ティップタップ「ここで、何を落ち込んでいるのです?」
コッパ「け・・・っ!別に落ち込んじゃいねェよ。」
ティップタップ「そうですか。僕は結構、落ち込んでるけどね。
・・・話は聞ききました。コッパ君。この沼から、
この戦争から逃げても良いのですよ?それが、望みなら。」
コッパ「っ!?何故、それを・・・・!?」
ティップタップ「知ってるのですよ。あなたが、
今すぐにでも、この戦争から逃げたいと言う事を。そして、
ティックちゃんもそう思っているハズですから・・・。私も、
今すぐにこの戦争から逃げ出したい。でも、私は弱いから、
私には愛すべき弟子たちを見捨てられず、逃げれませんでした。
ですが、あなたは見事に逃げ切りました。ですが、
どうして、ここに戻って来たのです?」
コッパ「・・・俺を拾ったクラッシャーのボスが、
グランティがこの沼に対して本格的な侵略を始めたっつーからよ。
本当はこの沼なんざどうでも良かったけど、
ボスがその故郷を守れっつーから仕方なく戻ってやったのよ。」
ティップタップ「クラッシャー。では、あなたは、
前に我々の味方になってくれた組織の一員だったのですね。
どうして。その組織に入ったのですか?」
コッパ「この沼から出て数日。俺は一人旅をしていた。
それで、俺はあらゆる敵を二刀流で倒し続けた。それを、
クラッシャーって奴らがそんな俺を評価して、その一人のエゥーラが、
俺をクラッシャーに入れたんだ。クラッシャーの戦士になった俺は、
グランティと言う悪の組織と戦ったんだ。その戦いは、
この沼での戦争よりはマシだった。食事も遊びも悪くない。
俺はこのまま、クラッシャーとして生きようかと思っていた。
この沼の戦争がなくなる日まではな・・・。」
ティップタップ「そうですか。
私も弟子たちと一緒に外の世界に行きたかったですね。
そうすれば、私は別のコーラス団で静かに暮らしていたでしょう。」
コッパ「じゃあ、勝手にそうすりゃ良いじゃねーか。」
ティップタップ「言ったハズですよ?私は弱いと。とても、
この沼から逃げる気が持てません。それに、私がいなければ、
誰がカメ族を癒してくれるだろうか・・・・。コッパ君。
あなたは・・・あなたの思いたい事をやりなさい。この戦争は、
他のカメはもちろん、他のクラッシャーたちに任せましょう。」
コッパ「・・・わかったよ。そうするわ。」
コッパは立って、ゆっくりとどこかへ歩いた。
ティップタップ(そうです。あなただけはこの戦争から逃げてください。
そして、必ず生きてください。
あなたはカメ族最後の1匹となる存在だから。)
ワニ族の住み処では、多くのワニたちが不安そうにしていた。
ワニA「俺たち・・・。もう終わりなのか?」
ワニB「もうすぐ、奴らがこっちに来ちまう。」
ミドリ「皆・・・。凄く落ち込んでる。まあ、無理もないよね。
誰も見つからないこの住み処がついにカエル族に見つかったから。
・・・・そう言ったよね。マンボ。」
マンボ「ああ。マンボ、確かに予言した。カエル族、
グランティと一緒にこのワニ族の住み処、攻撃してくる。」
ミドリ「もし、それが本当だったら。僕らワニ族は、
どうやって迎え撃てば良いんだ・・・・!!避難しようにも、
待ち伏せで余計な被害が増えるに違いないし。僕らは、
このまま負けてしまうのかな?」
ミドリは不安そうに切なくそう言い、他のワニたちも、
絶望に満ちているのか、恐怖に怯えたり、泣き崩れたりしていた。
その時、さらなる絶望を与えるかのように悲劇が起きる。
1匹のワニが慌てて走って来て、叫ぶ。
1匹のワニ「大変だ!!!!避難しようとしたワニたちが、
黄色いカエル共に虐殺されちまったぞおおぉぉぉ!!!」
それを聞いた多くのワニたちはさらなる絶望でショックする。
ワニA「も、もう駄目だ・・・!俺たち、逃げられない!!」
ミドリ「ど、どうしよう。マンボさん!何とかならないの・・・・!?」
マンボ「マンボの魔法なら、カエル族、倒せると思う。だが、
ワニたち、元気にする事、できないかも知れない・・・。」
ミドリ「それでも良いから、お願いだよ!僕らを助けるつもりで・・・。」
ワニA「そんな奴、ほっとけよ!!クロコタスの緑目!!」
ワニB「そうだ!!大体、こんな髑髏の奴が変な事を言うから、
こんな悲劇を生んだじゃないか!!どうしてくれるんだ!!!」
ワニC「ま、まさか!お前がカエル族を呼んだんじゃないのか!?」
ワニD「もしかして、あんた!!グランティだったの!?」
ワニE「そんなのやだ!!嘘だと言ってよ!!!」
ワニF「そして、助けろ!!俺たちを・・・・!!」
多くのワニが一斉にマンボに怒鳴る。その時。
ミスターバイルの声「静まれ!!!偉大なる民たちよ!!!!!」
バイルの怒声に驚き、静まるワニたち。マンボとミドリの隣に、
ミスターバイルが歩いて来た。バイルはマンボの隣でこう叫ぶ。
ミスターバイル「カエル族とグランティが、
この住み処を知ったからと言って、何になるワニ!?
まだ住み処を発見された時点で負けたワケではないワニ!!!
俺たちには力があるワニ!!熱い心があるワニ!!それを持てば、
いくらカエル族が何十匹攻めて来ようが負けるハズないワニ!!!
必ず生き残れるワニよ!!!さァ!!戦闘準備ワニ!!
勇敢なるワニの戦士たちよ!!
共にこの住み処と民を全力で守るワニ!!!!!」
ワニたち「おおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」
バイルの言葉により、ワニたちは一斉に元気を取り戻し、叫び続けた。
マンボ「凄い・・・!ワニたち、バイルの叫びで元気になった・・・!」
マンボはバイルの偉大さに驚き、ミドリは笑顔でその偉大さを語る。
ミドリ「ミスターバイルはワニ族の中で最も慕われている存在なんだ。
誰もが彼を信頼している。その信頼がミスターバイルの強さでもあるんだ。
多くのワニたちがミスターバイルから勇気を分けてもらっているんだ!」
マンボ「そうか。バイル。やはり、お前はワニ族のエース。」
その頃、カエル族の住み処では、イエローボスが、
2匹のイエローフリビッツからの報告を受けていた。
イエローフリビッツA「ゲコゲコ!!先攻部隊!!
いよいよ、ワニ族の入り口で戦闘準備を完了しました!!」
イエローフリビッツB「後は、攻撃命令を待つだけです!!ゲコ!!」
イエローボス「うむ!!では、即座に攻撃をさせろ!!今すぐに、
ワニ族を全滅させるのだ!!ゲコゲコ・・・・!」
2匹のイエローフリビッツ「ははっ!!!」 2匹は離れる。
そして、今度はエスメラルダが歩いて来た。
つづく
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