ダンク「・・・どんな情報だ?」
デグス「昨日。何か、クリスマスツリーが急に光り始めてな。
そこから、翼の生えた女が飛んで来たのよ。翼の形からすれば、
奴はきっと妖精だ。」
ダンク「この山には妖精など住んでいないハズだ。
・・・もしや、クラッシャーかグランティか!?」
デグス「ああ。間違いねェ。俺はその妖精を密かに追跡した。
すると、あの妖精は白熊の家らしきかまくらに入ったそうだ。
だが、白熊のガキ共。妖精さんの事を慕ってるらしいぜ?
衣装がオーバーオールだけだから、ちょっとエロそうだからな。
少しでも良いから、襲いたい気分だったなァ。」
ダンク「翼の生えた女・・・。オーバーオール。
・・・・そいつはクラッシャーの最強部隊、ブレンティの女だ。」
デグス「ふーん。ブレンティねェ。」
ダンク「あの女に悪意はなく、とても優しい心を持っているそうだ。
だが、彼女は所詮、クラッシャー。倒すべき相手の一人だ。
そして、彼女と一緒にいつあの不思議な能力の女の子もだ。」
デグス「じゃ、その女たち。俺が倒して良い?」
ダンク「ああ。奴らは強敵だ。くれぐれも注意して戦え。」
デグス「心配する事はねェ!俺は必ず勝つ。
必ずよ・・・。ククククク!!!」
その時、別のジープから、女性のような者がダンクに話しかける。
女性「あの男。デグスがまた恐ろしい何かをやりそうね。」
ダンク「うむ。奴は鬼畜だからな。まあ、他の連中には及ばないが。
チェリア。お前はどうする?」
ダンクに話しかけた女性の名はチェリア。同じく軍服を着ていて、
愛に近い髪で三つ編みをしている。
チェルア「私は別のルートで、クラッシャーかグランティを探すわ。
手分けして探した方が作戦時間も短くなるんじゃないかね?」
ダンク「その代わり、それぞれ戦力も半減してしまうぞ?」
チェリア「安心なさい。私たち。とっても強いでしょ?
私は一人でグランティの巨大トカゲの将軍を倒した事があるのよ。
デグスも、私と同じ強さを持っているわ。
そして、ダンク。あなたもでしょ?」
ダンク「ふっ。そうだな。・・・では、それぞれに分かれて行動する!
これから、各リーダーに従って行動するように!!」
兵士たち「ははっ!!!」
かまくらの家。白熊の子供たちの家では、
3匹の白熊の子供たち、ユミ、ミクスが朝食として、
魚の付いたパンを食べていた。
ユミ「ぱ、パンに魚が付いているんだけど・・・。」
ユミとミクスは魚+パンと言う妙なコラボに動揺していた。
ミクス「お、美味しいの・・・?」
モギー「もちろん!白熊族にとっては朝の始まりさ!」
ソギー「とっても美味しいわよ!食べてみてよ。」
グロッキー「もぐもぐ・・・!おかわり!!」
3匹の白熊の子供は美味しそうに食べ、
グロッキーが全部食べてしまう。
ちなみに、ユミとミクスは「食べていないらしい。
ユミ「・・・さっき聞いたけど、
魚とパンを一緒に焼いて、のせれば良いわよね?」
グロッキー「うん!」
ミクス「・・・・・あん。むぐむぐ・・・。ん!?び、微妙・・・。」
ミクスが魚をのせたパンを食べてみるが、
少しだけ不味いと感じたそうだ。
ソギー「私もおかわり!!何だか今回は嬉しいわ!
だって、私のプレゼントが届いたんだもん!」
ソギーの近くには、あのプレゼントがあった。そう。
ユミは無事に、
白熊の子供たちに一つ目のプレゼントを届けるのに成功したのだ。
ソギー「ありがとう!お姉ちゃん!!」
モギー「良いなァ。ソギーだけ。」
グロッキー「僕もプレゼントが欲しいよぅ。」
ミクス「安心して。あなたたちのプレゼントも、
もうすぐバンジョーさんたちが見つけてくれるわ。」
ユミ「そうよ。信じれば、早い時期に届けてくれるハズよ。
あはははははは・・・。はぁ・・・。(これから、
魚だけの食事を行わなきゃならないのかしらね?
バンジョー君たち。
早く残りのプレゼントと父親のボギーさんを見つけないかなァ。)」
そんなこんなで、白熊の子供たちの家は平和である。だが、
その平和が壊れてしまう事を、ユミたちは全く知らずにいた。
こうして、クラッシャーはボトルズやマンボと共に、
エゥーラとセイリーを探すために、雪の世界を進行していた。
ボトルズ「マンボ。この辺りに、
あの二人が行方不明になってる可能性は?」
マンボ「・・・ここに二人の気配、ない。
政府に捕らわれている可能性、ある。」
ボトルズ「まずは、政府の基地を探さなきゃいけませんね・・・。」
テル「・・・・おい。不死の魔術師。お前の魔法で何とかしてみせろ。
敵の拠点を探すとか、すぐに捕らわれた二人を助けるとか、
そんな魔法も持ってるだろ?」
マンボ「残念ながら、ない。」
テル「ちっ!使えねェ・・・。」
ミル「まあまあ。しっかりと探せば、何とかなるんじゃない?
でも、
あの二人を捕えた政府の奴らには、
恐ろしい目に合わせなきゃ・・・。」
テル「・・・・そうだな。」
マンボ「でも、大丈夫。気配、とらえる事ができる。その気配で、
政府の基地や捕らわれた二人、探してみる。」
ミル「へぇ・・・。そんな事もできるんだね。骸骨君は。」
テル「ふん。それが本当なら、すぐに見つけられるだろうな。」
マンボ「・・・・・・むっ!!?」
マンボは急に驚く。まるで、何かを感じたかのように。
ボトルズ「どうしましたか!?
まさか、何かの気配を感じましたか!?」
マンボ「あの気配。複数の人間の気配。政府の部隊、来る!」
ミル「何ですって!?」 テル「政府の部隊だと!!?」
クラッシャーの者たちはマンボの言葉に驚き、動揺する。
クラッシャーの戦士「・・・っ!?み、見ろ!!
複数のジープらしいのが来るぞ!!」
そして、複数のジープがマンボたちに近づき、停まる。
そのジープの全てが政府の軍人を乗せているのだ。
その部隊の先頭には、
あの女性兵士のチェリアがいたのだ。
チェリア「ほう・・・。まさか、すぐに見つかるとはなァ。
クラッシャー共が・・・。」
クラッシャーの戦士A「せ、政府の軍隊だ!!?」
クラッシャーの戦士B「み、皆!!戦闘準備だ!!」
ミル「・・・・ちょっと、あなたたち。私たちは今、
人を探しているの。邪魔しないでくれる?」
テル「エゥーラを捕えたのは、てめーか!?」
チェリア「ああ。捕虜として扱っている。まあ、元々。
お前らのような世間のクズの集まりの人生など、
知った事ではないがなァ。」
ボトルズ「まさか・・・!クラッシャーと戦うつもりですか!?
でも、クラッシャーもあなたたち政府と同じ、
グランティから世界を守るために戦っているハズでしょ!?」
ボトルズがチェリアに訴えかけるが、
チェリアは笑みを浮かべて、こう言う。
チェリア「それが違うわよ?土竜君。お前たちクラッシャーは、
世界ではなく、
自分たちだけを守るためにグランティと戦っているのよ!!」
ボトルズ「ええっ!?ほ、本当ですか!?」
ボトルズは切なそうに、テルとミルに聞く。
テル「・・・・ああ。俺たちは自分たちだけのために戦っている。」
ミル「でも、世界も守らなきゃ、
私たちが得する機会が少ないしね。」
マンボ「だが、クラッシャーと政府。2大勢力、戦う・・・!」
ボトルズ「そんな・・・・!?」
テル「・・・言っておくがよ。俺は女だからって容赦しないから。」
ミル「さっ!エゥーラを捕えた場所。教えてもらうわよ。」
チェリア「良いだろう。あなたたちは下がれ!!
私が一人でやる!!」
チェリアはそう言って、ジープから降りる。
テル「お前たちも手を出すな!!特に骸骨野郎な・・・!」
マンボ「・・・・・・・っ。」
そして、テルとミル、チェリア。両者はゆっくりと互いに近づく。
つづく
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