じゃから、夏休みをゆっくり楽しむと良えけ。」
大神は微笑んでそう言うが、日下部はキツい表情で返事する。
日下部「せっかくですが、私もBAR隊員です。
事件の最中で暢気に休むヤケにはいきません・・・!」
灰間「俺も行きます。あの海の悪魔って奴のせいで、
せっかくの夏の楽しみが壊れましたしね・・・・。」
大神「そうかぃ。では、日下部と灰間は地上から、
どこでも良えけ、海を探索してくれ。
異常があったら、連絡せぃや。」
灰間&日下部「了解!!」
夕日。灰間と日下部はバルターボで、
海の見える道路を走っていた。日下部が運転をし、
灰間が窓から海を見続けていた。まるで、
海の悪魔がいつ、海から出現するかを見張るように。
日下部「ちゃんと、見ててよね。
いつ、奴が出るかわからないから!」
灰間「へいへい・・・・。ん?」
その時、灰間のペンダントがまたも光り始めた。
灰間(また光ったか・・・・。
今度は何を伝えるやら・・・。何!?)
灰間はまた険しい表情をする。
ペンダントは今度は何を伝えただろう。
灰間「(もしかして、あの怪魚も・・・・だと?)日下部。」
日下部「何?海の悪魔は見つかったの?」
灰間「いや・・・。だが、あの怪魚。もしかしたら、
妖怪じゃなくて、魔獣だと思うんだよ・・・・。」
日下部「魔獣?でも、あの怪魚は昔から存在して、
魔獣は今年から存在し始めたじゃない?」
灰間「そうか?俺には、あいつが魔獣な感じがするけどな・・・。」
かくして、あの海の悪魔は魔獣だろうか。
その疑問を無視するように、
バルターボは走り続ける。そして、夜となった。
バルターボから降りた灰間と日下部はとある港にいた。
灰間「何だか不気味な感じがしやがるぜ・・・。」
日下部「まぁ。夜だからね。昼間には人が少しくらい、
いるわよ。」
灰間「だろうな。小さい船ばっかだしよ・・・。む!?」
その時、灰間はペンダントがまた光った事に驚く。
日下部「どうしたの・・・!?」
灰間「・・・来るぞ。海の悪魔の野郎が・・・・!」
日下部「何ですって・・・・!?はっ!!」
その時、海に水しぶきが起こる事に気づいた二人。
その水しぶきから、
あの怪魚のゾンビの顔をした物が現れた。
ゾンビの顔をした物「ギョオオオオオォォォォォ・・・・!!」
日下部「う、海の悪魔・・・っ!!?」
灰間「てめェ・・・!何をしに来た!!?」
ゾンビの顔をした物「決まってるだろう?てめーら人間を、
喰いに来たのよ!
俺の好物は地球人のような高度な生き物だからよォ。」
日下部「喋れるのね?あんた、江戸時代からいたんでしょ?」
ゾンビの顔をした物「ギョオオオォォォ!!おお。そうよ。
俺様はその時代で多くの人間を食べた。
とても美味かったぜェ・・・!
そして、今。俺らの仲間が再び活動すると聞いて、
再びこうして人間たちを、
食べられる時期を迎えられたワケよ。」
灰間「ちょっと待てよ。この魚野郎。」
灰間がそう言うと、ゾンビの顔をした物は怒りそうに言う。
ゾンビの顔をした物「あぁん?何だ。クソガキ。」
灰間「お前。地球人とか仲間とか言ってるけど、もしかして。
お前は魔獣なんじゃねーのか?俺の予想だけどなァ。」
ゾンビの顔をした物「ほーう。この俺の正体を当てるたァ、
お前はなかはな高度な知能を持った人間じゃねーか!
お前の言う通り、俺は魔獣よ!妖怪なんかじゃねーぞ!?」
日下部「ま、魔獣だったなんて・・・!!あんた、
魔族の手下だったのね・・・!?」
ゾンビの顔をした物「そう。俺はギョルク。せっかくなんで、
お前らを食べてやるぜえええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
ゾンビの顔をした物を持つ怪魚、
改めギョルクが灰間と日下部を襲うが。
日下部「く・・・・っ!」 灰間「こんにゃろ!!」
二人はバルガンを連射して、ゾンビの顔をした物を攻撃した。
ゾンビの顔をした物「ギョオオオオオオォォォォォォォ!!!!!」
攻撃を受けたゾンビの顔をした物は海の中に潜り、
ギョルクは逃げたそうだ。
灰間「ちっ!逃げやがったか・・・・。」
日下部「それにしても、海の悪魔が魔獣だったなんて・・・!」
そう。海の悪魔は妖怪ではなく、魔獣だったのだ。
次の日。BARの基地に灰間と日下部は、司令室に来て、
大神にその事を報告した。大神、上川、叶野は驚いた。
つづく
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