日下部「またですか・・・。」
灰間「一体、何で魔族同士が・・・。何か喧嘩でもしてるってか?」
緒川「恐らく・・・。魔族の中に裏切り者がいると思うわ。」
灰間「裏切り者だって!?」
緒川「ええ。私の考えでは、魔族のやり方に嫌気をさしたか、
反乱を起こそうとする者が数名、魔族と対立しようと、
あのような事件を起こしているらしいわ。その理由はわからないけれど・・・。」
上川「もしかしたら、魔族の中には正義の心を持っている者たちもいるのかな。」
叶野「馬鹿な。魔族は悪の種族だ。魔族に善人がいるなど、
とても考えられない・・・。大体、魔族は魔物。魔物は、
人間と対立している存在のハズだ。」
日下部「そうよ。魔族が地球を守るなんて考えられない。
むしろ、地球を滅ぼす存在なのよ。奴らは。」
灰間(確かに、魔族は俺らの敵だ。だが、魔族には色んな奴がいる。
もしかしたら、良き心を持つ者だっているのかも知れねェ・・・。
あのノエルって女。魔族かも知れない。けど・・・・。)
夜の廃坑ビルの内部に、ノエルがいた。ノエルは今、
目の前に、倒れている人が数人いて驚いている。
ノエル「・・・・・っ!あっ!!先輩!!」
ノエルは一人の倒れている青年に近づき、ゆっくり起こす。
青年「うう・・・・。の、ノエル・・・か。」
ノエル「はい・・・っ!大丈夫ですか!?」
青年「すまない・・・。奴らはとても強すぎる・・・!!
奴らは魔族の中で上級らしい。俺たち反乱軍の数は残り少なくなった。
ノエル・・・!頼みがある。ウルトラマンティアーズの力を借りろ。」
ノエル「ティアーズ!?
多くの魔獣を葬ったあの伝説の巨人の事ですね!?」
青年「そうだ・・・!頼んだぜ。魔族の俺らが・・・・。
地球で・・・・平和に・・・・・・・っ。」
発言を続ける青年はゆっくりと目を閉じた倒れた。死んでしまったそうだ。
ノエル「っ!!先輩!?先輩!!!・・・・っ!!」
その頃、とある暗い倉庫の中では、多くの人々がいた。その者たちは、
全て魔族であり、それぞれ凶暴な感じをしていた。
魔族A「反乱軍の数が残り少なくなったぜ!?おい!!」
魔族B「だが、油断すんな!!
奴らはティアーズを味方にするかも知れねェ!!」
魔族C「特にあのノエルって雌豚がそれを実行する確率が高い!
次から、あの女を徹底的に探し、地獄の拷問で虐殺してしまえ!!!」
魔族たち「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
次の日。とある街の公園で立っている徳丸。そう。今日は、
徳丸とノエルがデートをする日なのだ。徳丸は公園でノエルを待っていた。
ノエルの声「徳丸くうううぅぅぅぅぅん!!」 徳丸「あっ!!ノエルちゃん!!」
ノエルの声を聞いた徳丸は笑顔でノエルの方を向く。
ノエルは笑顔で徳丸に近づこうと走っていて、二人は近づいた。
ノエル「・・・・ごめんね。時間に遅れて・・・・。」
徳丸「良いって。それより、まずはどこへ行く?」
ノエル「えっとね・・・。まず、映画館へ行かない?」
徳丸「うん!そうしよう!!」
ノエルと徳丸は映画館へ行った。スクリーンでは、
一人の青年と一人の女性が夕日の街で切なそうに見つめ合っていた。
ノエル「素敵・・・・。」 徳丸「うん・・・。確かに素敵だね。」
ノエルは少しだけ涙が出そうになるが、徳丸は涙を思いきり流していた。
だが、二人の後ろに、少し離れた席には灰間がいた。
灰間はスクリーンの方ではなく、ノエルの方を見ていた。
灰間(こいつからは確かに魔族の気配を感じる。でも、何故だ?
どう言うワケか、悪人って感じがしねーぞ?)
ノエルと徳丸は街を歩いていた。灰間がこっそり尾行している。その時。
子供の声「あああぁぁぁぁ!!!」 ノエル「むっ!?あっ!!」
ノエルと徳丸は、高く浮かんでいる風船と、それを見上げる子供を見る。
その子供が風船を持っていたが、何故か手放してしまったそうだ。
子供「僕の風船・・・。」 子供が涙目になる。その時。
ノエル「・・・・っ!はっ!!」 その時。ノエルは高くジャンプする。
灰間「むっ!?」 徳丸「おおっ!!」 二人はそのノエルのジャンプ力に驚く。
風船をとったノエルは、子供の前に着地して、子供に風船を渡す。
ノエル「はい。君の風船でしょ?」
子供「わーい!ありがとう!!お姉ちゃん!!」
子供は風船を手に持ち、笑顔で走っていた。
灰間(今のジャンプ。普通の人間ではとてもできねェ・・・。)
その時、歩いているノエルと徳丸を、遠くから少数の男たちが見ていた。
その後、灰間はノエルと徳丸を尾行し続けた。ある場所はゲームセンター。
ある場所は本屋。ある場所は服屋。
服屋でノエルは何かの衣装に着替えていた。
とても可愛らしい女の子な衣装であるらしい。
ノエル「ど、どう・・・?似合う・・・??」 ノエルは恥ずかしそうに言う。
徳丸「うんうん!!似合う!似合う!最高だよ!!ノエルちゃん!!」
灰間(どう見ても、ノエルが何かを企んでいるようには見えない・・・。)
灰間はそのままノエルを尾行し続けるが、
複数の男たちもノエルを尾行していた。
公園に戻った徳丸とノエル。その時、二人の前に倒れている小鳥がいた。
ちなみに、ノエルは元の衣装に戻っていた。
ノエル「あっ!!大変・・・!鳥が倒れているわ・・・。」
ノエルと徳丸は小鳥に近づき、ノエルは左手で小鳥を持つ。
徳丸「酷い怪我だ・・・。大丈夫じゃないかも・・・・。」
ノエル「私が何とかするわ。」 ノエルは右手を小鳥に向ける。
すると、その右手から小さな光が出て、その光が小鳥を包む。
灰間(っ!?魔族としての能力を出しやがった・・・・!!)
右手からの光が消える。その時、小鳥の身体の全ての傷が消え、
小鳥は元気になって、空を飛んだ。徳丸はこれを見て、驚く。
徳丸「す、凄い・・・!まるで、魔法使いだね!ノエルちゃん。」
ノエル「ううん。助けたいと言う想いさえあれば、奇跡は起こるわ。
そうだ。私、ワクドナルドで行くけど、何か食べたい?」
徳丸「うん。グランドバーガーのセットをお願いするよ。飲み物はコーラね。」
ノエル「わかったわ。ちょっと、待っててね。」
ノエルは一人である店へ行こうと走る。灰間はそんなノエルを追跡する。
ワクドナルドと言う店の前に来たノエル。その時。
ノエル「・・・・もう良いわよ。ウルトラマンティアーズ。」
ノエルは後ろの方を向く。そこに、灰間がいた。
灰間「よぉ。やっと話せるようになったな。魔族の女。
さっそくだけど、お前に聞きたい事がある?何故、
魔族のクセに、地球に馴染んでやがる?」
つづく
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