この洞窟には左右の壁に複数の扉がある。色が違うそうだ。
そして、ホックとユミは水色の扉の前に止まる。
ホック「ここが僕の家さ。」 ホックはそう言って、ドアを叩く。
そのドアから、別のフクロウの声が出る。
フクロウの声「ホォ!ホォ!どなたですか?」
ホック「僕だよ。ホックだよ。また客人を連れて来たんだ!」
フクロウの声「おお!またか。じゃあ、
その客人、連れて来てよ。」
ホック「わかった。」 ホックは水色のドアのノブを羽で回す。
そして、そのドアを開けたホックとユミは部屋に入って来た。
ホック「ただいま!」 ユミ「お邪魔します。」
部屋にいる眼鏡をかけていた、
フクロウとリボンのついたフクロウがいた。
眼鏡をかけたフクロウ「お帰り!ホック!」
リボンのついたフクロウ「あら?また客が増えたわね。」
ホック「眼鏡の男の子がホンタ。リボンの女の子がホーコだよ。」
ユミ「そ、そう・・・・。」
ホックは元気そうに2匹のフクロウに紹介する。
ユミは緊張しそうな声で2匹のフクロウに話しかける。
ユミ「あ、あの・・・。ここに、
人間の女の子とジンジョーの男の子がいると聞きましたけど・・・。」
ホーコ「うん。それなら、隣の部屋で遊んでるわよ。」
ホンタ「あの二人はとても良い子だったよ。」
ユミ「そう。じゃあ、入らせて頂くわ。」
ユミは近くにあったドアを開けて、別の部屋に入る。
そこに、積み木で遊んでいるプルレスとミクスがいた。
二人の元気な姿を見たユミは物凄い喜びで叫ぶ。
ユミ「プルレス君!!ミクス!!」
ユミの声に気づいたプルレスとミクスは、彼女の方に向く。
ミクス「あっ!!ユミさん!!」 プルレス「え!?本当!!?」
ちなみに、今3人がいる部屋はホックたちの私室であり、
ホックたちがいる部屋は、キッチンが中心らしい。
ユミは二人と再会できて嬉しすぎたか、涙が出そうになる。
ユミ「二人とも・・・・無事だったんだね・・・。」
プルレス「うん。フクロウさんたちが助けてくれたんです!!」
プルレスは笑顔で言うが、ミクスは突然泣きそうな表情になる。
ミクス「・・・・ユ、ユミさああぁぁぁぁぁん!!!」
ミクスはユミに抱き着いた。ミクスは嬉し涙を流した。
とうとうユミに会えたのだから。ユミもまた嬉し涙を流す。
二人をついに見つけて、また会えたのだから。
一方、バンジョーとカズーイはギャンビの突進を受けて、
大ダメージ。その苦痛に耐えて、必死に立とうとしている。
バンジョー「く・・・ううぅぅぅ・・・!!」
カズーイ「何て重い一撃・・・!あたいの身体にも響いたわ・・・。」
ギャンビ「我が巨大サイ族の突進を受けても、
耐え抜くとは流石だな。
貴様たちは一体、何者だ!?」
バンジョー「・・・・っ!僕はバンジョー。こっちはカズーイさ。」
カズーイ「実はあたいたち、
伝説の熊と鳥と呼ばれたりしているのよ。
本来なら、そう呼ばれる事が本望じゃないけどね・・・・っ!」
ギャンビ「何ィ?それでは、
貴様たちは噂のデスブラザーと言うワケか?」
バンジョー「違うね。僕らはただの動物さ・・・・!」
ギャンビ「そうか。では、満足できんなァ!!」
ギャンビはそう言って、
再びバンジョーとカズーイに突進しようと走る。
ボトルズ「危ない!!もう一度くらえば・・・・!!」
カズーイ「くっ!!タマゴミサイル!!!!」
カズーイは口からタマゴミサイルを連射して、ギャンビを迎撃。
ギャンビ「ぬおっ!?ぐうぅぅぅ・・・!!」
ギャンビは複数のタマゴを受けて、さがる。
バンジョー「今だ!!」 今度はバンジョーが跳びだした。
ギャンビ「むっ!?」
ギャンビはバンジョーが急接近した事に気づく。
バンジョー「でやあああぁぁぁぁっ!!!」
バンジョーは渾身のパンチでギャンビを攻撃した。
ギャンビ「ぐはあああぁぁぁぁぁぁ!!!?」
ギャンビは殴り飛ばされて、岩壁に叩きつけられる。
バンジョー「よし!!大きなダメージを与えたぞ・・・!!」
カズーイ「ざっとこんなもんよ・・・・!」
二人は勝ち誇るが、ボトルズはまだ不安している。
ボトルズ「いえ!まだ終わってません・・・・!!」
そう。ギャンビは負けていないのだ。壁からゆっくり落ちた、
ギャンビがすぐに起き上がる。
ギャンビ「ぬぅ・・・!これ程の力を持つとは。
久しぶりに良い勝負ができそうだ・・・・!!」
バンジョー「そんな・・・!!まだ倒れてないなんて・・・!!」
バンジョーは驚き、カズーイは舌打ちをする。
カズーイ「ちっ!あいつは相当のタフね・・・・。」
ボトルズ「気をつけてください。巨大サイは、
並みの打撃では倒れません。」
バンジョー「もっと強力な技で対抗するか・・・・!」
ギャンビ「行くぞォ・・・・!とう!!」
ギャンビが走り出す。また突進をする気だ。
バンジョーとカズーイ「くちばしアタック!!!!」
対する二人はくちばしアタックで対抗。そして、
ギャンビの角とカズーイの嘴が激しくぶつかり合う。
カズーイ「・・・・・ん!?」
その突撃により、カズーイは嘴に苦痛を感じてしまう。
ギャンビ「にや。おりゃあああぁぁぁぁぁ!!!!」
ギャンビは角をかち上げて、バンジョーとカズーイを投げ飛ばす。
バンジョーとカズーイ「うあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!??」
ボトルズ「何て硬く強力な角なんだ・・・!」
このままバンジョーとカズーイは岩壁にぶつかるのだろうか。
否、バンジョーは両足で岩壁につく。
それを蹴って、ギャンビの方へ飛び込む。
バンジョーは岩壁を利用して両足によるバウンドを使ったのだ。
ギャンビ「何っ!?」 バンジョー「とあああぁぁぁぁぁ!!!」
驚いたギャンビは急接近したバンジョーの強烈なパンチを受ける。
ギャンビ「うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!??」
ギャンビは倒れるが、少しだけ立とうとする。
バンジョー「どうだ!!」 バンジョーは着地した。
ボトルズ「凄いです!!バンジョー!!
岩壁を跳び台に使うなんて!!」
ボトルズはバンジョーのひらめきに感激する。
カズーイ「さぁ!!覚悟しなさい!!サイ君!!!」
ギャンビ「ぐうぅぅ・・・・っ!」
ホックたちフクロウ族のマンション。ホックたちの私室では、
ユミはホックたちの話を聞いていた。6人は、
テーブルを囲むように座っていた。
ユミ「・・・そう。あなたたちが、ミクスたちを救出したのね・・・。」
ホック「うん。でも、実際に助けたのは僕らじゃないんだ。」
ユミ「え・・・?どう言う事??」
ホック「三日前に倒れていたミクスちゃんとプルレス君を、
その当時にグレースルどもが食べようとしていたんだ。
僕らは戦う力がないから、どうすれば良いかわからなかった。
そんな時。ある亀の子供が助けてくれたんだ・・・・。」
ユミ「亀の子供・・・?」
プルレス「はい。僕とミクスちゃんはこの家につくまで、
眠っていたので、よくわかりませんが、
ホックさんが確かにそう言ってたんです・・・。」
ホンタ「でも、その亀の子供は僕らにこう言ったんだ。
確か、俺たちクラッシャーの仕事の邪魔するなと・・・。」
ユミ「っ!?もしかして、その亀の子は、私たちの仲間なの!?」
ミクス「はい・・・。クラッシャーの中には確か、
その亀の子らしい姿を見た事があります・・・。」
ホーコ「でも、驚いたわ。ミクスちゃんもユミさんも、
あの亀と同じクラッシャーの一員だったなんて・・・。
それにしても、あの亀。かっこ良かったわァ。」
ホーコはあの謎の亀の事を想像をして、
頬を赤くして笑みを浮かべる。
ホンタ「うん。あの亀、二つの剣を使って、
グレースルを斬りまくったよね。」
ホンタもあの謎の亀の活躍を見たか、
それを思い出して笑みを浮かべる。
ユミ「そうだったの・・・・。そうだったわ!!」
ユミは何かを思い出したそうだ。ホックはそんなユミに聞く。
ホック「ん?何かあったのかぃ?」
ユミ「ちょっと、外に出て良いかしら?
一緒に探していた仲間たちに報告しなきゃ・・・!」
ホック「・・・・良いけど、できるだけ谷の主が、
起きないような事はしない方が良いよ・・・?」
ユミ「谷の主・・・・?ああ。この谷を支配している、
モンスターの事ね。その噂は聞いているけど・・・。」
ホック「その谷の主は、とても凶暴で、
自分を怒らせるような事をした者は容赦なく喰ってしまうんだ。」
ホンタ「普段はよく寝るけど、
その眠りを妨げた者は必ず死ぬらしいよ。」
ホーコ「2週間までにグレースルどもが多くの人間を料理して、
宴をしていた頃はよく思い出しているわ。その宴で、
主は目を覚まして、奴らを一人残らず喰ったの。」
ユミ「そう・・・。何だか、とても恐ろしい奴ね。」
ミクス「おまけに、一度怒ると自分が気の済むまでに、
暴れるのは止めないそうです。」
プルレス「それによって、
谷の住人たちが少数被害を受けたらしいんです。」
ミクスとプルレスは谷の主に恐怖しているか、暗そうに語る。
ホック「おまけに・・・この谷にグランティと名乗る連中も、
出たと聞いている。奴らは一体、何を企んでいるんだろう・・・。
谷の主に関わる悪事でなければ良いんだけど・・・。」
ユミ「・・・・要するに、その谷の主を起こさないように、
大声を出さなければ良いんでしょ?」
ホック「うん。できるだけ大声は控えた方が良い。」
ユミ「わかったわ!じゃあ、行って来る!!」
ユミは走って、ホックたちの家から出た。
ホック「・・・・行ったか。うまく行けば良いけど・・・。」
ミクス「そんなに・・・恐ろしいのですか?谷の主は。」
ホック「うん。政府の部隊が大半の戦力でかかっても、
勝てない程の最強の力を持っているんだから・・・・。」
バンジョーとカズーイはギャンビと戦っていた。
つづく
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