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不良中二病ゆー1の個人サイトのブログです。小説やネタ話など自分の書きたい事を書きます。 たまに画像も置くかも知れませぬ。 あと、動画も公開する予定です。
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野口「そうですか・・・。行こっ。灰間君。」

灰間「仕方がねェな・・・・。」

こうして、灰間と野口は大岩や天宮と一緒に、

子供たちと遊びまくっていた。まずは鬼ごっこ。

鬼役となった大岩が灰間を追っていた。

大岩「待たんかぃ!!こりゃああぁぁぁぁ!!!」

灰間「って、何で俺なんだよ!?」

必死に逃げる灰間だが、大岩はついに彼の肩にタッチする。

天宮「今度は灰間さんが鬼ですよおぉ~っ!」

灰間「ちっくしょォ~っ!待て!!てめーらァ!!」

灰間は子供たちを追うが、子供たちは素早く逃げて行く。

男の子A「来たああぁぁぁぁ!!!」

女の子B「にっげろおおおぉぉぉ!!!」

子供たちは楽しそうに笑いながら走って行く。大岩も。

そして、野口は灰間を見て微笑み出す。

野口「・・・・灰間君。楽しそう。」

そう。灰間も楽しく遊んでいたのだ。その証拠に、

顔が少しだけ笑みを浮かべているそうだ。

灰間「そうら!!お前が鬼だぜ!!」 灰間は大岩にタッチした。

男の子B「また大岩のお兄ちゃんだァ!」

子供たちはまた大岩が鬼になったところに大笑いする。

大岩「何でわしにタッチすんじゃ!!こりゃ!!!」

大岩は全力で灰間を追うが、灰間は素早く逃げた。

その微笑ましい光景を野口と天宮が見守っていた。

天宮「仲が良いのですね。あの二人・・・。」

野口「いつも、喧嘩ばっかりしてますけどね。」

天宮「でも、感じるんです。あの二人はとても仲が良いと。

喧嘩をする程、仲が良いと聞きますし・・・。」


BAR基地の司令室に戻った叶野と上川は大神に報告していた。

大神「そうか・・・。また逃げられたか。」

叶野「申し訳ございません。また子供を救出できませんでした。」

上川「それにしても、あの二人組。一体何者でしょうね。

赤いローブと青いローブをしていましたし。身体能力も凄すぎたし。」

大神「あの二人組ももちろん、魔族に違いないけ。

わしが気になるんは、何故魔族が子供を浚っているかの事じゃぃ。」

日下部「もしかして、魔獣の餌にするとかですか?もしくは、

魔獣に変えてしまうとか、ただの奴隷にするとか・・・。」

大神「いずれにせよ、悪い事にしか使わない事は確か。

何としても、あの二人組を捕まえて、子供たちを取り戻すんじゃ。

決して、奴らの好きにさせるんやないど。」

叶野と上川「了解!!!」

日下部「ところで、灰間隊員はどうします?

教会にいる子供たちを守るとか言ってましたが・・・。」

大神「うむ。その子供たちも大勢浚われたら大変だ。

灰間には、そのままあの教会に残ってもらおう。

そこの子供たちを守る役として。」


時は過ぎ、夕日となった。

施設の部屋に戻った灰間たちと子供たち。天宮がいないそうだ。

灰間「なぁ。天宮さんは何をやってるんだ?」 

灰間は男の子Aに聞く。

男の子A「うん。天宮お姉ちゃんはね。料理してるんだよ。」

灰間「料理?あいつ、飯も作れるのか・・・。」

大岩「おお!そうじゃぃ。天宮も料理は天下一品じゃけ。

おどれも食えば、わかるど。灰間。」

灰間「へいへい。」 野口「私、ちょっと手伝ってくる。」

野口が立ち上がり、部屋から出ようとする。

野口「いつも、天宮さん一人でやるのって大変だと思って。」

野口はそう言って出た。

女の子A「野口お姉ちゃん出ちゃったよ?」

灰間「安心しな。あいつも料理の天才だからよ。

それにしても、大岩。喧嘩好きでガラが悪いクセに、

よく子供たちとあのシスターさんと仲良くできたもんだな?」

大岩「ん?ワレ、わしが悪人だと今まで思ったんかぃ?」

灰間「・・・少しだけな。」

男の子B「大岩お兄ちゃんは悪い人なんかじゃない!!」

女の子B「だって、今まで私たちに優しくしてくれたもん!!」

大岩「おお。そうじゃのォ。・・・・実を言うとの。

わしも天宮も親を失ったんじゃぃ・・・。」

灰間「何・・・・っ!?」 灰間は大岩の発言に驚く。

大岩「おぅ。・・・つっても、わしには、まだ父が残っとる。

天宮には両親がいないがの。わしも天宮も、

怪獣災害で親を失ったんじゃ。」

大岩は微笑みながらも、少し切なそうな表情をしていた。

大岩「・・・わしには一人だけ親が残っとる。じゃが、

そのわしの父はおっどろしい腐れ外道でのォ。幼い頃のわしが、

何か失敗した時、よーく虐待したわぃ。わしはその父に怯えて、

どっかへ逃げたんじゃ。

そして、この近くの教会に初めて来たワケじゃ。

そこで、あのガキと・・・。

すすり泣いている天宮と出会ったんじゃ。

当時の天宮は失った親に会いたいっちゅー理由で、

教会に来たそうじゃけ。」

灰間「それが、

お前とあのシスターさんの出会いってワケか。」

大岩「そうじゃぃ。あの頃がとても懐かしい気がしてのォ・・・。」


大岩の過去の場面。雨の振る教会の前で、二人の幼い子がいた。

それは子供の頃の大岩と天宮であった。

二人とも、服がボロかった。

幼い大岩「お父さんとお母さんは中にいたかぃ?」

幼い天宮「ううん・・・。誰もいなかった。パパもママも、

やっぱりどこにもいなかった。天国にもいなかった・・・!

ううぅぅぅ・・・・・っ!」

天宮は座り込んで泣きじゃくっていた。どうやら、

既に教会に入ったらしいが、誰もいない事がわかり、

同時に父も母もこの世にはいない事を確信したのだ。

幼い天宮「私はもう一人ぼっち。誰も私の事・・・。」

幼い大岩「・・・じゃ、友達になろうや!」

幼い天宮「・・・・・え?」

幼い大岩「俺も君と同じ一人ぼっちなんや。

俺もお母さんはいないんじゃ。

お父さんはいるけど、あいつはとっても酷くて、

俺を育てる気なんかない。

だから、俺。幸せになろうとこの教会に来てみたんだ。」

幼い天宮「でも、そんな事したって幸せになれないよ・・・。」

幼い大岩「うん・・・。確かに、そうかも知れん。でも、

これだけはわかる。天国はきっとあるけ。」

幼い天宮「・・・・本当にあるの?」

幼い大岩「お母さんが死ぬ前に語ったから、きっとあるけ。

君のお母さんもお父さんも天国にいて、

君の事を見守っているよ。」

幼い天宮「本当?」

幼い大岩「本当だよ。俺のお母さんは嘘をつかない!」

大岩が笑顔でそう言うと、天宮は立ち、涙を拭いて笑顔になる。

幼い天宮「・・・ありがとう。友達になろ。名前は?」

幼い大岩「俺は大岩!大岩弦じゃ!!」

幼い天宮「私。天宮!よろしくね。大岩君!!

・・・私ね、決めたの。

私たちと同じ子供たちを育てるって。パパとママが、

可哀想な子供たちには優しくするように言われたから。」

幼い大岩「じゃ、俺はその子供たちを守る!」


そして、現在。

大岩「あれが・・・わしと天宮の新たな人生の始まりじゃき。」

つづく

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