灰間はあの入学生たちの事を思いだす。
あの中に魔族が紛れているのかも知れないと、灰間は思う。
そして、次の日となった。秋田学園の廊下で、
灰間が日下部と会話をしていた。
日下部「・・・で、勉強とかちゃんとしている?」
灰間「まっ。やれるところはやってるけど、日下部はどうよ?」
日下部「私は全然大丈夫よ。
昔から0点なんて一つも取った事ないから。」
灰間「おうっ!そいつはすげーなァ。」
灰間と日下部を少し離れたところから、あの少年がいた。
少年(ククク・・・・!あの男か・・・。さっそく作戦にかかるか。)
少年は心の中で笑うと、すぐにどこかへ去った。
そして、灰間のペンダントが光る。
灰間「・・・っ!?」 灰間は驚き、向きを変える。
日下部「ん?どうしたの?」
灰間「・・・・いや。何でもねェ。ちょっと、魔族がいた気がしてよ。」
日下部「安心なさいよ。この学校に魔族がいるワケないじゃない。」
灰間と日下部が会話しているところを、偶然、
通りかかった野口が見て、少しだけ寂しそうになった。
昼の時間となった。今回は弁当であるらしい。
クラスで、野口が弁当を食べている灰間に話しかける。
野口「・・・・ねェ。灰間君。」
灰間「むぐむぐ・・・。ん?何だ?」
おにぎりを一つ食べた灰間が野口に話しかけられて、食事を止める。
野口「・・・日下部さんとは最近、どうなっている?」
灰間「うーん。まぁ。いつも通りだと思うな。」
野口「そう・・・。じゃあ、仲良しなままね。ねェ。
・・・ちょっと我侭かも知れないけど、言って良いかな?」
灰間「ん?何か言いたい事でもあるのか?」
野口「うん・・・。もし、魔獣との戦いが完全に終わったら。
・・・・・私の側にいてくれる?」
灰間「ああ・・・。できるだけ、そうしたいけどよ。」
森下「おっ!芽衣ちゃんが告白して来ましたね!」
徳丸「二人の関係もどんどん親密しちゃうかしら?」
森下と徳丸はにやにやした表情と共に言う。
灰間「ばっ!大声で言うんじゃねーよ!」
野口「そ、そうよ・・・!」 灰間と野口は頬を赤く染めながら言う。
別のクラス。1年2組。
そこで、入学生たちが昼食として弁当を食べていた。
そこには、あの少年もいた。少年は隣の少年に話しかける。
少年「・・・・なァ。そのコロッケ。美味そうだな。ちょっと分けれや。」
隣の少年「駄目だよ。北山君。これは僕のだよ・・・。」
少年「だが、お前はすぐに俺に、そのコロッケをあげたくなる。」
北山と呼ばれた少年の目から紫色の光が発した。
すると、隣の少年の目も紫色の光ってしまう。
少年「うん・・・。あげるよ。」 隣の少年は北山にコロッケを与えた。
北山「くくく・・・!それで良い。」
北山はそのコロッケをすぐに食べた。敬意としてではないが。
そして、下校時間となった。学園から出る灰間たちだが。
野口「灰間君。良かったら、一緒に・・・。」
灰間「・・・悪いけど、BARの仕事があるから。」
灰間はそう言って、野口たちから離れる。
灰間「休暇をとったら、何とかなるさ。」
野口「・・・・灰間君・・・・・。」
野口は感じたのだ。灰間が段々と自分から遠ざけて行くのを。
このままでは、灰間と一生離れ離れになる。その思想が、
野口にとってはたまらない悲しさであるのだ。
徳丸「野口さん・・・。」
その時、遠くから北山が野口の姿を見ていた。
北山「・・・・あの女。灰間が好きらしいな。ならば・・・。」
そして、夜になった。町を歩く灰間はこう呟く。
灰間「今日も事件はなし。でも、学校に魔族がいる事を、
隊員たちに平気で話すのはちょっとなァ・・・。むっ!?」
その時、灰間の前に、5人の少年たちがいた。
少年「あんた・・・。灰間先輩ですな?」
灰間「おお。お前ら。入学生たちか。俺に何か用かぃ?」
入学生である少年たちは急にありえない物を持ち出した。
5人はそれぞれ、
ナイフ、釘付きバット、包丁、鉄棒、パイプなどを持った。
灰間「っ!?な、何だよ・・・!?それは。」
ナイフを持った少年「こうすんだよォ!!!」
ナイフを持った少年がいきなり灰間を襲う。
つづく
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