マンボとヨシカはその状況を遠く離れた民家の物陰から見ていた。
ヨシカ「クラッシャーに支配された村はこのように、
恐怖に怯えている。幸せになれたハズだった村が、
さらに不幸な人生を歩むようになったのよ・・・。」
マンボ「マンボ。クーザーの元、行く。そして、
奴に説得する。この村、本当は幸せではないと。」
ヨシカ「厄介ごとになる前に、早く奴のところへ急がないと。」
マンボとヨシカはクーザーのところへと走った。
できるだけ村人に見つからないように。
そして、マンボとヨシカは再びクーザーのアジトの前に来た。
しかし、そこに多くのクラッシャーの戦士たちがいた。
クラッシャーの戦士A「ほう。まさか、例の探し物が、
自ら、このアジトにやって来るとはなァ。」
クラッシャーの戦士B「クーザー様に会わせる前に、
俺らがぶっ殺さなくちゃなァ・・・!」
マンボ「そこをどけ。マンボ。お前たちと戦いたくない。」
クラッシャーの戦士A「うるせえええぇぇぇぇ!!!」
クラッシャーの戦士たちはそれぞれ凶器を構えながら走る。
マンボ「マジックソード!!!」
マンボは魔法の剣でクラッシャーの戦士たちを次々と斬り続けた。
マンボ「マジックショット!!!」
さらに、マンボは魔法の弾を連射し、
残ったクラッシャーの戦士を全て倒した。
ヨシカ(凄い・・・!
あの多くの戦士たちを短い時間で一気に・・・。)
マンボ「・・・・入る。アジトの中へ。」
そして、ついに。マンボとヨシカは、
クーザーのアジトの中に入った。
そこに、クーザーが偉そうに座っていた。
クーザー「ほーう。俺様に殺されるために、
二人も来るとはなァ。」
マンボ「クーザー・・・。お前に聞きたい事、ある?」
クーザー「は?」
マンボ「・・・・この村の者たち、元から幸せではない。
前にグランティの襲撃、受けて、金と食料、多く失った。」
クーザー「・・・だから?」
マンボ「それから、村人たち。失うの恐れた。だから、
お前たちに金と食料、少ししか与えられなかった。」
ヨシカ「・・・本当はあなたたちに多くの報酬をあげたかったの。
けど、ごめんなさい・・・。それがとてもできなくて。」
クーザー「ごめんなさいじゃねェ!!!!!」
クーザーのあまりにも、
大きく醜い怒鳴り声にマンボとヨシカは驚く。
クーザー「・・・俺はよォ。
そう言う弱い奴を見るのが大嫌いなんだよ。
まるで、昔の俺様を見ている気分がしてなァ・・・!」
マンボ「昔のお前、だと・・・!?」
クーザー「・・・おっと。残念だが、
もうお前と会話する事ねェな。」
マンボ「何!?・・・・っ!?」
その時、マンボは後ろを向く。
そこに、チェソーンが斬りかかって来たのだ。
チェソーン「おらああぁぁぁぁぁ!!!」
マンボ「おわっ!?」
マンボは素早く、これを避けた。
チェソーン「ちっ!外したか・・・!」
クーザー「チェソーン。この髑髏野郎を殺せ。」
チェソーン「はっ!とああぁぁぁぁ!!」
チェソーンは再びマンボを斬ろうとする。
マンボ「くっ!!マジックスパーク!!!」
マンボはマジックスパークで、チェソーンを攻撃する。
チェソーン「ゆぴゃああああぁぁぁぁぁぁぁん!!!??」
チェソーンは刃を粉々にされ、吹き飛んだ。
ヨシカ「やった・・・!」
チェソーン「うう・・・・っ!く、クーザー様・・・。
お、御助け・・・を・・・・・っ。」
クーザー「・・・・死ね。役立たず。」
チェソーン「・・・・・・っ!!?」
チェソーンはクーザーの言葉に驚き、死んでしまった。
ヨシカ「自分の部下に酷い事を言うなんて・・・!」
マンボ「クーザー・・・・!!」
クーザー「あはははははは!!
俺はよ、役立たず嫌いなんだよね。
俺の周りには、有能な奴が全員でなくちゃなァ!?」
マンボ「何故だ・・・!何故、お前、こんな事、する!?
何がお前をこのような下衆、変えた!?」
クーザー「・・・冥土の土産に教えてやろう。俺はよ、
とても大きな不幸を受けたんだからよ。」
マンボ「大きな・・・不幸・・・・!?」
クーザー「俺様は幼い頃、金も食料も全く貰えなかった。
何故なら、それがない家に生まれたからさ。俺は、
荒んでいる両親に虐待されて、周囲の奴らから迫害されて来た。
食べ物は店から盗むのが俺にとっての日課だ。その結果、
犯罪者になったけどな。俺が得ていたのは、
普通の人間の持つ幸せではなかった。得たのは、
社会に対する憎しみだけであった!そして、気づいたのさ。」
ヨシカ「そんな・・・・っ!」
マンボ「お前も、元々幸せではなかったのか・・・。」
クーザー「俺の家に金も食料もなかったのは、グランティが、
その全てを奪ったと言う事を・・・!!俺は、
グランティを憎み、奴らを滅ぼそうと、クラッシャーに入った。
グランティの連中はもちろん、幸せを得ていた一般の奴らも、
次々と殺してやったよ。
巻き添えにする形でねェ・・・!ひひひひひ!!」
マンボ「お前がこうなったのは、グランティのせい。
そのグランティを憎むのはわかる。だが、何故、
関係のない奴らも殺す!!?」
クーザー「悪いねェ。俺様はすっごく荒んでよォ。
過去のせいで、俺は優しさなど全く教わってねェ。だから、
他の他人が幸せを得ているところを嫉妬で怒りが湧いて、
そいつを殺すってのが俺の生活ってワケよ。それに、
やっと手に入れた仲間ですら、
容易く見捨てる程、俺わ下衆になっているのよ。」
マンボ「それで、さっきのお前の部下、見捨てたのか。」
クーザー「まっ。俺の部下も皆、
俺と似たような人生を得た同志って奴だがな。
ほとんどが・・・。けど、俺はよ・・・。幸
せを奪い、絶望を与えるのが、
大好きになったんだよォ。
もうクラッシャーの使命とか関係なし!!
グランティも社会も、全ての者を虐げてやるうぅぅ!!!」
クーザーは立ち上がった。そして、
どこからともなく、包丁を持ち出した。
しかも、その包丁が2本あり、まるで二刀流のつもりであった。
クーザー「ぐふふふふふふ・・・・!!
こうなれば、もう止まらぬぞ!」
マンボ「・・・・マンボ。お前の怒り、
止める。マジックソード!」
マンボは魔法の剣で、クーザーと戦う。
クーザー「あああぁぁぁぁぁ!!!」
クーザーが走り、マンボに斬りかかる。
マンボ「く・・・・っ!うお!?」
マンボはマジックソードで防いだが、
クーザーの攻撃力がとても高いのか、
一瞬、さがりそうになるが、耐えた。
クーザー「おらああぁぁぁぁ!!」
クーザーは片方の包丁で斬りかかる。
マンボは避けて、さがった。
マンボ「マジックショット!!!」
マンボは魔法の弾を連射するが、
クーザーは走りながら、
包丁でそのマジックショットを次々と弾き返してしまう。
クーザー「はあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
マンボ「何・・・っ!?(マンボの魔法、恐れない!?いや、
もしや・・・。憎しみのパワー、
クーザーから恐れを取り除いている!?)」
クーザー「きゃあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
クーザーは包丁を突き出すが、マンボはそれを避け、
クーザーの腕を掴んで、それで投げ飛ばす。
クーザー「ぬお!?がああああぁぁぁぁぁ!!!」
だが、クーザーはすぐに立ち上がり、マンボに斬りかかる。
マンボ「マジックバーリヤ!!!!」
マンボは魔法の壁を作った。しかし。
クーザー「きえええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
クーザーは連続で2本の包丁を乱暴に振るいながら、
マンボを守る魔法の壁を斬り続ける。
マンボ「このバーリヤの硬さ、
知らずに、斬り続けるとは・・・!」
クーザー「わああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
クーザーはさらに斬り続け、マジックバーリヤにヒビが入る。
マンボ「何・・・・っ!?」
クーザー「らああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
クーザーは2本の包丁を思い切り振るい、
それで魔法の壁を破壊した。
マンボ「な・・・・・っ!!?」
ヨシカ「クーザー・・・!何て強い力を持っているの!?」
クーザー「死ねええええぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
そして、クーザーは2本の包丁でマンボを何度も斬り続ける。
マンボ「ぐああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!??」
つづく
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