バンジョー「な、何だって・・・・!?」
	
	アシナガ「そんな事できるワケねーだろ!?
	
	この沼はまだ戦争中だろが!!
	
	それにカエル族はお前らを狙って、滅ぼそうとしてやがる!!!
	
	俺はほっとけねーよ!!お前らの事をよォ!!」
	
	コッパ「去れっつってんだろ!!うんざりなんだよ!!
	
	てめーらのせいで、俺らはもう御終いだ!!!俺らは滅びる!!
	
	お前らのせいだ!!お前らが余計な事をしなけりゃ・・・!!」
	
	プルレス「じゃあ、僕らがこの住み処を守ってあげるよ!!
	
	そして、必ずこの戦争を終わらせるから・・・・っ!」
	
	コッパ「できっこねェよ!!カエル族とワニ族は強い!!!
	
	俺らは絶対に負ける!!やっぱり、この沼に戻るべきじゃなかったんだ!!!!」
	
	コッパは泣きそうになりながら、走り去って行った。
	
	カズーイ「・・・何よ。あのヒステリーなカメは。」
	
	ティックの声「ごめんね。コッパがあんなので・・・。」
	
	バンジョー「っ!?ティックちゃん・・・。」
	
	バンジョーたちの近くに、ティックが歩いてきた。
	
	ティック「コッパ。昔はあんな怒りっぽくなかったのよ。」
	
	バンジョー「戦争のせいでだんだん荒んだ事はわかっているよ。
	
	コッパはこの戦争が終わらないせいで、去ったんだろ?」
	
	ティック「ええ。でも、
	
	本当にこの沼を去る気になったのは、別の理由にあるの。」
	
	カズーイ「別の理由・・・・?」
	
	ティック「ええ・・・。あれは、彼がこの沼を去る日・・・。」
	
	
	数年前、コッパとティックはタンクタップのところに来ていた。
	
	コッパ「タンクタップ様・・・!この沼の戦争は・・・・。
	
	いつになったら終わるんだ・・・!?」
	
	タンクタップ「それはわからない。我らカメ族が無数にいると同じく、
	
	他の種族も無数に存在しているからだ。」
	
	コッパ「それじゃ、永遠に終わらないではありませんか!!
	
	他の種族の住み処はどうやったら見つかるのです!!!」
	
	タンクタップ「残念ながら、他の種族の者たちは、
	
	それぞれの住み処を別の場所に移した。君が戦争を終わらせたい気持ちは、
	
	私と同じだ。私もすぐにこの戦争を終わらせたい・・・・。だが、
	
	現実はそう甘くない。戦争が終わる日はまだ遠い・・・。」
	
	コッパ「じゃあ、一生戦争するってのかよ!?このままじゃ、
	
	俺ら全員、滅びるんだぞ!?戦争のせいで、大切な者を失った奴が、
	
	多く出ている!!そんな奴が増えて嬉しいのかよ!!もう良い!!
	
	そのまま戦争し続ければ良いんだよな!!
	
	もうあんたなんか頼りにしねェ!!」
	
	コッパは怒って去ると、ティックが慌ててコッパの後を追う。
	
	タンクタップの右目から少しだけ涙が出ようとしていた。
	
	
	コッパとティックは病院にいた。そこには、負傷したカメが、
	
	多くいた。死んだカメもいて、そのカメの親戚が泣いていた。
	
	コッパ「くっそ!!いつまで続きやがるんだ。こんな悲劇がよ。」
	
	ティック「恐らく、どちらかが最後まで生き残るまで・・・。」
	
	コッパ「何!?お前まで何て事を言うんだ!?」
	
	ティック「だって、他の種族の事・・・何か気づいてない?
	
	私、聞いたわ。ワニ族では噂の紅のワニが、
	
	またも数匹を喰い殺した事。カエル族なんて、どこかの暴力組織と、
	
	手を組んで戦力を増加したと聞いてる。トンボ族やピラニア族も、
	
	負けてない。だとすれば・・・・。」
	
	コッパ「一番、戦力を整えてねーのは・・・俺らだけか!?」
	
	ティック「・・・そうみたい。でも、安心して!?いつか、
	
	私たちにも奇跡が来るわ!私たちは必ず生き残れる!!
	
	あなたたちならきっと勝ってくれる!!」
	
	ティックが必死に説得しようとする。だが。
	
	子供のカメ「ねェ。お母さん。次は僕たちも死んじゃうの。」
	
	母親のカメ「そうかも知れないわね・・・。」
	
	男のカメA「俺・・・戦士になるの、止めようかな。」
	
	男のカメB「そうだな。戦うと死んじまうしよ。」
	
	女のカメ「あたし!!嫌よ!!絶対に死にたくないわ!!」
	
	他人の声を聴いていたコッパは徐々に恐れと共に震えていた。
	
	老人のカメ「どうせ皆は死ぬんじゃ。
	
	この沼に生まれた者はそう覚悟するしかない。」
	
	少年のカメ「じゃあ、この沼から去れば、命を落とさずに済むのかな・・・。」
	
	少年の言葉を聞いたコッパに異変が起きた。
	
	コッパ「・・・・あ。あは・・・。あははははははははは・・・・!!」
	
	ティック「こ、コッパ・・・?何を言い出すの?」
	
	コッパ「そうだ・・・。この沼から去れば良いんだ。
	
	俺はまだ死にたくない!!
	
	このまま戦い続けて、死ぬなんかもうやっだ!!!もうこんな沼は、
	
	やだ!!今すぐ!!今すぐに逃げてやる!!!
	
	俺の全てがおかしくなる前に、
	
	今すぐに逃げる!!逃げるんだああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
	
	コッパは狂ったかのように叫びながら、この病院。いや、
	
	この沼から去ってしまった。
	
	
	そして、現在。ティックは切なそうにこう言う。
	
	ティック「それから、コッパは昨日までこの沼に戻る事はなかった。
	
	この沼の戦争が彼に絶望を与えすぎたせいね。きっと・・・。」
	
	バンジョー「そうか・・・。あとは、何故コッパは、ク
	
	ラッシャーに入ったか・・・だな。」
	
	カズーイ「そうね。戦いが嫌なのに、何故クラッシャーとして戦ったのかしら。」
	
	ティック「ごめん。それは流石に、私もわからないわ。」
	
	
	誰もいないところで、コッパは座り込んでいた。そこに、ティップタックが来る。
	
	つづく
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