怪獣「グイイイイイイィィィィィィン」
怪獣は身体全体から青い光を発した。その怪獣にムーンギロチンが、
命中した瞬間、そのムーンギロチンがバラバラに砕けて散った。
ウルトラマンクリスタル「あっ!!ムーンギロチンが!!!」
モモ「怪獣が特殊なバーリヤを持っているのね・・・!!」
そして、怪獣は光のバーリヤを消し、口から紫色の光弾を発射した。
ウルトラマンクリスタル「うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
光弾を浴びたクリスタルが、紫色の怪光を身体に覆われていた。
それと同時に物凄い悲鳴をあげていた。とても凄い苦痛を受けているらしい。
モモ「コリス!!こ・・・この怪光は・・・・!?」
クリスタルを苦しめた怪光が消えると、クリスタルは急に倒れた。
怪獣「グイイイイイイイイィィィィィィィィン」
怪獣は倒れたクリスタルに近づこうと歩く。そして、両目から光線を出す。
ウルトラマンクリスタル「くぁ!!・・・・・っ!」
顔の近くに光線があたり爆発。
それにビクついたクリスタルはゆっくり立ち上がる。
ウルトラマンクリスタル(な・・・何だ!?今の攻撃は・・・!!?
まるで、
とても忌まわしい世界の環境に身体を蝕まれたみたいだ・・・・っ!!)
その時、クリスタルのカラータイマーが赤く点滅した。
モモ「コリス!!早く逃げて!!3分になってしまうわ!!!」
ウルトラマンクリスタル「わかりました・・・・!ショアッ!!!」
そして、クリスタルは空へ飛にび去った。
それを見た怪獣は勝ち誇るように吼える。
怪獣「グイイイイイイイィィィィィィィィン」
そんな怪獣を、あるビルの屋上から見ている影があった。
影の声「ふ・・・っ。やはり、俺様が連れてきた怪獣は最強であったなァ。
戻れェ!!カーンザウルス!!!
クリスタルは雑魚と確信しただけで満足だ!」
怪獣「グイイイイイイィィィィィィィン」
謎の者が言った通り、この怪獣の名はカーンザウルスと言うらしい。
そして、カーンザウルスは紫色の光と共に消えていった。
数分後、廃墟になりつつあったロンドンの街で、
モモは倒れたコリスを見つけ、彼を抱えながら、二人で歩いていた。
モモ「大丈夫・・・?コリス。」 モモが不安そうな表情でそう問う。
コリス「は・・・・はい。まるで、
異世界の忌まわしい空気に毒される感じでした。」
コリスが苦痛に震えながら、そう言う。理解したモモが真剣な表情で言う。
モモ「さっき浴びた光線の効果がそれね。
そんな光線を出す怪獣がいたなんて。」
コリス「あの怪獣は・・・一体、何を企んでいるんだ・・・!?
それに、前に聞きたかったんですけど・・・・。」
モモ「何?」
コリス「ロンドンで姉さんの知り合いがいると聞いたのですが・・・・。
その人は一体誰なんですか?できれば、教えていただければ・・・・っ。」
モモ「・・・・そうねェ。すごーく驚く事になるけど?」
コリス「それでも、聞きたいんです。」
それを聞いたモモは足を止めた。コリスも。
モモ「・・・・じゃあ、言うわね。この街にはね・・・・・。
フェナリナーサのモモちゃんの生まれ変わりがいたのよ。」
コリス「えっ!?フェナリナーサのモモさんが・・・・!?」
モモ「ええ。そのモモちゃんのいたところこそ、このロンドンだったの。」
モモとコリスはロンドンの町並みを見る。その町並みは、
怪獣によって廃墟とされた悲しき世界であった。そうなる前のロンドンには、
事故で死んだフェナリナーサの、
初代モモの生まれ変わりが住んでいたのだ。
コリス「じゃ、じゃあ・・・・。あ、あのモモさんは・・・・!!」
コリスはこの街で怪獣が暴れた事で、初代モモの生まれ変わりが、
巻き込まれたのではないかと思い、不安そうになる。
モモ「・・・・安心して。モモちゃんはロンドンからどこかへ旅立ったそうよ。
あなたがこの星に来る前にね・・・・。それがどこかわからないけど・・・・。」
コリス「そうですか・・・・。」
モモ「ただ、このモモちゃんの育った街が、
こんな目に合ってしまう事を恐れていたの。
それが実現してしまうなんて・・・・あの人になんて言えば良いか・・・・っ。」
モモは悲しそうな顔で言う。コリスも切なそうな表情になりつつある。
モモ「・・・・戻りましょ。基地へ。」
こうして、コリスとモモは本部へ戻った。いくつかの切なさと共に・・・。
サキ「隊長・・・。ロンドンで発生した異次元反応の正体が判明しました。」
モモ「ええ・・・・。恐ろしい怪獣なんでしょ?」 モモが暗そうに言う。
サキ「は、はい!確かにそうでした!!
その怪獣がクリスタルと戦ってましたが・・・。」
コリス「クリスタルを倒してしまいました・・・・・っ!」
コリスが悔しさに震えながら言う。サキは二人の様子に気がかかる。
サキ「あの・・・・事件は数分前から発生したと聞きますが、
二人とも、どこでその事件の情報を聞き出したのですか?」
コリス&モモ「・・・・・・・・。」
コリスとモモはサキの質問に答えず、
暗そうなまま、テーブルの前に椅子に座る。
シュドー「コリスと隊長。一体、どうしたんだ?」
テブリッシュ「何か、悲しいワケでもあったのだろうか・・・?」
その様子を見たシュドーとテブリッシュが心配そうに呟いた。
モモ(コリスのウルトラマンの力に対抗したあの怪獣・・・。
一体、何のために・・・。それとも、
誰かがこの星を侵略するために・・・・。まさか!)
コリス「・・・・・・もう、帰ってもよろしいでしょうか?」
つづく
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