そのチューティの眼は閉じていたが、涙が少しだけ見えていた。
まるで、助けを求め続けているかのように。
だが、グランチルダはそんなチューティの姿をチラりと見た。
グランチルダ(ぐふふふふふ!愚かああぁぁぁぁな。
その程度おおぉぉぉの力で、助かると、
思おおおぉぉぉぉぉぉうてか?)
オグフ「クククク!!いよいよ、
あのデスブラザーを殺せるんだ。
楽しみ過ぎて、もう暴れちまいそうだァ・・・・!」
そして、オグフの姿が完璧に見えるようになった。
その姿はまさに異形の怪物で、
顔が獣そのものだが、その頭には6本の角。
目が赤く染まっていた。怪獣に近い身体の筋肉が屈強していて、
胴体にも口があった。両腕と両足には無数の小さいトゲがあり、
身体の色は緑と紫を中心としていた。
尻尾がとても太く長い。まさに、モンスターそのものであった。
オグフ「グオオオオオォォォォォォォォォォ!!!!!!」
オグフは獣のように吠えた。その声はアジト中に響いた。
今、バンジョー一行はバスに乗っていた。
しかも、その乗員は少しだけ多い気がした。
ボトルズ「そろそろ次のバス邸で降りましょう。」
アシナガ「そうだな。いつまでも乗っては、金がかかるし。」
クリグミ「見て見て!湖さんが見えるよ!」
プルレス「わあ。本当だ。綺麗だねェ。」
カズーイ「ステーションしてぃでの戦いから2週間。
歩き続ける森で、グランティの部隊が襲撃するも、
あたいとバンジョーの力でこれを撃破。
ある夜に立ち寄った村は実はグランティの部隊の支配下。」
バンジョー「でも、僕とカズーイだけの力で何とか倒せたよ。
良かったよ。その部隊の戦力がちょっと少なくって。」
ボトルズ「確か、森で襲撃したのは第72攻撃隊。
村を支配していたのは第65小隊でしたね。
どちらも、あのウニックの部隊とほとんど同じ戦力でしたね。」
ミル「ブレンティの皆さんや不死の魔術師がいれば、
もっと楽勝だったかも知れなかったわね。」
テル「不死の魔術師などいらん。」
カズーイ「・・・って、何であんたたちもいるのよ!?
ローブコンビ!!」
カズーイはいつの間にかテルやミルも、
一行に加わっている事に突っ込む。
テル「ふん。お前らについていけば、
少しは多く、グランティの怪物共を狩れると思ってなァ。
それに、お前らデスブラザーが本性を表した時点で、
すぐに倒せる機会が訪れるかも知れないってな。」
ミル「要するに、
私たちはあなたたちと共に冒険してみたいワケ。」
アシナガ「一緒に冒険って・・・。
クラッシャーのリーダーさんは、
それを許してくれんのかよ?」
ミル「うちのリーダーさんはとっても優しいからね。
クラッシャーに所属するメンバーなら何をしても自由ってワケ。」
バンジョー「そうですか・・・。じゃあ、
これからもよろしくして良いかな?」
テル「ふん。俺は認めないけどな。」
ミル「OK!OKよ。」
そして、次のバス邸にバスが停まった。
そのバスからバンジョーたちが降りた。
綺麗な自然の山の道路を歩くバンジョーたち。
カズーイ「ねェ。ボトルズ。
次のステージってどんなところかしら?」
ボトルズ「うーん。今まではステージに行く前は、
何か理由があったのですが、最近はその理由もないですしね。
行くところは・・・わかりませんね。」
プルレス「前に進まなきゃいけないって感じだね。」
バンジョー「そうだね。とにかく、進もう。・・・ん?」
その時、バンジョーたちの前に金色のオンプが浮かんでいた。
ボトルズ「これは・・・オンプ!?」
クリグミ「うわぁ・・・。綺麗・・・・。」
つづく
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