灰間「森川の凧に戻させてもらうぜ!!」
灰間はバルガンの銃弾で凧魔獣を攻撃する。命中したが、
全く通用してないか、無傷である。
灰間「効いてねェ!?」
日下部「叶野隊員と上川隊員が来るまで抑えるのよ!!」
灰間と日下部はバルガンの銃弾で凧魔獣を攻撃し続ける。
それでも全然効かない凧魔獣は火炎で灰間と日下部を襲う。
日下部「わっ!?」 灰間「・・・・っ!?」
日下部と灰間は敵の火炎から離れながら、射撃を続ける。
日下部「くぅ・・・っ!!どこかで操っている奴が、
いるハズだわ!!そいつさせ見つければ・・・!」
灰間「ぬぅ・・・!おっ!?」
灰間は凧魔獣から続く線に目をつける。
その線は右の方向の地上に続いているらしい。そこに、
凧魔獣を揚げる者がいると灰間は予測する。
灰間「あそこか!!おーし!!」 灰間はその方向へ進もうと走る。
日下部「ちょっと!?灰間!!?」
灰間は凧魔獣を揚げている者がいる場所へと着く。
灰間「見つけたぞ・・・・!って、あれ?」
灰間が見たのは、凧魔獣を揚げている者ではなかった。
あるのは、凧魔獣の糸巻だけであった。その糸巻は、
まるで意思があるように、浮かんでいった。
灰間「なるほど・・・。自力で飛んでいるワケか。なら!!」
灰間は糸巻を破壊しようとバルガンを構える。その時。
凧魔獣がそんな灰間の方を向き、火炎を吐きだす。
灰間「ぅおわ!?」 灰間は火炎を避けようと、糸巻から離れる。
凧魔獣は灰間を殺そうと火炎を吐き続ける。
灰間「このままじゃ、近づけねェ!!こうなったら、ティアーズに・・・・!!」
灰間がティアーズになろうとする時。凧魔獣が急に逃げ出した。
灰間「っ!?ま、待て!!!」 灰間がその糸巻を追うように走る。
凧魔獣は火炎で灰間を足止めしてしまい、逃げる。
灰間「う・・・・っ!?あっ!!しまった・・・・!!」
凧魔獣は灰間の前から完全に姿を消してしまった。
どこかの神社で、子供たちが凧揚げをしていた。それを、
野口と森川が見守りながら、会話していた。
野口「大晦日の夜に凧を揚げた。」
森川「うん。御爺ちゃんと御婆ちゃんから、ある噂を聞いてね。
大晦日最後の夜に、年が明ける時までに凧を揚げ続けると、
必ず揚げた者には大吉以上の、
素晴らしい幸運が訪れるって聞いたけど。
・・・・・何だか、違ったみたいだね・・・。だって、
僕の凧が怪物になっちゃったんだもん。」
野口「そう・・・。でも、灰間君たちBARがきっと、
あなたの凧を取り戻してくれると思うわ。」
森川「だと・・・・。良いんだけど。」
森川と野口は空を見上げた。複数の凧が浮かんでいる空を。
BAR基地の司令室では、緒川が凧魔獣の正体を明かしていた。
灰間「凧魔獣の正体がわかった!?」
緒川「はい。あの凧魔獣は、異常な月光エネルギーに含んだ、
謎のマイナス線を浴びた普通の凧なんです。」
上川「異常な月光エネルギーだって!?」
叶野「そう言えば、今日の午前0時が始まった調度に、
月から一瞬だけ、
とても巨大なエネルギーが発したと聞いたが・・・。」
上川「でも、それって・・・。今年だけの出来事ですよね?」
大神「いや。その出来事は、
10年前から毎年に起こっとるらしい。恐らく、
月に住んでいる何かの種族も大晦日で祭っていて、
年が明けた調度に、
何かのサプライズとして、ああなったじゃろう。じゃが、
謎のマイナス線と言うのは、今年が初めてだ。
全ては、わしの仮説じゃがの。」
日下部「何とか、あの凧魔獣を倒せる方法はないでしょうか?
普通のバルガンでは通用しませんでしたし。
恐らく、バルワンダーでも・・・。」
大神「確かに凧魔獣を倒す事は難しいかも知れない。じゃが、
あの2大兵器なら、
凧魔獣を簡単に弾けるかも知れん!その2大兵器が、
間もなく、このBAR基地に届けられるけ。」
日下部「じゃあ、既に完成したんですね!?あの新しい武器が!!」
大神「うむ・・・!その名も、
バルワンダーDXとバルガトリングじゃ!!!
バルワンダーDXは5人で乗れる大型で、機動力と攻撃力が、
今までのバルワンダーよりとても強力!
さらに、魔獣退治だけではなく、
レスキューにも使える機能もある!!さらに、バルワンダー1号や、
バルターボを搭載する機能も持っている。
そして、宇宙や水中でも活躍できるけ!!」
上川「そんなに素晴らしいメカを造れたんですか!?」
叶野「何と言う頼もしい兵器でしょう・・・!」
大神「さらに、バルガトリングは1秒で、
100発の銃弾を撃てる。その銃弾1発には、
特殊な有害エネルギーが含まれていて、
命中すれば必ずダメージは受けてしまう。
等身大の敵を一撃で弾けるもんじゃけ!!どうじゃ!!最高だろ!!」
大神が笑顔で言うと、隊員たちも笑顔で応える。
隊員たち「はい!!!とても最高です!!!」
上川「いやァ。まさか、こんな素晴らしいお年玉をもらえるなんて。
これで魔獣との戦いも楽になれるもんだ!」
叶野「けど、まだわからないぞ。まだ実戦もしてないからな。
その実戦で見事に魔獣を倒せたら、それこそ最高の兵器と言えよう!」
大神「そうだ。バルワンダーDXとバルガトリングをどう扱うかは、
おどれら次第じゃ。うまく行けば、
本当に魔獣との戦いは楽になれるかも知れん!」
日下部「でも、間違って扱えば、勝てませんよね・・・。」
大神「うむ。その可能性も高い。じゃが、勝てる可能性も高い。」
その時、通信機が鳴り出した。上川がヘッドホンとマイクを使う。
上川「はい!!こちら、BAR・・・!何ですって!?
隊長!!大変です!!
凧魔獣がポイントC-12で大暴れしています!!」
大神「さっそく来たか・・・!
日下部、叶野、上川はバルワンダーDXに乗れ!!
灰間は徒歩からバルガトリングで援護するんじゃ!!
出撃せよ!!!」
隊員たち「了解!!!!!」
バルワンダー3機が出撃する時を待っている格納庫に、
見た事のない1機の戦闘機があった。機体がとても大きく、
まるで1号がアレンジしたような造形であった。色は黒色を中心としている。
そう。この機体こそが、新メカであるバルワンダーDXだ。
バルワンダーDXはバルワンダー1号と、
同じ前のカタパルトで出撃しようとする。
叶野「エンジン出力!!OK!!
レーザーエネルギー!!100パーセント!!!」
上川「全機能!!異常なし!!出撃OK!!!」
日下部「これより!バルワンダーDXを発進させます!!!」
そして、バルワンダーDXは出撃しようと飛び始める。
BAR基地から、バルワンダーDXが物凄い大空を飛んだ。
灰間も徒歩で中型のガトリングガンを持っている。そのガトリングガンが、
バルガトリングだ。白と黒の色をして、
高性能に見える機械的な造形をしている。
つづく
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