日下部「どんなに凄くたって・・・!」
バルワンダー1号はレーザーバルカンで魔獣を撃つが、
バキシムはそれを受けながらも、電撃を出し続ける。
その一つの電撃が1号に命中しそうになる。
日下部「きゃっ!!この・・・・!!」
そして、バキシムは電撃を止めて、鳴き声をあげる。
バキシム「グガガガガガガガガガガアアアァァァァ」
その時、バキシムは背後の空にあった青い穴へ、
バックしながらジャンプした。どうやら逃げる気だ。
日下部「逃がすかァ!!!」
1号は青い空間へ戻ろうとした魔獣にレーザーバルカンを、
撃とうとするが、バキシムには命中せず。そして、
魔獣は両目からの緑色のビームで1号を攻撃。
命中してしまう。
機体が炎上し、日下部がそのショックで倒れる。
日下部「きゃああああぁぁぁぁぁっ!!!」
灰間「日下部っ!畜生め・・・・っ!!ティアーズ!!!」
灰間はティアーズに変身して、
空中で爆発した1号から脱出して、
日下部を両手に乗せていた。そして、地上に着地しては、
彼女をそこへ降ろす。1号は失ったが、
日下部を救う事ができた。
バキシム「グガガガガガガガアアアアアァァァァァァ」
そして、バキシムは青い空間に入り、姿を消していく。
ウルトラマンティアーズ「ショワッチ!!!!!」
ティアーズはそれを逃さないと、飛ぶ。バキシムのいる、
青い空間の中へ飛び込む。そして、
そこで戦いが始まったか、
空間の穴から閃光が複数、発するようになる。
そこで激しい戦いが続いているだろう。だが。
ウルトラマンティアーズ「ウワアアアアァァァァァ!!!!!」
何と。ティアーズは空間から飛び出したが、
何故か攻撃を受けて吹き飛んだような体制で、
地上に落ちて、倒れた。そして、青い空間に、
割れたヒビが全て集まり、元の空の一部に戻った。
ウルトラマンティアーズ『ち、畜生・・・・!!』
ティアーズは倒れて、そのまま消滅してしまった。
灰間と日下部はBAR基地に戻って、大神に報告する。
大神「バキシムか・・・!奴は魔獣じゃなくて、
超獣じゃなかったんかぃの?」
灰間「ですが、あのバキシムから魔獣反応がありました。」
大神「・・・・恐らく、魔族が人間と同じ姿をしとるなら、
魔獣にも怪獣や超獣と同じ姿をしとる奴もいるかも知れん。」
日下部「それに、あの魔獣は多くの能力を持ち、
灰間からはティアーズでも倒せなかったと・・・・。」
上川「でも、まだ死んだワケではないでしょう?
もう一度戦えば、きっと勝てるよね?」
上川は不安を隠した無理やりな笑顔で言うが、
灰間は暗そうにこう答える。
灰間「・・・・だと、良いけどな。けど、
ファイティウム光線も通用しなかったし、
他の技でも倒せません。肉弾戦でも奴が上かと・・・。」
灰間はバキシムの強さを思い知っているため、
魔獣に勝てるかどうか不安を持ち始めていた。
叶野「魔獣はこれからも、次元を超えた力で、
再びどこかに現れるでしょう。ですが、こちらには、
奴を倒せるどころか、奴を迎撃する準備すらできません!」
大神「一体、どうすれば良え?どうやって、
奴を捉え、倒す事ができるんじゃぃ・・・・??」
大神は険しい表情で悩み、隊員たちも悩みに悩む。
司令室はとっても暗いムードに包まれていた。
次の日。大鳥学園。灰間たちのクラスでは、
徳丸と森下、野口が灰間の話を聞いて動揺していた。
森下「ええぇぇぇ~っ!!?ティアーズが魔獣に倒された!?」
灰間「ああ・・・・。」
徳丸「しかも、その魔獣は次元を行き来できて、
凄い技がいっぱい持って、
ティアーズの技も通じないって!?」
灰間「・・・・・・ああ。」
灰間は切なそうに静かに返事した。
森下「どうしよう・・・。今度はいつ、
どこに現れるのかしら?不安になって来た・・・。」
徳丸「もしかして、今度は僕らの町に!!?」
野口「本当なの!?ティアーズでも勝てないって・・・。」
灰間「・・・・・多分な。わからねーよ。
あの魔獣の対策法がよ。」
野口「・・・・でも、大丈夫だよ!ミラクルマンの灰間君が、
BARにいる限り、きっと奇跡があると思うわよ!」
野口が微笑んでそう言うと、灰間はそのまま暗く返事する。
灰間「奇跡ね。ウルトラの力こそが奇跡だと思ったけど?」
野口「え・・・・・?」
そして、灰間は学園の屋上で仰向けになって、
空を見上げていた。
つづく
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