プルレス「バンジョーさん!カズーイさん!」
バンジョー「おお。プルレス。」
カズーイ「それに、緑のプルレスも。」
クリグミ「あ!熊さんと鳥さんだ!!」
バンジョー「元気してるかぃ?クリグミ君。」
クリグミ「うん!プルレス君が一緒にいてくれるから。」
プルレス「だって、僕たち。友達だもんね!」
クリグミ「ねェ!プルレス君。」
プルレス「何だぃ?クリグミ。」
クリグミ「せっかく会えたんだし、この村にずっと住んでくれる?」
プルレス「え・・・!?」 プルレスはクリグミの言葉に驚く。
クリグミ「だって、僕・・・。
プルレス君とまた離れてしまうなんて嫌だもん。
僕、プルレス君ともっと遊びたいの!
カズサお姉ちゃんと一緒に・・・。
だからね!プルレス君!3人で一緒に・・・・。そして、
熊さんも鳥さんも・・・・・。」
カズーイ「それわ無理ね!」
クリグミ「え・・・・!?」 クリグミはカズーイの発言に驚く。
バンジョー「・・・ごめんね。クリグミ君。僕らは、
明日。この聖なる山を出なくちゃいけないんだ。」
クリグミ「何で・・・!?もう会えなくなっちゃうの・・・!?」
プルレス「・・・・そうなるかも知れない。だって、僕たち。
悪い奴と戦う旅をしているんだ。」
カズーイ「そう。プルレス君はね。
自らあたいたちと一緒に旅をしているの。
だから、いつまでもこんな寒い場所にはいられないのよ。」
クリグミ「・・・・嘘だよね?」
バンジョー「嘘ではない。」
クリグミ「嘘だもん!!だって、
プルレス君は僕に会うために来たんでしょ!?
プルレス君は僕とずっとに一緒にいてくれるでしょ!?」
クリグミは泣きそうにそう叫んだ。
プルレス「僕だって、クリグミ君と一緒にいたいよ!!でも、
無理なんだ・・・!君を危険な旅へ連れてくるなんて・・・!」
クリグミ「じゃあ、また僕のところからさよならしちゃうの??」
プルレス「そうするしかない・・・!けど、
運が良ければ、また会いに行くから・・・!」
クリグミ「ぷ、プルレス君・・・・。」
そこにカズサが歩いて来た。
カズサ「クリグミ。プルレスの気持ちも分かってあげて。
信じましょ。また会えるって事を・・・。」
クリグミ「カズサお姉ちゃん・・・。
う、うええええぇぇぇぇぇぇん!!!」
クリグミは泣き叫び、カズサに抱き着いた。
そして、プルレスも泣き崩れる。
プルレス「ぃううぅぅぅ・・・・!ごめんよォ。クリグミ・・・。」
カズーイ「ジンジョーたち・・・。」
バンジョー「・・・・っ!」
バンジョーとカズーイも辛そうな感じになっている。
そこに、サンタクロースが来た。
サンタクロース「悲しんでいるな。
2匹のジンジョーの子供が・・・。」
バンジョー「ええ・・・。クリグミ君は、
プルレスとまた別れるのが辛いみたいです。」
カズーイ「そして、プルレスもまた、あたいたちと旅に出て、
クリグミと別れる事を本当は拒んでいるかも知れないわね。けど、
あの青ジンジョーには、
あたいたちと旅しなければならないの・・・!」
バンジョー「・・・ごめんなさい。サンタさん。
2匹のジンジョーの子供に辛い思いをさせてしまって・・・。」
サンタクロース「いや。あの青いジンジョーが望んで君たちと、
旅をするなら、それは間違いではない。また、
もし、本当に辛い思いをしているなら、
それは成長している証と言って良かろう。」
バンジョー「サンタさん・・・・。」
サンタクロース「だが、辛いだけが良い事とは限らない。
よし!私に任せてくれたまえ!!」
サンタクロースはそう言って、プルレスたちに近づく。
サンタクロース「2匹のジンジョーや。」
プルレスとクリグミ「っ!?」
泣いているプルレスとクリグミはサンタの方を見る。
サンタは優しい笑みでこう言う。
サンタクロース「君たちに、これをプレゼントしよう。」
サンタクロースはプルレスとクリグミに、
それぞれプレゼントの箱を渡した。
クリグミ「これ・・・。なぁに?」
サンタクロース「開けて御覧なさい。」
プルレスとクリグミはプレゼントの箱を開けて、
その中の物を取り出す。
それは、プルレスとクリグミに似たぬいぐるみであった。
プルレス「ぬいぐるみさんだ。」
サンタクロース「これは、君たちが遠く離れても、
一緒にいる事を感じる事ができる不思議なぬいぐるみだ。
これなら、君たちは寂しくないハズだ。」
プルレス「僕のぬいぐるみにクリグミ君のぬいぐるみ・・・。
えへへ・・・。ありがとう。
サンタさん。大事にするよ。」
クリグミ「・・・・ありがとう。サンタさん。」
サンタクロース「ほっほっほっ。良いとも。良いとも。
では、幸せになるように頑張るのだよ・・・。」
カズサ「サンタさん・・・。いつもの事ですが・・・。いえ、
今度ばかりは、本当にありがとうございます。」
サンタクロース「うむ。人々に幸せを与えるのが、
サンタの仕事だからな。」
サンタクロースはそう言って、カズサたちから離れて行った。
そして、バンジョーとカズーイも。
ある場所でアシナガが盆踊りをして、辺りの人たちを笑わせていた。
バンジョー「アシナガもアシアガなりに楽しんでるね。」
カズーイ「盆踊りって果たして、
クリスマスに似合うかしらね・・・;
けど、一つだけ心配なところがあるのよ。」
バンジョー「何が心配なんだぃ?」
カズーイ「それはね・・・。あの骸骨君がいないって事なのよ。
分かるでしょ?この村に、あいつの姿が見当たらないのよ?」
バンジョー「もしや、マンボの事か?そう言えば、
マンボはここにいない気がするな・・・。探してみるか。」
カズーイ「そうね。」
バンジョーとカズーイはマンボを探すべく、この村全体を歩き回った。
しかし。マンボの姿など全くなかった。一体、
マンボに何が起きたのだろう。そんな最中に時が過ぎ、
ついにクリスマスパーティが終わった。
村の中心にサンタがトナカイが背負うソリに乗り、人々にこう言う。
サンタクロース「諸君。今年のパーティも終わり、
いよいよ私が帰る事にしよう!だが、寂しい事はない!
私は来年のクリスマスに、またここに来るよ!!そしたら、
また皆でパーティをやろう!!では、さらばだああぁぁぁぁ!!!」
サンタがそう言うと、トナカイが走り空を飛ぶ。こうして、
サンタは夜空で自分のいた世界へと帰っていった。
アシナガ「いやぁ!楽しかったぜェ!!このクリスマスパーティ。」
ミル「本当ね。」
ボトルズ「・・・・ん?どうしたのですか?
バンジョー。カズーイ。」
カズーイ「・・・・ねェ。眼鏡君。あの骸骨、見なかった?」
ボトルズ「マンボさんの事ですか?そう言えば、
いませんでしたねぇ。一体、何があったのでしょうか・・・。」
ミル「パーティにすら参加していなかったわね。
どっか行ったんじゃないかしらね?きっと・・・。」
バンジョー(・・・・マンボ・・・・・。)
こうして、クリスマスパーティは終わった。
そして、村は暗くなると同時に静かになった。もう深夜なので、
ほとんどの住人が眠りについているのだろう。
そこに、マンボが一人だけ立っていた。
つづく
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