その者は、人間より少し大きい、頭にモヒカンの付いた鳥であった。
この巨大な鳥がコルセンである。コルセンはフォーサの前に止まる。
コルセン「どうかしたか?フォーサよ。」
フォーサ「インフェロン様から命令が出た。お前は、
編隊を率い、この山にある村に襲撃をかけろ!そこに、
クラッシャーの連中がいるので、その者たち全てを抹殺しろ。
ただし、村人の女と子供は生け捕りにしろ。よいな?」
コルセン「わかった!では、ゆくぞ!!お前たち!!」
ブルーグラントリング「おう!!!」
コルセンが空を飛ぶと、ブルーグラントリングやサー・スラッシュたちが、
後に続くように走った。フォーサはこれを見送る。
フォーサ「・・・それにしても、あの村だけで良かった。
そうだ!あいつにもう一度、会わねば。大変な事になる前に・・・!」
フラエとガンズは、この山を歩き続ける。吹雪の中で。
二人はクランカーのどうくつでの戦いによる大爆発で、
どこかに飛ばされ、気づけばこの山に来ていた。
フラエ「ちっ!この山はクソ寒いぜ・・・。」
ガンズ「だが、ここにもグランティに支配されていると聞く。
すると、またグランティの兵士が現れる可能性も高いな。」
フラエ「確か、この山を制圧しているのは、
インフェロン率いるグランティ第12番特殊部隊だっけ?
特命部隊ほど大きな戦力じゃねーが、一応厄介な連中だよな。
見つけたら、即座にぶっ殺さねーと・・・。」
ガンズ「そうだな・・・。むっ!?」
ガンズは上を見上げて、驚く。フラエも上の方を見る。
フラエ「何だ?あのヘリは・・・!」
フラエとガンズが見たのは、あのユミが目撃したヘリ部隊であった。
フラエ「もしや、グランティか・・・!?」
ガンズ「追跡してみよう・・・!」
フラエとガンズはヘリ部隊を追跡する。
その3機のヘリが降下し始める。
フラエとガンズは大きな岩に隠れながら、それを見る。
3機のヘリは、ある岩壁にある洞穴に近くに着陸した。
その1機のヘリから、
多くの人間たちが降りて来る。全員、軍隊の服を着ている。
ガンズ「あれは・・・!政府の軍か!?」
フラエ「政府だと!?こんなところに・・・・!」
フラエは突然に怒り、跳び出そうとするが、ガンズが呼び止める。
ガンズ「待て!フラエ!!」 フラエ「ぐ・・・・っ!」
そう。ヘリ部隊に乗っているのは、政府の軍であった。
ガンズ「政府め。もしや、
この山のグランティを倒そうって言うワケか!?」
そして、もう1機のヘリからは、見た事のある男が降りて来た。
その男は、ダンク。洞窟温泉でバンジョーたちを援護した人間の男だ。
カズーイ「あんたの仲間のジンジョー・・・?」
クリグミ「・・・うん。多分・・・。4匹いると思うんだ・・・。
えっと・・・。さ、最初はプルレスって言う青いジンジョーを見なかった?」
バンジョー「ぷ、プルレス!!?」
カズーイ「まさか、あの青いジンジョーの事!?」
バンジョーとカズーイは、
クリグミがプルレスの事を知っている事を聞き、驚く。
クリグミ「うん・・・。プルレス君は僕の友達なんです。」
バンジョー「そうか・・・。そのプルレスなら、
僕たちの仲間になっているよ。」
クリグミ「本当!?じゃあ、どこにいるか知ってる!?」
カズーイ「悪いね。クラッシャーの攻撃ではぐれてしまって、
あのプルレスと離れ離れになったわ。
まあ、彼ならこの山のどこかにいるけど?」
クリグミ「そうなんだ・・・・。」
その時、カズサが入ってくる。少し焦っている感じであるが。
カズサ「クラッシャーが来るわ。熊さん!鳥さん!
ベッドの中に隠れて!!」
カズーイ「クラッシャーですって!?」 バンジョー「これはいかん!!」
バンジョーとカズーイは急いでベッドの中に隠れる。
その時、この部屋にエゥーラとセイリーが入って来た。
エゥーラ「突然ですが、失礼します。」
カズサ「失礼と言うより、突然すぎではないですか?」
エゥーラ「いや。すまん。カズサ。あなたに聞きたい事があってな。」
カズサ「聞きたい事・・・?」 クリグミ「・・・・っ!」
クリグミはエゥーラを恐れ、カズサの後ろに隠れる。
カズーイ(エゥーラ!!もしや、あたいたちがこの村に、
隠れている事を知ってて・・・・!!?)
バンジョー(今は様子を見てみよう。本当は見つからないように、
戦いたくはないけど・・・。もし、スキがあれば・・・。
そして、カズサさんやクリグミ君を傷つければ・・・・っ!)
エゥーラ「俺たちはこの山の事を完全に知り尽くしてはいない。
カズサさん。あんたがこの村の副村長であるならば、
この山の全てを教え、
この山にある全てのシグソーの詳細を教えて欲しい。
そして、この山に君臨する巨大雪ダルマの謎・・・・!」
セイリー「あの雪ダルマが今回の戦争のカギとなるかも知れません。」
クリグミ「お、お姉ちゃん・・・。」
カズサ「大丈夫よ。・・・わかりました。この山の全てを教えましょう。
ただし、私の知っている限りのみ。私とて、この山の全てを、
ほとんど知っているワケではないのですから・・・。」
つづく
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