コリスが見たのは、自身とモモの故郷であるマリンナーサであった。
そのマリンナーサが壊れかけて、暗黒に包まれているではないか。
そんな夢の国であったマリンナーサがどうして、こんな事に?
一体、誰がこんな想像ができるのだろう。
コリスはそのマリンナーサの無残な姿を見て、物凄い恐怖に震える。
コリス「ぼ・・・・僕らの故郷が・・・・・!!?
夢の国マリンナーサが・・・・!どうして・・・・・!??」
女性の声『この悲劇もまた、使徒たちが成した事です。
彼らはマリンナーサを支配して、その夢の力を消滅させるつもりです。』
コリス「・・・・っ!?じゃあ、僕のパパとママはどうなったんだ!?
そして、DGCの仲間たち・・・姉さんは・・・・!!!!」
コリスは爆発したDGCと暗黒に包まれたマリンナーサにいた、
仲間たちと家族の事を必死に聞く。だが、女性の声は応えない。
コリス「・・・・・聞いているのですか!?」
それでも、女性の声は応えない。声の主は既に消えただろうか。
コリスに恐ろしい光景を見せた光も小さくなっていく。
そして、白い霧も少しずつ消えていく・・・。
コリス「っ!!ひ・・・・光が!!・・・・僕に見せたい物は、
それだけなんですか!!?もっと・・・何か・・・・!!」
コリスは他にも不安するべき事を聞きだす。
女性の声『それは・・・・・あなたの中の巨人の真実です。』
コリス「え・・・・・・??」 そして、光と白い霧が完全に消えた。
その同時にコリスは完全な暗闇に包まれて、消えていった。
コリス「っ!!!!」 横に眠っていたコリスは上半身を起こした。
ハリー「・・・・おぅ。目覚めたか。コリス。」
コリス「・・・・っ。は、ハリーさん。おはようございます。
コリスは目の前にハリーがいたので、彼を見て少し驚くが、
すぐに落ち着いて、彼に挨拶をする。ハリーは少し不安な表情をする。
ハリー「・・・・お前、悪夢を見たんだな。」
コリス「悪夢・・・?(そうか・・・。あの光景は・・・・・。)」
コリスは夢で見た残酷な映像を、悪夢だと思い込む。ハリーがコリスにこう聞く。
ハリー「それで、どんな悪夢を見ちまった?」
コリス「・・・・はい。DGCが全滅した事です。」
ハリー「DGCが全滅ゥ!?まさか、ありえねーだろ。実際に・・・。」
ハリーがDGCが全滅した事を実際にない物だと思い、少し笑う。
コリス「・・・だと、良いのですが・・・・。」
コリスの表情は不安でいっぱいだった。あの悪夢が本当にあったのだろうかと。
ハリー「心配すんな!お前たちDGCはどんな怪獣にだって、
負けた事はないだろ!?ピンチになったら、クリスタルが助けてくれるし。
もし、DGCが壊滅しそうになっても、クリスタル様にお祈りすれば、
きっと何とかなるって!ささっ!もうDGCに行く時間じゃないか!?」
ハリーがクリスタルがDGCを救ってくれると思って、両手を組んでお祈りし、
明るい感じでコリスの肩をポンポンと叩いていた。
コリス「・・・・そうですね。」
コリスはハリーに励まされたか、少し困り顔で微笑む。
そして、コリスはDGC基地に来た。司令室では隊員たちが、
隊長モモの命令を待っている。シュドーとテブリッシュ、イチゴとサキが
何故か暢気そうに会話しているが・・・・。そして、コリスは考え事をしていた。
コリス(・・・・DGC全滅・・・・暗黒に包まれたマリンナーサ・・・・。
そして、僕の中の巨人の真実。それは、ウルトラマンクリスタルの事だ・・・・。
クリスタルは僕が考えた架空の戦士にして、
かつてマリンナーサで眠っていた、
石像の巨人だった・・・・。一体、その巨人にどんな真実が・・・・?
いや、むしろ気になるのは・・・・・・・。)
コリスは隊員たちの方を見る。彼らが一番、心配らしい。その隊員の一人、
サキがコリスに近づいて、話しかける。
サキ「どうしたの?コリス君。」 コリス「っ!サ、サキさん・・・。」
サキが来た事に少し驚くコリス。そして、他の隊員たちも集まる。
シュドー「何だか元気がねーみたいだぜ?」
テブリッシュ「一体、何があったんだぃ?」 コリス「・・・・・っ。」
コリスは答えられなかった。もし、DGCが全滅する事を語ったら、
隊員たちはどんな顔をするのだろうかと。イチゴが優しくこう言う。
イチゴ「言いたい事があるなら、ちゃんと言った方が気持ち良いよ。」
君は何か言いたいそうだろ?大丈夫!
怒ったりしないから、言ってご覧。」
コリス「・・・は、はい・・・・。では・・・・・。
・・・・もし、DGC基地が爆発したら、どうなります!?
つづく
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