3人は、玄関から歩いて、居間のところに来た。
ピンキーの父「ここが、私たちのお家です。」
コリス「ここがピンキーちゃんの住んでいた家か。・・・・ところで、
ピンキーちゃんの死体は一体どこなのですか・・・・?」
ピンキーの母「ピンキーちゃんなら、別の部屋に葬ってもらっていますわ。」
ピンキーの父「私たちが案内しましょう・・・・・。」 コリス「お願いします。」
こうして、3人はピンキーを見ようと、居間からピンキーのいる部屋へと移った。
ここが、ピンキーが生きていた時に使っていた部屋である。
何処か女の子らしい部屋である。そして、ベッドではピンキーの死体が眠っていた。
顔は白い布を被らされていて見えない。死んだ人が多くこうなっているだろう。
そして、コリスやピンキーの両親がその今の彼女の姿を見て、辛そうな気持ちであった。
ピンキーの母「この部屋はピンキーのお部屋でした。ですが、彼女が死んでから、
今はここが彼女の霊安室みたいなものですわ・・・・・。っ・・・・!」
ピンキーの母は再び悲しみそうになり、ハンカチで溢れようとする涙を拭く。
コリス「・・・・・ピンキーちゃんの目って、どんな瞳をしていましたか?」
ピンキーの父「え・・・・?何故、そのような事を・・・・・。」
コリス「いえ・・・・。なんとなく、自分の姉の先輩も同じ交通事故で死にましたから・・・・・。」
ピンキーの父「ふむ・・・・・。では、ちょっと待ちたまえ。」
そして、ピンキーの父は机のところに行き、そこにある写真立てを持ち出し、それをコリスに見せる。
ピンキーの父「これが我が娘の生きている時の姿である。」 コリス「っ!?」
そう。この写真立てに写っている少女こそが、生きている頃のピンキーである。
ピンクの長い髪で、緑色の瞳。そして、何よりも可愛らしい笑顔・・・・。
これが、ピンキーの生きている姿である。その姿はまるで誰かに似ているとコリスは思っていた。
コリス「これが・・・ピンキーちゃんの顔・・・・。」
ピンキーの母「ピンキーちゃんにはね・・・・・叶えたい夢があったの。」
コリス「叶えたい夢ですって・・・・??」
ピンキーの父「そう・・・・。ピンキーは魔法のプリンセスになりたいと言う夢を、
持っていたのだよ。彼女がその夢を持ち始めたのは、あの日からであったなぁ・・・・。」
これは、まだピンキーが生きていた頃の話である。ピンキーは居間で、
テレビで放映されているとある魔法少女アニメを観ていた。そのアニメで活躍している、
魔法少女はあらゆる魔法で人々の願いを叶え続けていた。そして、放映が終わり、
後から帰ってきた両親たちにピンキーはこう言った。
ピンキー「パパ!ママ!私ね・・・・魔法のプリンセスになりたいっ!!」
ピンキーの両親「ええっ!!?」 両親はそれを聞いて驚く。
ピンキー「それでね、皆の夢を叶えるためのお手伝いをしたいの!」
ピンキーの母「まぁ・・・・。良いわね、その夢。でもね、ピンキーちゃん・・・・。」
ピンキーの父「世の中では、叶えられない夢もあるのだよ。確かに、魔法のプリンセスとやらに、
なりたいのは良いかも知れんが、現在では普通、人間は魔法は使う事ができないのだ。」
ピンキー「でも、やってみなきゃわからないでしょ!?なるようになる!!
私がさっき見たアニメのキャラがそう言ったんだから、絶対になってみせるもん!!」
ピンキーの父「そうかそうか。ならば、なれるといいな。その魔法のプリンセスに・・・。」
ピンキーの母「頑張ってね。あなたなら、きっと魔法のプリンセスになれるわよ。きっと。」
ピンキー「うん!必ず魔法を使えるようになって、立派なプリンセスになるわ!」
そして、現在・・・・・。
ピンキーの母「それが・・・ピンキーちゃんの夢の始まりの瞬間でした、
でも・・・・あの忌まわしい交通事故のせいで、彼女の夢も命も・・・・!うう・・・・・!!」
ピンキーの母は、そう言いいながら、再び涙を流し泣き出した。
ピンキーの父「交通事故などなければ・・・・ピンキーは今にも・・・・・っ!く・・・!」
ピンキーの父も今に泣きそうである。二人の話を聞いたコリスはふとこう呟いた。
コリス「・・・・似ている・・・・・。姉さんの先輩に・・・・・!フェナリナーサのモモさんに・・・・・っ!!
彼女も・・・・ピンキーちゃんも・・・・異なる使命や夢を持ちながら、交通事故のせいで、
その使命を果たせず、夢も叶えられずに死んでしまった・・・・・。」
ピンキーの母「・・・・ぐす・・・っ。ごめんなさいね。気に障るような話をしてしまって・・・・・。」
コリス「いえ・・・・。いいんです。おかげで知るべき事を知る事ができましたから・・・・・。」
ピンキーの父「では・・・。もう、お帰りになるのかね?」
コリス「はい・・・・・。それでは・・・・。むっ!?」 その時、コリスは何かの気配を感じ、
ふと部屋の窓の方を見る。そこに謎の人影が見えるが、いきなり消えてしまった。
コリス「・・・・・・・っ!!」 ピンキーの母「どうかなされましたか・・・・?」
一瞬、謎の影を見たコリスは険しい表情になるが、母に聞かれて少し落ち着いた表情になる。
コリス「あ・・・・。いえ。なんでも・・・・・。それでは、僕はもうここで失礼します・・・・。」
ピンキーの母「はい・・・・。くれぐれも、車には気を付けて。」
ピンキーの父「せめて、他の人々の夢を守るために頑張ってくれたまえ・・・・・。」
コリス「はい・・・・。では・・・・・。」 こうして、コリスはピンキー家族の家を後にした。
家から出て、再びパト歩くコリス。しかし、コリスは何故か急に足を止めて、こう言った。
コリス「・・・・・・いるのはわかっている。姿を表すんだ!」
そして、コリスの前に謎の影の正体が現れた。それは、人間の少女であった。
白く長い髪に、紫色の目をして、その顔は全く無表情であった。
衣装では、白いマントをしていて、黒い半袖の服や黒い短パンをもしていた。
コリス「・・・・・その姿から恐ろしい程の魔力を感じている・・・・!まさか・・・・!
交通事故を引き起こし、ピンキーちゃんを殺したのはお前か!!?」
少女「・・・・違う。それは、我々ではない。」
コリス「じゃあ、一体誰なんだ!!?」
少女「・・・・それは、自然の世界から眠りを覚ました邪悪なる獣・・・・・。」
コリス「え・・・・・っ!?」
少女「最もその獣と我々は一切関係ない。交通事故など我々から見れば、
大した事ではない・・・・・。私に力がある限り・・・・・。」
コリス「何を・・・・・っ!!」 そして、コリスは銃を持ち出して、少女を撃つ。
しかし、少女は手の平から丸く白い光の壁を出して、コリスの射撃を跳ね返した。
コリス「な・・・・・っ!魔法のシールドだと・・・・!?」
突如、コリスの前に現れた謎の美少女。しかし、この少女からは恐ろしい力を秘めているのだ。
普通の人間ではない。だとしたら、この少女は、一体何者なんだ?何所から来たのだ?
少女「獣は間もなく姿を見破られ、やがて破壊の神となるだろう。」
少女はそう言うと、姿を消してしまう。コリスは少女が消えた事に驚く。
コリス「・・・・・・っ!?き・・・・消えた・・・・・・。一体、誰なんだ?あの少女は・・・・・。」
事件の元凶を探しているロードラッシュは山のアスファルトを走っていた。
シュドー「どうやら街では元凶らしいもんはなかったからなァ。」
テブリッシュ「今度は山の方に行って見よう。車が通るところは街だけじゃないからな。」
シュドー「うむ。」 そして、ロードラッシュは速度をあげて走った。
そして、前の方向から別の車が通りかかっていた。
テブリッシュ「別の車か・・・・。まぁ。運転手が酸欠症でなければいいが。」
しかし、残念ながらその車の運転手も何故か酸欠症になっていた。
車は街のアスファルトを走り続ける。たとえ、信号が赤になろうとも。
それにより、横断歩道を歩く二人のカップルが。それを見た酸欠症の運転手は焦りを感じる。
運転手「・・・・っ!!くうぅぅ・・・・・!!」 運転手は急いでブレーキを踏もうとするが、
力が入らないためブレーキがうまく踏めない。そして、力いっぱい踏んだが・・・・。
キキイィィィィッ ドオォォン ブレーキを踏むのが遅すぎて、
ついに車が二人のカップルを轢き殺してしまった。それを見て運転手は後悔をするようにこう言った。
運転手「し・・・しまった・・・・っ!!」 運転手は酸欠症によってついに倒れた。
そして、DGCの司令室では、モモとサキがいた。そこに、今。イチゴが帰ってきた。
イチゴ「大変です!隊長!!」 モモ「っ!?イ・・・イチゴ・・・・!?」
サキ「も・・・・もう、日本での休暇は終わったのですか・・・・・!?」
つづく
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