灰間「この新武器なら、凧魔獣を倒せるかも知れねェ・・・!!」
灰間は両手に持つバルガトリングを見ながら、走り続けた。
空を舞う凧魔獣が火を吐き続け、町を襲っている。
多くの民家が焼かれ、逃げ惑う人々も少数、焼き殺される。
逃げる者たちの中には、大岩が混じっていた。
大岩「な、何で凧が火を吐いとんのや!!こりゃ!!
あちゃちゃ!!こ、こっち来んな!!焼くなら、
灰間か、性格の悪いガキにせんかああぁぁぁい!!!」
大岩は凧魔獣の吐く火に襲われそうになりながら、必死に逃げている。
そして、凧魔獣が暴れているところに野口と森川が来た。
森川「あれだ!!あれが僕の凧だ!!!」
野口「さっきの火を噴く凧ね・・・!」
森川「そうだ・・・!僕の凧はあの夜のせいで、
邪悪な命を持ち、火を吐く悪魔になっちまったんだ・・・!!」
森川は悔しさと切なさの表情になって、震えた声で言う。
野口「・・・っ!?あの機体は!?」
野口と森下は空から飛んでくる何かを見て、驚く。
そう。それはBARの新たな仲間である、バルワンダーDXであった。
森川「何!?あの大きな戦闘機!!」
野口「もしかして・・・。BARの新しいメカ!!?」
バルワンダーDXは民家を燃やし続ける凧魔獣ヘと接近していく。
運転は上川が担当している。
上川「凧魔獣に接近中!!そろそろ攻撃しますか!?」
叶野「慌てるな。もっと接近してからだ!!」
そして、バルワンダーDXが凧魔獣に近づいてきた。
叶野「今だ!!攻撃!!!」 叶野が一つのスイッチを押す。
バルワンダーDXの機体の前の部分から、
レーザーバルカンが連射される。
だが、凧魔獣はそれを避けてしまう。
上川「あっ!!初めての攻撃が避けられた!!」
日下部「敵は小さいから、避けやすいんだわ!!」
凧魔獣はバルワンダーDXを攻撃しようと火を吐く。その火が、
バルワンダーDXの一部に命中してしまう。その一部が燃えてしまうが、
その炎がすぐに消えてしまった。まるで、ダメージを受けてない様子だ。
叶野「バルワンダーDXの装甲は最新型の合金で造られている。
この程度の炎では、このバルワンダーDXは撃墜できないぞ!!」
バルワンダーDXは再びレーザーバルカンを連射する。だが、
凧魔獣はそれを余裕に避けてしまい、
またも火を吐くが、これも避けられる。
日下部「また避けられたわ!!凧魔獣め・・・!
まるで、こちらの攻撃を読めているみたいね。何か仕掛けがある!」
上川「凧魔獣を揚げている奴がコントロールしているかも知れない。」
叶野「灰間の言うには、凧魔獣を操っているのは、糸巻だけで。
その糸巻は誰にも持たれずに意思があるように、浮いているらしい。
灰間のバルガトリングなら、
その糸巻を破壊してくれるかも知れない・・・。」
バルワンダーDXはレーザーバルカンで、
凧魔獣を攻撃するが、また避けられる。
森川「頑張って!!」 野口「新しいバルワンダー!!・・・っ!?」
その時、二人の近くに灰間が歩いて来た。
灰間「森川。あの凧。どうして欲しい・・・。」
森川「・・・・できれば、元通りになって欲しい。でも、
無理だよね。悪さをいっぱいしまくったし・・・。」
灰間「じゃ。その悪さを止めさせて、元に戻してやるよ。絶対にな!」
野口「灰間君・・・。そ、その武器は・・・・?」
野口は灰間の持つバルガトリングに目をつけた。
灰間「バルガトリングっつー新しい武器だ。それより。
森下と徳丸はどうしたんだ?」
野口「大切な凧が燃やされた事で、まだ放心しているかも。
一応、それぞれ自宅にいるらしいけど・・・。」
灰間「そうか。そりゃぁ良かった・・・。野口。
森川と一緒にどっか安全なところへ行っちゃくれねェか?」
野口「ええ・・・。わかったわ。」
それを聞いた灰間は笑みを浮かべ、凧魔獣の近くへ走り、止まる。
灰間「新しい武器!試してやるぜ!!」
灰間はバルガトリングで攻撃する。その回転する複数の銃口から、
無数の銃弾が連射していく。その複数が凧魔獣に命中する。
その凧魔獣に複数の火が付いた。ダメージは効いたらしい。そして、
凧魔獣は灰間を倒そうと火を吐く。
灰間はそれを避けながら、再び連射する。
だが、凧魔獣はそれを素早く避けた。
灰間は攻撃を続けるが、全て避けられる。
灰間「ちっ!!簡単に避けられたか。よし!!
あの糸巻を狙ってみるか!!」
灰間は凧魔獣を操っている糸巻を探そうと走る。
その灰間を追うように、
凧魔獣が火炎を吐き続ける。そこに、
バルワンダーDXがレーザーバルカンで、
妨害する。凧魔獣はそのレーザーバルカンを避ける。そして、
ついに灰間は凧魔獣を操っている浮いている糸巻を見つけた。
灰間「ぶっ壊れな!!!」
灰間はバルガトリングの無数の銃弾でその糸巻を攻撃。
その糸巻が、
爆発し、粉々に吹き飛んでしまう。糸巻が消えたので、
凧魔獣を繋げる糸が切れる。
糸が失ったので、凧魔獣が地面に落ちてしまう。
上川「凧魔獣が落ちて行きます!!」
日下部「灰間が糸巻を破壊したんだわ!!」
叶野「だが、これで終わる魔獣ではないと思うぞ・・・!」
そう。このままで済む魔獣ではない。落ちた凧魔獣から、
物凄い闇のエネルギーが溢れ、そのエネルギーと共に、
凧魔獣が容姿を変えながら、巨大化していく。エネルギーが消え、
凧魔獣が巨大な怪獣の姿となってしまった。獣に似た顔に、
赤い目と赤い口。そして、屈強な手足が生えて行った。
身体にも、赤い目と赤い口があるが、笑っていた。
凧魔獣は恐怖の魔獣ダゴロンとなったのだ。
ダゴロン「キャパパパッキャパパパッキャパパパッ」
灰間「ちっ!とうとう正体を現しやがったか・・・・!!」
日下部「魔獣を攻撃します!!」
バルワンダーDXはレーザーバルカンでダゴロンを攻撃する。
ダゴロン「キャパパパッキャパパッ」
ダゴロンはバルワンダーDXの攻撃を受けて、ひるむ。だが、
反撃しようと、口からとても強大な火炎を吐いて、
バルワンダーDXを襲う。バルワンダーDXはそれを避ける。
そして、またもレーザーバルカンで攻撃する。
日下部「少しだけダメージが効いてます!!」
叶野「よーし!!別の武器を使ってみよう。電撃ビームを使え!!」
バルワンダーDXは電気のビームを発射し、
ダゴロンの頭を攻撃する。
ダゴロン「キャパパパパッキャパパパッキャパパパッ」
頭を攻撃されたダゴロンは痛がり、怒る。そして、
物凄い速さでジャンプでバルワンダーDXに突進しようとする。
上川「うわあああぁぁぁぁ!!?」
バルワンダーDXは素早くそれを避ける。
上川「何て凄いジャンプ力なんだ・・・!」
そして、ダゴロンは着地する。灰間がバルガトリングで攻撃する。
無数の銃弾を浴びるダゴロンは痛がり、灰間の方に向ける。
口からの火炎で灰間を襲う。その火炎に呑まれそうになる灰間。
灰間「ぐ・・・っ!ティアーズ!!!」
炎の中で灰間はウルトラマンティアーズに変身した。
森川「ウルトラマンティアーズだ!!!」
ダゴロン「キャパパパッキャパパパッ」
ダゴロンはティアーズを倒そうと走る。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・!」
ティアーズはキックでダゴロンの動きを止め、勢い良く殴り飛ばす。
飛ばされるダゴロンだが、自らの意思で空に浮かび上がり、
そのままティアーズを空中キックで反撃する。
ウルトラマンティアーズ「ウワアアアアアアァァァァァァァ!!!!!」
ティアーズは蹴り飛ばされて、倒れる。
ダゴロンは着地し、火炎を吐く。
ダゴロン「キャパパパッキャパパパパッ」
ティアーズはバック転でそれを避け、反撃に出る。
ウルトラマンティアーズ「アームシュート!!!」
ティアーズはアームシュートでダゴロンを攻撃する。
ダゴロン「キャパパパパッキャパパパパッ」
上川「良いぞ!!ティアーズ!!!」
叶野「・・・・せっかくバルワンダーDXで魔獣を倒そうとしたんだがな・・・。」
日下部「私もそう思いますわ・・・。」
上川「えっ!?で、でも二人とも・・・?
僕らとティアーズは同じ仲間じゃ・・・。」
叶野「BARとしては、バルワンダーDXで魔獣を倒したいと思うだけだ。」
日下部「しかし、やっぱりティアーズが必要ですよ。色々と。」
叶野「うむ・・・・。」
ダゴロン「キャパパパッキャパパッキャパパッ」
ダゴロンはティアーズを殴る。だが、ティアーズはチョップで反撃。
魔獣はキックでティアーズにダメージを与える。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・!?・・・・・・・!」
ティアーズが殴りかかる。その時。ダゴロンの身体にある、
赤い目と口から物凄い光が何回か発する。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・!!・・・・・・・・!!」
ティアーズはその発行に苦しむ。
ダゴロンがそんなティアーズを両手で突き飛ばす。
ティアーズは倒れるが、ゆっくりと立ち上がる。
ダゴロン「キャパパパパッキャパパパッキャパパッ」
ダゴロンは口から火炎を吐いて、
ティアーズを攻撃する。攻撃は命中した。
つづく
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