灰間「へぇ。そうなの?」
	
	上川「僕はいると思うけどね。僕が子供の頃、
	
	クリスマスの日にね。雪の降る夜で眠り、次の日に起きると、
	
	近くにプレゼントがあったんだ!きっと、
	
	サンタさんが僕のところに来てくれたんだよ!きっと!!」
	
	叶野「それは、親が密かにそのプレゼントを買って、
	
	サンタが来たと思わせたんだろうに。俺もそうなった事があるが、
	
	実は親がやった事だと思ってるんだぜ。こっちは。」
	
	灰間「確かに・・・。俺は、サンタじゃなくて、
	
	親から直接、プレゼントをもらいましたよ。もしかして、
	
	サンタは叶野さんの言う通り、架空の人物・・・かしら?」
	
	日下部「かも知れないよねェ・・・。」
	
	灰間(もし、サンタが実在するんだったら、
	
	子供たちはさらに大喜びするハズだと思うんだがなァ。)
	
	
	果たして、サンタは本当に存在するだろうか。子供たちは、
	
	いると信じているが、大人たちは存在を疑っているそうだ。
	
	その多くが存在を否定する者が多い。その時、
	
	地球からとても離れた宇宙からは、何かが近づいて来た。
	
	それは、トナカイに似た生物が引いているソリ。そのソリに、
	
	乗っているのは、赤い衣装と白いヒゲ、赤い帽子。
	
	もしかして、サンタかも知れない。サンタらしき人物は、
	
	地球へゆっくりと向かい、移動していた。
	
	
	次の日。いよいよクリスマスの時が来た。灰間は、
	
	秋田町の道路を歩いていた。そこで、雪がゆっくりと降っていた。
	
	灰間「いよいよクリスマスかァ。パーティは夜には始まる予定だから、
	
	母さんが買い物をいっぱいしているらしい。でも、
	
	スペシャルコンサートはいつ、始まるんだろう?むっ!?」
	
	その時、灰間が見たのは、二人の男に絡まれている女性がいた。
	
	男A「ぬぁにィ!?サンタなんか、いるワケねーだろ!!」
	
	女性「いるよ!!サンタさんは絶対にいるよ!!!」
	
	男B「あぁ?ふざけるなよ!?この雌豚が!!
	
	どうやら、1発殴らなきゃ、目が覚まさねーようだなァ!!!」
	
	女性「そうやって、サンタさんを信じている子供をいじめたじゃない!!」
	
	男A「黙れ!!現実を見ねェガキがいきがらねェように、
	
	厳しくしただけだろが!!
	
	てめーも大人だったら、現実を見ろっつーんだ!!」
	
	そして、男Bが女性に殴りかかる。その時。
	
	灰間「おらあああぁぁぁぁぁっ!!!」
	
	男B「うわっ!!?」 灰間が走って来て、男Bを蹴り飛ばす。
	
	男A「むっ!?おい!!誰だ!!てめェ!!!」
	
	男Aが灰間を殴ろうとする。だが、灰間はそれを避け、男Aを殴る。
	
	男A「ぐあっ!!!」 
	
	二人の男は倒れた。女性は笑顔で灰間に感謝する。
	
	女性「ありがとう。強いんだね。君って。」
	
	灰間「ふぅ・・・。サンタを信じねー大人が、
	
	サンタを信じる子供たちを襲うなんざ、世の中どうかしてるぜ。
	
	・・・・むっ?あっ!!あ、あんたは・・・・!?お、小木曽雪菜さん!!?」
	
	灰間は女性の姿をよく見て、驚く。そう。この女性こそが、
	
	スペシャルコンサートに出る人気アイドル、小木曽雪菜であった。
	
	その間に、二人の男は密かに、逃げて行った。
	
	雪菜「そうだよ!よくわかったね。坊や。」
	
	灰間「っ!ぼ、坊やじゃありませんよ。灰間翔っつー名前です。」
	
	灰間は少し緊張している声で言う。雪菜はそれを見て微笑む。
	
	雪菜「くすっ。灰間か。良い名前だね。私ね、これから、
	
	スペシャルコンサートに行く準備をしているの。スペシャルコンサートは、
	
	午後19時に行うから、良かったら来てくれる?」
	
	灰間「はい。友達と一緒に行くつもりです。」
	
	 その時、日下部が走ってくる。
	
	日下部「灰間ああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
	
	灰間「あっ!日下部。」
	
	日下部「大神隊長がお呼びよ!すぐにBAR基地へ行きましょっ!!」
	
	灰間「わかった。じゃ、ここで。必ず来ますから!!」
	
	こうして、灰間と日下部はBAR基地へと走って行った。
	
	それを見た雪菜は、切なそうな表情で呟く。
	
	雪菜「女の人か。そう。灰間君にもいるんだね。
	
	・・・・あの人。どうしているかな?」
	
	
	BAR基地の司令室についた灰間と日下部。
	
	つづく
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