コリス「わっ!??何するんですか!!」 これでは、コリスは怪獣を攻撃する子とができない。
なんとかコリスは女性に放してもらおうと、必死に動くが女性が彼から放さない様子だ。
女性「この怪獣を殺さないで!!この怪獣は・・・・・っ!!!」
コリス「あの怪獣が一体なんですか・・・・・・!!?」
女性「あの怪獣は私の友達なんです!!悪い事なんてしません!!!」
コリス「友達ですって・・・・・・!?あの怪獣が・・・・・??」
コリスは落ち着いて、シャムガソネの方を見る。女性も怪獣の方を見る。
この女性は、黄色い髪が少し長く、緑の服を着ていた。青いスカートを履いている。
シャムガソネ「ウギイイイィィィィィン!!!ウギイイイイィィィィィィン!!!!」
シャムガソネは二人に向かって、ゆっくりと歩いていた。
コリス「・・・・・っ!」 コリスは銃を構えながら、怪獣からゆっくり少しずつさがっていく。
しかし、女性は何故か恐怖を感じず、一歩もさがっていない。
シャムガソネ「ウギイイィィィン!!ウギイィィン!!ウギイィィン!!」
シャムガソネは突然、二人の前で座り始めた。まるで、殺意が消えたかのように。
コリス「・・・・・っ?急におとなしくなった・・・・・??」
女性「わかったでしょ?・・・・この怪獣は悪い事しない事なんてしないって・・・・。」
コリス「確かに、僕らを襲おうとするようには見えなかった・・・・・。」
シャムガソネ「ウギイィィィン!!ウギィィィン!ウギィィィン!ウギイイィィィィン!」
シャムガソネは鳴き声を発しているが、座ったままで悪意を見せない様子だ。
女性はシャムガソネに近づいた。女性は、怪獣に対して何故か優しい微笑みを見せた。
女性「ほら・・・・。人が驚くから、そろそろ小さくなって。安心して。
この人は私があなたの事を話しておいたから、きっと傷つける事ないわ。きっと・・・・。」
シャムガソネ「・・・・・・・・・。」 彼女の言葉が通じたか、シャムガソネは小さくなり始めた。
コリス「あっ!怪獣が小さくなっていく!!」 そう。シャムガソネは自らを縮小し、
人間サイズの怪人となった。等身大のシャムガソネは二人に向かって走った。
女性「・・・・・・っ!!」 すると、女性もシャムガネソに向かって、走り出した。
そして、女性とシャムガソネは抱き合った。すると、怪人は泣いているような声を出した。
シャムガソネ「ウギャアァァァン!!ウギャァァァァン!!ウギャァァァァン!!」
女性は、微笑みながら怪人の頭を優しく撫でた。コリスは二人の様子を見て複雑な気持ちだった。
コリス「・・・・あ・・・・あの・・・・。」 コリスは恐る恐る女性に声をかけてみる。
女性「・・・・・・っ?」 コリスの声を聞いた女性は、彼の方に向いた。
コリス「・・・・・あなたの名前は・・・・?」
女性「・・・・宮坂・杏(みやさか・あんず)。この人の友達。あなたは・・・・?」
コリス「僕はコリス。アメリカのDGCの隊員です。」
杏「アメリカ人か・・・・。よかったら、私の家に寄ってかない?」
コリス「えっ?でも、自分・・・この国に来たばっかりでして・・・・・。」
杏「大丈夫。私がガイド役になってあげるわ^^」
こうして、コリスと日本の女性の杏に案内されながら、日本の首都・東京の街中を、
歩いていた。シャムガソネも一緒に歩いているが、外見があまりにも目立っているので、
白いローブで身を隠していた。コリスはこの国の首都の風景をしっかりと見回していた。
多くの人がそれぞれ歩いているが、中では何故か絶望しているように立ち止まったり、
座り込んだりしていた。少数の車が止まったままである。この街の雰囲気が少し違うようだ。
コリス「・・・・・ここが、日本の街・・・・?なんかアメリカの時とは違う感じが・・・・。」
杏「ええ。違う国だから雰囲気が違うのは当たり前よ。けど、この東京は、
もっと賑やかで平和だったのよ。だけど・・・あの魔人のせいで・・・・・っ!!」
杏は【魔人】と言う名を言って、手を握り震わせ、少しだけ怒りを見せる。
コリス「魔人・・・・・??」
杏「・・・・っ!いえ。なんでもないわ。それより、早く家に行きましょ。」
コリス「は、はい・・・・・・。」
こうして、コリスと杏、シャムガソネはとあるマンションへ着いた。
コリス「ここが・・・・杏さんの家・・・・。そして、これが日本のマンションか・・・・・。」
杏「ええ。早いとこ、入りましょ。」 シャムガソネ「ウギイィィィン!!ウギイィン!!」
こうして、3人はマンションの中にある杏の家の中へと入った。
コリスとシャムガソネは、キッチンルームでテーブルに座っていた。杏は何か料理をしていた。
コリス「ここが、日本の家の部屋の一つか・・・・。ここもアメリカの時とは違うな・・・・。」
シャムガソネ「ギャァァン・・・・ギャァァン・・・・・!」
シャムガソネは一刻も早く料理を食べたがっているか、今でも暴れそうな様子であった。
杏「はい。できましたよ。今日の昼食。」 料理を終えたか、杏はある物を、
テーブルで、シャムガソネの前に置いた。それは、食べ物であった。
それは、お好み焼きと親子丼であった。コリスはそれらを見て、見た事なさそうに思った。
コリス「ん?杏さん、これは・・・・・?」 コリスの質問を聞いた杏は、
シャムガソネのと同じ物を彼の前に置いた。お好み焼きと親子丼であった。
杏「うふふ・・・。これはね、いわゆる日本食。日本で作られた料理よ。私たちのような、
日本人が食べる物だけど、アメリカ人のコリス君でも、食べられるわ。まあ、食べてみてw」
コリス「は・・・はあ・・・・・。」 コリスはまず、スプーンで、親子丼を食べてみる。
スプーンに乗せた卵と肉と混じった米を口に入れてゆっくりともぐもぐして、ごくんとのみこんだ。
コリス「・・・・・美味しい・・・・・・。」 親子丼を食べたコリスはその味の美味しさに感動して微笑む。
杏「でしょ?ちなみに、お好み焼きはマヨネーズとお好みソースをつけて食べるといいわ。」
コリス「ありがとうございます^^」 シャムガソネ「ガルルルルル!!ガルルルルルル!!」
シャムガソネは親子丼と既にマヨネーズとソースにつけられたお好み焼きを、
バリバリムシャムシャと食べまくった。とても威勢の良い食べっぷりである。
コリス「・・・・あはははっ。元気の良い怪獣だね。」
杏「確かに怪獣だけど、元々人間だったのよ・・・・。」
コリス「人間・・・・?」 コリスは人間と言う言葉にひっかかる。
杏「・・・・っ!あ、いえ。なんでもないわ^^;それより、ゆっくり食べるといいわ。」
コリス「は、はい。そうでしたね・・・・^^」 コリスもマヨネーズとソースをつけたお好み焼きと、
親子丼をゆっくりと食べてしっかりと味わっていた。とても美味しそうに微笑んでいた。
かくして、日本食を食べたコリスは杏と一緒に、彼女の部屋に来た。
コリス「ここが・・・・・杏さんの部屋。」 杏「そうよ。結構いいでしょ?」
杏の部屋は、一見普通の部屋に見えるが、何処か女の子向けの部屋らしい雰囲気を持っていた。
コリス「・・・・ところで、杏さん。さっきの怪獣の事だけど・・・・・・。」
杏「さっきの?ああ。私の友達の事でしょ?」
コリス「・・・・それに、あの怪獣は元々人間でしたよね・・・・?」
杏「・・・・・っ!あの怪獣のコードネームは、シャムガソネ。魔人が人間を改造したゾンビ兵器よ。
前に一度、一人目が出たけど、その者は防衛軍の特殊部隊が倒したわ。」
コリス「一人目・・・・!?じゃあ、今の怪獣は・・・・・!?」
コリスの言う今の怪獣。それは二人目のシャムガソネだった。その二人目のシャムガソネが今、
キッチンのテーブルをスプーンで叩いている杏の友達と呼ばれている者の事であった。
シャムガソネ「ギャァァァン・・・・!ギャァァァァン・・・!」
そう。コリスと出会い、杏に友達と呼ばれているこのシャムガソネが二人目なのだった。
杏「そう・・・・・。私の友達が、魔人に改造されて変わり果てたものよ。」
コリス「そうですか・・・・。でも、その・・・・あなたの友達って・・・・・?」
杏「・・・・・・知りたい?彼は、元々この国の科学特捜隊のエリート隊員を務めていたけど、
最近は、アメリカのDGCの隊員を務めていた男よ。まあ、子供の頃は、
体は男だけど、心は女の子だって言ってたわ。変わった性格だったのよ、彼は・・・。」
コリス「っ!!?待ってください!!僕はその人を知っています・・・・・!!」
コリスは彼女の言葉を聞いて、その誰かが何者かが知っているようにそう言った。
体は男だが、心は女・・・・。そう語れる者は彼以外、他にいないハズだろう。たぶん。
杏「えっ!?知ってるの!その人を!!」
コリス「はい・・・・。僕と一緒にDGCの仕事に励みました。名は・・・アキヒメ・イチゴさん!!」
つづく
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