バンジョーとカズーイの大冒険THE・FIRST
第36話・音楽の癒し。戦争の荒み。
ブクゲコ沼での戦争に巻き込まれたバンジョーたちは、
ワニ族やカエル族に追われて大ピンチとなる。
そのピンチを何とか切り抜けて、カメ族の住み処に来た。
そして、一行はその住み処で休息を取る事になった。
クラッシャーの陣地であるテントの中で、
眠り続けているバンジョーとカズーイ。だが。
ユミ「二人とも。起きなさい。」
ユミがそう言うと、バンジョーはゆっくりと起き上がる。
バンジョー「ん・・・っ。ふああぁぁぁ・・・・。」
バンジョーはあくびをしながら、起き上がる。カズーイも。
カズーイ「ふぁ・・・。おはよう。皆。」
バンジョー「おはよう・・・。でも、まだ暗そうだけど。」
ユミ「時間を見なさい。」
ユミはどこからともなく持って来た小さい時計を二人に見せる。
時間は午前9時45分である。時は朝を迎えたのだ。
ボトルズ「他の皆は既に起きています。」
テントの外に出たバンジョーとカズーイ、ユミ、ミクス、ボトルズ。
バンジョー「う~ん。何だか暗いなァ。
もしかして、まだ朝じゃなかったりして・・・。」
ボトルズ「この沼地の木々によって太陽の光が見えないのです。
この沼は朝も昼も夕日も夜も暗いままなんです・・・。」
カズーイ「何だかややこしいわよねェ。時間的に。」
バンジョー「おっ。あれはクラッシャーの皆さんだ。」
バンジョーは別のテントの近くにいるクラッシャーの皆さんを見る。
ヘビが食材らしいのを運び、2匹のトカゲがたき火をしている。
テントの中では少数が武器の調整をしているそうだ。
トカゲ「おお。君たちも起きたか。
今日はワニの肉をご馳走しようと思うんだ。」
バンジョーとカズーイ「わ、ワニの肉・・・・・!?」
ヘビ「ああ。昨日、俺たちワニ族の連中を狩ってね。そいつらの、
肉を食材にしているんだ。まあ。
俺たちヘビ兵もカエル族を捕食してるから。」
バンジョーとカズーイ(弱肉強食だ・・・・っ!;こいつら・・・。)
バンジョーとカズーイはクラッシャーの者たちを案外容赦ないと思った。
カズーイ「ところで、他の奴らの姿が見えないけど?」
ボトルズ「プルレスとアシナガはカメ族の祭りで遊んでいます。」
カズーイ「お祭り?」 バンジョー「どんなお祭りだぃ?」
ミクス「トカゲさんから聞きましたけど、このカメ族の住み処では、
1年に一度のお祭りを行うそうです。それが、今日かと・・・。」
トカゲ「そのお祭りは、戦争で傷ついた者たちを癒すためにあり、
さらにティップタップコーラス団と言う合唱団による、
コンサートがあるらしく、それが1番の人気イベントなんだ。」
ヘビ「俺たちも去年に行ったけど、あれは凄く良かった・・・。」
カズーイ「でも、それって本当に良いのかしら?」
バンジョー「でも、祭りと言ったらハチミツはあるかなァ・・・。」
バンジョーは祭りにハチミツがあるかと期待して笑みを浮かべる。
カズーイ「・・・でも、テルやミルはどうしてるの?」
ユミ「テルとミルなら住み処の外に行くと言ったけど?」
ボトルズ「でも、あの二人ならきっと何とかしてくるハズです。
僕らは祭りを楽しみましょう。祭りなら既に始まっていますから。」
バンジョー「そうだね。今までは戦いばっかりだったから、
その疲れを思い切り癒さないとね。」
カズーイ「そうそう。だから、早く行きましょうよ。」
ミクス「はい。とっても楽しみになりました。」
ユミ「じゃ、行こっか!」
こうして、5人は祭りを楽しもうとカメ族の村へと走る。
その頃、他種族が争っている戦場の沼の中では。
つづく
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