攻撃を受けたティアーズはひるむが、すぐに後ろの方に向く。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・!?・・・・・!!」
ティアーズは走り、メタシサスにキックを浴びせる。
メタシサス「ギユウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥイン」
蹴られた魔獣はさがるが、再び瞬間移動を使う。
ウルトラマンティアーズ「・・・・!・・・・・!?」
ティアーズは後ろの方を向かう。
だが、今度は右側にメタシサスが現れる。
メタシサス「ギユウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥイン」
メタシサスは素早い移動でティアーズに突進する。
ウルトラマンティアーズ「ウワアアアアァァァァァァ!!!」
ティアーズは倒れるが、すぐに立ち上がる。だが、そこに魔獣が接近する。
メタシサス「ギユウウウウウゥゥゥゥゥゥゥイン」
メタシサスは口を大きく開ける。ティアーズを喰い殺すつもりだ。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・!!」
ティアーズは両手でメタシサスの左右の口を封じて、防御する。
日下部と大岩「ティアーズ!!!」 野口「頑張って・・・・!」
森下「きゃああぁぁぁぁぁ!!ティアーズが食べられちゃう!!」
徳丸「やめろおぉぉぉ!!ティアーズは美味しくないんだぞォ!!?」
メタシサスがティアーズを食べようとする様子を見た、
徳丸と森下はさらにパニック状態になる。
大神「ティアーズを援護じゃぃ!!!」
バルワンダーDXは電気ビームでメタシサスの頭上を攻撃する。
メタシサス「ギユウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥイン」
メタシサスはひるみ、ティアーズがこれをチャンスにバック転で離れる。
ウルトラマンティアーズ「トウッ!!!」
日下部「凄い!!流石はバルワンダーDXだわ!!」
ウルトラマンティアーズ「アームシュート!!!」
ティアーズはアームシュートを発射し、メタシサスを攻撃する。
だが、メタシサスはその直後にまたも瞬間移動をする。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・・!??」
ティアーズはメタシサスがどこに現れるか警戒する。
次の方向に向いてみると、その目の前にメタシサスがいた。
ウルトラマンティアーズ『おわっ!!?』
流石のティアーズも、すぐに敵が現れたところには驚く。
そして、メタシサスは8つのレーザーでティアーズを攻撃する。
ウルトラマンティアーズ「グアアアアアァァァァァァァァ!!!!!」
ティアーズは直接、8つのレーザーを受けて吹き飛ぶ。
野口「ティアーズ!!!!」
森下と徳丸「効いたああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
森下と徳丸はさらに叫ぶ。
ティアーズはゆっくりと立つ。そこに、魔獣が接近してくる。
メタシサス「ギユウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥイン」
そして、メタシサスは大きな口でついにティアーズを噛み付いた。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・!!・・・・・・・・!!」
日下部と野口「っ!!?」 大岩「ティアーズが噛まれた!!否!!」
ティアーズの上半身がメタシサスの口の中に入ってしまって見えない。
徳丸「不味い!!ティアーズが食べられてしまう!!!」
森下「どうしよ!どうしよ!このままじゃ、丸呑みにされちゃうよ!!」
徳丸「助けてえええぇぇぇぇ!!バルワンダー!!!」
大神「不味い!!ティアーズを助けんかぃ!!」
上川「了解!!!」 DXは電気ビームを発射。
だが、メタシサスはティアーズを噛み付いているまま、瞬間移動をする。
日下部「また瞬間移動を・・・・!!」
そして、別の場所でティアーズを噛んでいるままのメタシサスが現れた。
メタシサス「ギユウウウウウゥゥゥゥゥゥゥイン」
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・・・!」
ティアーズは何とか足に地面を付けたままで耐えている。だが、
徐々にその足が浮かびつつある。
メタシサスはティアーズを呑み込もうとしているのだ。
バルワンダーDXが接近しようとすると、メタシサスはティアーズと共に、
またも瞬間移動をして、DXから離れた場所へと現れる。
大岩「テレポートで時間稼ぎとは・・・!腐れ外道が!!!」
日下部「このままでは、ティアーズが負けてしまう・・・!
一体、どうすれば・・・・!!」
ティアーズの身体が徐々にメタシサスの口の中に入っていく。
そして、ティアーズのカラータイマーも赤に変わった。
ウルトラマンティアーズ(このままじゃ、魔獣の胃の中に入っちまう・・・!!
あと1分になっちまった・・・・!!何とかしなければ!!)
野口「ティアーズ・・・・・!!」
野口は自身の脳裏に灰間の姿が浮かび上がる。その時。
野口「灰間君!!!!!」 野口は灰間の名を叫ぶ。
その叫びはティアーズの耳に届く。
ウルトラマンティアーズ『っ!!野口・・・!聞いたぜ。お前の声!!
うおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!』
野口の声に励まされたティアーズは両足を再び地面につける。そして、
身体を思い切りあげて、メタシサスを後方へ投げ飛ばす。
ウルトラマンティアーズ『だあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』
こうして、ティアーズは自由の身となった。
メタシサス「ギユウウウウウウウゥゥゥゥゥゥイン」
森下「やった!!復活したわ!!!」
徳丸「いけええぇぇぇぇ!!ティアーズ!!!」
ティアーズを応援している生徒たちは灰間たちのクラス、
3年1組だけではない。
ほとんどのクラスの者たちがティアーズを応援しているのだ。
男子生徒「頑張れ!!ティアーズ!!!」
女子生徒「負けないで!!ティアーズ!!!」
ウルトラマンティアーズ「・・・・!シュワアアァァァァッ!!」
ティアーズは倒れたメタシサスに迫ろうと走る。だが、
メタシサスはすぐに立ち上がり、口から青紫の巨大な光線を発射した。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・・・・・!!!!!」
その光線を浴びたティアーズは身体中のほとんどの部分が爆発する。
日下部「ティアーズ!!!」 大岩「何ちゅー恐ろしい光線じゃ!!」
野口「・・・・・っ!!頑張って・・・・!!」
光線を浴びてダメージを受けたティアーズ。だが、
野口の応援を受けたティアーズは、
今ならこの大ダメージに耐えられるのだ。
ウルトラマンティアーズ「ハアアアアアァァァァァァァ!!!!!」
ティアーズはメタシサスに殴りかかる。
だが、メタシサスはまた瞬間移動を使う。
上川「また瞬間移動だ!!これさえなければ・・・・!!」
大神「叶野!!サーチアップシステムを使え!!!」
叶野「了解!!!」
叶野があるボタンを押すと、
叶野の前のモニターにレーダーらしい画面が映される。
そのある部分に、光っている点が動いているのが見える。
叶野「10時の方向に魔獣が現れます!!!」
大神「よし!!アンチMミサイル発射!!!」
バルワンダーDXはアンチMミサイルを発射する。
そして、ティアーズの背後に、メタシサスが現れた。だが、
そのメタシサスにアンチMミサイルが命中した。
メタシサス「ギユウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥイン」
ミサイルを受けた魔獣は大爆発を受けて、物凄いダメージを受ける。
ウルトラマンティアーズ『そこかよ!!』
ティアーズは背後を向き、魔獣を見る。
メタシサスの身体は燃え上がっていて、もはや瀕死に近い状態だ。
野口「今よ!!ティアーズ!!!」
ウルトラマンティアーズ「ファイティウム光線!!!!!」
ティアーズはファイティウム光線でメタシサスを攻撃する。
そして、メタシサスはさらに爆発して、粉々に砕けてしまった。
日下部「勝った!!!」 大岩「よっしゃあああぁぁぁぁぁ!!!!」
徳丸と森下、生徒たち「やったあああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
学園の人々はティアーズの勝利に喜んだ。
ティアーズは、
大鳥学園の方を見る。特に、屋上にいる野口の方を見ていた。
野口「ティアーズ・・・・。」 ティアーズは静かに頷く。
野口の目線では、そのティアーズの顔には、
灰間の静かな微笑みが見えた。
野口「っ!!灰間君・・・・!?」
ウルトラマンティアーズ「・・・・シュワッチ!!!」
ティアーズは空へと飛び、どこかへ去った。
夕日。平和となった大鳥町を歩く野口は徳丸や森下と離れて、
帰ろうとしていた。
そこに、灰間が立っていた。少し微笑んでこう言う。
灰間「大変だったな。今日は。」
野口「・・・・・そうね。でも、魔獣が倒されたおかげで、
入学生たちは元に戻ったわ。これで、
改めて新しい学園生活で頑張れると良いけど。」
灰間「・・・だな。もう学園に魔族が来ねー事を祈りましょ。」
そして、灰間と野口は1歩も動かず、黙ったままになる。
長くなりそうな時、野口が静かに話す。
野口「・・・・今日はBARの仕事に行かないの?」
灰間「・・・・ああ。事件は既に終わったからよ。」
野口「・・・・・・灰間君。・・・・ちょっと聞いて良い?」
灰間「何だ?」
野口「ウルトラマンティアーズの正体って、一体誰だと思う?」
灰間「さァ。・・・多分、太古の勇者様の亡霊とかじゃねーの?」
野口「そうだと良いけど・・・。私。思うの?
灰間君が・・・・。
あなたが・・・・ウルトラマンティアーズなんじゃないかって。」
灰間「そっか・・・・。」
野口「違う・・・かしら?でも、例え、あなたがティアーズでも、
私は・・・あなたの事を想いたい。だから・・・!」
野口が切なそうに言う。だが、灰間は人差し指を野口の口元に近づける。
灰間「わかってるよ。もう・・・。俺の側によ、ずっといてーんだろ?」
野口「・・・・・・・・っ。」 その言葉に野口は驚く。
灰間「けど、今はまだそうする事ができねェ。
俺は戦い続けなきゃいけねェ。
魔族からこの地球を守るために。そして、お前を守るために・・・。
もし、魔族との戦いが本当に終わったら、
野口。ずっとお前と一緒にしてやる。
それまで、待っててくれ・・・・。でも、良いじゃねーか。
その間でも、お前を守る事だけでも、できるからよ。」
野口「・・・・っ!灰間君・・・・!!」
野口は涙を流し、灰間に抱き着いた。灰間も優しく、野口を抱きしめる。
野口「うっ!いううぅぅぅ・・・!ふええぇぇぇ・・・。」
灰間「野口・・・・・。(すまねェ・・・。)」
灰間と野口は抱き合う。それを、遠くから日下部が見ていた。
壁の隙間に隠れながら、日下部は静かにこう呟く。
日下部「・・・・・馬鹿。」
こうして、入学生として学園に潜入し、
灰間を抹殺しようとする魔族の作戦は、野口の想いにより、
失敗に終わりました。そして、
野口の想いは灰間に届けたと思います。
野口と灰間。互いを想うようになった二人を見た日下部は、
どう思うのでしょうか。この三角関係の決着やいかに。
それにしても、魔族が学園に潜入するとは驚きでした。
もし、あなたのクラスにも、目を紫色に光らせる者がいたら、
BARにご報告ください。その者こそが、
あなたの学園に潜む魔族の一人でございますから。
次回につづく
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