バンジョー「ん・・・・・?こ、これは!!!??」 バンジョーはマンボに魔法をかけられている間に、
目を閉じていた。そして今、目を覚ますと、自分の姿が変わったところに驚いた。
バンジョーはマンボの変身魔法によって、シロアリとなったのだ。
マンボ「マンボ、魔法でお前をシロアリに変えた。」
バンジョー(シロアリ)「え!?僕がシロアリに・・・・・!!?」
ボトルズ「バンジョーをシロアリにできるなんて・・・・・凄い魔力ですね!」
マンボ「マンボの魔法、変身だけじゃない。もっと他にもいろいろあるのだ。」
バンジョー(シロアリ)「なるほどぉ・・・・・。あれ?カズーイは!!?」
そういえば、リュックからカズーイが出ていない。何故だ?彼女は普段はリュックにいるはず・・・・。
カズーイ「あたいはいるわよ!!!」 カズーイの声は聞こえるが、彼女の姿がない・・・・・。
バンジョー(シロアリ)「え?どこにいるんだい??」
カズーイ「あたいだって変わってんのよ!!よく見なさいよ!!!!」
ボトルズ「よく見なさいよって・・・・・ああ!!リュックに目が!!」
バンジョー(シロアリ)「え・・・・?ああっ!!」 バンジョーとボトルズはリュックを見て驚いた。
バンジョーのリュックに目が生えていたのだ。きっと、カズーイはリュックになっただろう。
バンジョー「まさか・・・・カズーイが・・・・僕のリュックに・・・・・!?」
カズーイ「ちょっとぉ!このガイコツ頭!!なんであたいがこの姿にならきゃならないわけ!!?」
マンボ「マンボ、この鳥をリュックと合体させた。鳥がそのままだと、
シロアリであるバンジョーがたちまち熊が化けていたとバレちまうからだ。」
カズーイ「はいはい。当分、あたいはこの姿でいろって事ね・・・・・。」
カズーイはやる気のなさそうな声で言った。バンジョーもこの姿を見て複雑な表情であった。
マンボ「これで、お前たちはシロアリとして、ティッカーの仲間と間違われる。」
バンジョー(シロアリ)「・・・・・・・なんか敵の格好をして来るなんて複雑だなぁ・・・・・。」
ボトルズ「スパイ活動と言っていいでしょう。これも戦術の一つですよ。」
カズーイ(リュック)「まあ、勝つためには手段を選ばないって事ね。」
バンジョー「手段を選ばずに勝つ・・・・・か。なんか気にさわりそうにないや。」
マンボ「マンボ、常に戦いに生きるため、手段を選ばなかった時ある。
戦いでは、正々堂々ではできないところも、ある。」
カズーイ(リュック)「まあ、普通そうらしいわよね・・・・・・。」
ボトルズ「それで、マンボさんはこれからどうするつもりですか?」
マンボ「マンボ、ずっとここにいる。そして・・・・来るべき戦いに備えるために・・・・・。
では、お前たち。行って来い。グラブリン村の平和を守るために、敵のティッカーを滅ぼすために。」
バンジョー(シロアリ)「・・・・わかった。ありがとう。不死の魔術師!」
マンボ「・・・・・・不死の魔術師、仮の名前。マンボと呼んでいい。」
バンジョー(シロアリ)「そうですか・・・・。ありがとう!マンボ!」
カズーイ「あの蟻どものアジトをじわじわと壊してあげるわ!!」
ボトルズ「では、行きましょう、皆さん!!」 3人が屋敷から去ろうとすると、マンボが声をかける。
マンボ「最後にいう事、ある。」
マンボがそう言うと、バンジョーとボトルズが足を止めて、彼の方に顔を向けた。カズーイも。
ボトルズ「何ですか?」
マンボ「・・・・・・この山を支配しつつあるグランティの戦士が動き出そうとしている。
戦士コンガ、お前たちを滅ぼそうと企む。気をつけろ・・・・。」
バンジョー(シロアリ)「・・・・・・・わかったよ。」
カズーイ(リュック)「あたいたちが逆にやっつけちゃうから♪」
ボトルズ「では・・・・・・。もう会えそうにないかも知れませんが、僕らはここで失礼しました。」
3人はとうとうマンボの屋敷から出て、そのドアを閉めた。ここまた一人となったマンボは突然、呟いた。
マンボ「・・・・・・いや、またどこかに会う。運命はそう語っている・・・・近い未来・・・・必ず・・・・。」
その頃、バンジョー(シロアリ)、カズーイ(リュック)、ボトルズは森を走っていた。
ボトルズ「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・待ってくださいよぉぉぉ~;」
ボトルズは走るのに疲れそうだが、シロアリバンジョーはなんと走りが早く疲労もしていないのだ。
バンジョー(シロアリ)「なんて速いんだ!これが、ティッカーの走りか・・・・・。」
カズーイ(リュック)「うひょー!はっやーい!ほら、ボトルズも~。」
ボトルズ「そんな事言われても、君たちと同じ早くできるわけないでしょぉ~!」
ジュジュの声『不死の魔術師の力を借りたな?諸君。』 再びジュジュの声がした。
そして、その声を聞いたバンジョーとボトルズが足を止め、3人は彼の声を聞く。
バンジョー(シロアリ)「うん!不死の魔術師が僕をシロアリの姿に変えたんだ。」
カズーイ(リュック)「あたいはバンジョーのリュックになってるけどね・・・・。」
バンジョーが明るく言い、カズーイは暗そうに言った。
ジュジュの声『では、憎むべきティッカー族のアジトへ導こう。』
ボトルズ「案内してくれるんですか!?」
ジュジュの声『うむ。では、ここより右の方向をずっと進みたまえ。』
バンジョーたち「はい!!」 3人は右の方向へ進んだ。
バンジョーとボトルズは懸命に森の中を走り続けた。
ジュジュの声『そのまま走れ。走れったら走れ!その先に目的地はある。』
バンジョーたちはジュジュの応援を受けながら懸命に走り続けた。
そして、ついに3人は森から抜け出した。彼らの前には巨大な土の塔があった。
そして、塔の周りには複数のティッカーたちが見張っているようにウロウロ歩いていた。
バンジョー(シロアリ)「こ・・・・ここは・・・・・・!!」
ジュジュの声『おめでとう。ついにたどり着く事ができたな。ティッカー族のアジトへ。』
バンジョー(シロアリ)「こ・・・・この塔がティッカー族の・・・・・!!」 バンジョーは恐る恐る言った。
カズーイ(リュック)「・・・・・ついに奴らを叩けるって事ね・・・・・・!!」
ボトルズ「ジュジュ!これからどうすれば・・・・・!!」
ジュジュの声『・・・・・・・・これからの状況はお前たちに任せる。』
バンジョー(シロアリ)「え!?僕たち自身で行けって事ですか!?」
カズーイ(リュック)「ちょっとぉ!じゃあ、どうしろと言うのよぉ!!」
カズーイは怒って問うが、ジュジュの声がもう聞こえないようになった。
ボトルズ「・・・・・ジュジュは僕たちと話すのをやめたそうですね・・・・・。」
カズーイ(リュック)「うーん・・・・・!そうだ!あのガイコツ(マンボ)が教えた、スパイ作戦はどう!?」
バンジョー(シロアリ)「・・・・よし!この際、やろう。」
ボトルズ「・・・・・・じゃあ、僕はここに残りますね。」
バンジョー(シロアリ)「え・・・・・・?」
ボトルズ「僕・・・・・足でまとうになるし・・・・・。
それに・・・・僕がアジトに入ったら、ティッカーたちが怒って襲ってくるし・・・・・。」
カズーイ(リュック)「・・・・・わかったわよ!あたいたちに任せなさいよ!!」
バンジョー(シロアリ)「君は、僕たちの事、信じてくれるよね?」
ボトルズ「・・・・・はい!」 ボトルズは微笑んでそう言うと、バンジョーやカズーイも微笑む。
カズーイ(リュック)「行きましょ、バンジョー!!」
バンジョー(シロアリ)「おう!カズーイ!!」 バンジョーはついに塔へ向かった。
ボトルズ「・・・・・バンジョーたち・・・・・大丈夫かな・・・・・・?」
ボトルズは木々に隠れながらそう言った。
ティッカー「・・・・・・あん?」 一匹のティッカーがシロアリ形態のバンジョーを見た。
どうやら彼はバンジョーのリュックや黄色いパンツに目を付け、バンジョーに近づいた。
ティッカー「おい!!」
バンジョー(シロアリ)「あ、はい・・・・・。」
ティッカー「お前、イカしたリュックとパンツを持ってんな・・・・。それを俺に貸してくれないか?」
カズーイ(リュック)「いやっ!!!!!!」 カズーイが怒鳴ると、ティッカーが驚いた。
ティッカー「うわわわわわ!!;なんだなんだ!!リュックがしゃべったぞ・・・・・!?」
バンジョー(シロアリ)「ご、ごめん;このリュック・・・・実は生きたリュックなんだ・・・・・;」
ティッカー「へー・・・;そうか。じゃあ、そのリュックを捨てるなよ。そいつが俺たちの事を、
他人にしゃべったら恐ろしい事になるからよ。なんか疲れたらこの塔に戻って、
自分の部屋でくつろぐんだな。じゃ、俺はここで・・・・。」 ティッカーはバンジョーから離れた。
バンジョー(シロアリ)「・・・・まったくヒヤヒヤさせるよ、カズーイ。」
カズーイ(リュック)「まあ、バレてないんだからいいじゃない!さ、入りましょ!!」
バンジョー(シロアリ)「うん・・・・・・・・。」 バンジョーは塔の入り口の前に歩いた。
ティッカー「ん?仕事は済んだか?」 入り口前にいるティッカーがバンジョーに聞く。
バンジョー(シロアリ)「ん?ああ・・・たぶん、済んだ・・・・・・。(本当はしてないけど・・・・・;)」
ティッカー「うーん。じゃ、入れ。」
バンジョー(シロアリ)「ありがとう。」 バンジョーはそのまま塔の入り口に入った。
ここは、ティッカー族のアジトの一階である。ロビーであるらしく、
なんか少し部屋が暗かった。ここにティッカーたちが3,4匹いた。
バンジョー(シロアリ)「・・・・た・・・・ただいま。」 バンジョーが恐る恐る言うと、
ティッカーたちがバンジョーの方に向いた。
ティッカー「なんだ貴様は?」 「リュックとパンツを持ってる奴など聞いた事ねぇぞ!」
「一体どこで手に入れたんだ。」
バンジョー(シロアリ)「え、えーと・・・・アキバロードで!!」
ティッカー「あっそ。二階に行くのか?」
バンジョー(シロアリ)「あ、はい。・・・・そのつもりで。」
ティッカー「じゃあ、行けよ。そこに坂道があるだろう?」
バンジョー(シロアリ)「あ、ここですね?」 バンジョーは前の坂道へと進んだ。
なお、一階はゲームでのティッカーのアジトとほぼ同じらしいです。一応(ぇ)
ちなみにテッィカー族のアジトは階段の代わりに坂道で上へ進んでいるそうだ。
バンジョー(シロアリ)「この坂道を歩くんですね?」 バンジョーはその坂道の前にいて、そう言った。
ティッカー「そのまま進めば二階に行けるぜ。もう忘れるなよ。」
バンジョー(シロアリ)「ありがとう!!」 バンジョーは坂道を歩いて二階に進んだ。
つづく
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