エゥーラ「・・・お前たちは、さっきのデスブラザーの仲間か!?」
アシナガ「違う!!あいつらはデスブラザーじゃねェ!!
バンジョーとカズーイっつー立派な名前があんのよ!!」
エゥーラ「去れよ。お前らにこの村を入れるワケにはいかねーんだよ。
貴様たちのせいで、またデスブラザーが来たら溜まったもんじゃねェ。」
エゥーラはボトルズたちに銃器を向ける。ボトルズは前に出て、こう言う。
ボトルズ「そうはいきません!何故なら、僕たちは、
この怪我人たちを治療してもらうために来ましたから・・・。」
ボトルズはマンボに抱えられているテルと、
プルレスに抱えられてるミルに手を向ける。
エゥーラ「っ!?テル!!ミル!!」
エゥーラとセイリーはテルとミルの姿を見て驚き、二人に近づく。
セイリー「酷い怪我だわ・・・!!」
エゥーラ「まさか、デスブラザーの仕業か!!?」
マンボ「マンボたち。本物のデスブラザー。見た。デスブラザー、
黒く恐ろしい熊だった。ヘルシスターと言う青き怪鳥、奴のパートナー。」
プルレス「その本物のデスブラザーに、
テルさんとミルさんがやられたんだ・・・!
お願い!助けてあげて!!今すぐ医者のところへ連れて行ってよ!!」
セイリー「エゥーラ様・・・・!」
エゥーラ「テルとミルは、同じクラッシャーの戦士。我らが主、
ブレンチルダ様は言った。仲間を常に想うべしだと。
テルとミルを病院へ連れて行く。・・・お前らも来い。礼はしておきてェ。」
ボトルズ「ありがとうございます・・・。」
ボトルズたちは嬉しそうに微笑む。
カズサの村にある病院の中で、テルとミルは治療を受けて、
ベッドの上で眠っていた。
二人の身体中には複数の包帯が巻かれている。
医者である人間の女性が微笑んで、エゥーラとセイリーにこう言う。
医者の女性「身体に多少の傷が負われていますが、
命に別状はありません。しばらく安静していれば、
回復するかと思います。」
セイリー「そうですか。ありがとうございます・・・。」
エゥーラ「・・ったく!デスブラザーなんかについていくからだ。
無暗に騙されて、不意打ちを打たれたなんて聞きたくねーぜ。」
セイリーはテルとミルに微笑みを向ける。そして、テルも。
プルレス「・・・意外と優しいんだね。エゥーラとセイリーって。」
エゥーラ「ふん!こいつらはクラッシャーにとって、最高の戦力だ。
グランティを倒すために、
その素晴らしい戦力を失うワケにはいかんだろ。」
セイリー「そして、私とエゥーラ様にとっても、大切な仲間であるのです。」
セイリーがそう言うと、エゥーラは恥ずかしそうに言う。
エゥーラ「おい!セイリー!!」
アシナガ「・・・テルとミルが復活するまで、
俺らもこの村に泊まろうぜ。」
プルレス「そうだね。」
エゥーラ「・・・・テルとミルを助けてくれた礼だ。
カズサっつー女の家に行ってみろ。そいつに聞いて、許可をもらいな。」
ボトルズ「ありがとうございます。」
エゥーラ「ただし、デスブラザーを庇うような真似は止めるんだな。
言っておくが、デスブラザーの相棒がヘルシスターである事を、
俺らのようなクラッシャーの一部のメンバーが知ってるからよ。
あの赤い鳥。きっとヘルシスターが変装しただろ。」
プルレス「違うよ!カズーイさんが、あんな怪鳥のような・・・!」
プルレスは怒ろうとするが、マンボがそれを止める。
マンボ「落ち着け。プルレス。」 プルレス「・・・・・っ!」
ボトルズ「・・・・行きましょう。皆。」
テルとミルの眠る病院から出たボトルズたちは、村を歩き続ける。
プルレス「何だよ!あの人間!!テルさんやミルさんには優しいのに。
何で、バンジョーさんやカズーイさんだけ・・・。」
ボトルズ「仕方がないですよ。何故なら、バンジョーとカズーイは、
デスブラザーと全く似ているものですから・・・。」
プルレス「そりゃそうだけど・・・。っ!?」
その時、プルレスはいきなり驚いたような動作をする。
アシナガ「ん?どした。プルレス。」
プルレス「・・・・感じる。どこか、懐かしい感じが・・・。そうだ。
この感じだ!会える気がする・・・。あの同胞に・・・・!」
ボトルズ「もしかして、今の感じもジンジョーとしての能力なのですか!?」
プルレス「・・・・・多分。」
マンボ「ジンジョー族には、同じジンジョーが互いに近づきつつあった時、
その気配を感じ合う能力、持っている。プルレス、
この村に同じジンジョーがいる事、気づいた。」
プルレス「そうだ・・・!この村にいるんだ!!
僕の仲間であるジンジョーが・・・!!
僕の仲間の誰かにやっと再会できるんだ!!!」
プルレスはそう言って、元気いっぱいに走る。
ボトルズ「あっ!ちょっと!!」 ボトルズたちもプルレスに続いて走る。
そして、カズサもクリグミと一緒に、村の中を歩いていた。
カズサ「こうして歩けば、何かがわかる気がするの?」
クリグミ「うん。さっき、凄い何かを感じて思ったんだ。この村に、
誰かが来そうで、その誰かに何故か会いたい気がして・・・。
本当は何なのかわからないけど、嘘だったらごめんなさい・・・・。」
カズサ「良いのよ。こうして、散歩するのも悪くないし・・・。あら?」
その時、カズサとクリグミはボトルズたちと会った。
カズサ「・・・・あなたたちが、例の客人?」
ボトルズ「は、はい。僕はボトルズと言います。」
プルレス「僕はジンジョーのプルレスです。」
カズサ「そう・・・。私はカズサ。この子は緑ジンジョーのクリグミよ。」
プルレス「ジンジョー!?・・・・まさか!!」
プルレスはクリグミの方を見て、驚き。そして、クリグミも。
クリグリ「・・・・・・っ!!」
プルレスとクリグミはお互いを向き合い、
まるで感動するような感じを見せる。
プルレス「く、クリグミ・・・・!」 クリグミ「ぷ、プルレス君・・・!」
プルレスとクリグミは少しずつ歩く。
カズサ「クリグミ!?どうしたの・・・!?まさか!?」
ボトルズ「もしかして、このジンジョーがプルレスの・・・。」
そして、プルレスとクリグミは走り、互いに向かって叫ぶ。
プルレス「クリグミいいいいぃぃぃぃぃぃ!!!!」
クリグミ「プルレスくううううぅぅぅぅぅぅん!!!!」
そして、プルレスとクリグミ。二人のジンジョーが抱き合う。
つづく
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