灰間が近づこうとしたベッドの布団が突然、爆発した。
灰間「うわああぁぁぁぁ!!?」
灰間は間一髪、ベッドから離れて助かったらしい。
ベッドは爆発したが、その火がすぐに消えていった。
そして、灰間は窓の方を見て、キトラを見つける。
キトラ「クィキキキキキキキキキキ」
灰間「て、てめェわ・・・・!!」
灰間はキトラに近づこうと歩く。その時、謎の声が聞こえる。
謎の声『君ガ存在スル限リ、周リノ者ガ不幸トナリマショウ・・・。』
灰間「何ィ・・・!?」
そして、キトラがどこかへ飛び去った。
そこに、美由紀が慌てて入って来た。
美由紀「どうしたの!?翔!!爆発の音が聞こえたけど・・・。」
灰間「か、母さん・・・・。」
美由紀「大丈夫・・・?あっ!!」
その時、美由紀は爆発で、
壊れているベッドの方に目をつけ、驚く。
美由紀「どうしたの?このベッド!?何があったの!?」
灰間「・・・・魔獣の仕業だ。」
美由紀「魔獣って・・・。魔獣は怪獣と同じだし、
こんな秘密的な事ができるワケないでしょう?
明日、新しいベッドを買ってあげるわ。
仕事で金がいっぱいあるし・・・。私と一緒に和室で寝る?」
灰間「・・・いや。ここで寝るよ。何とか眠れるから。」
美由紀「そう・・・。じゃ、お休み。」
美由紀はそう言って、部屋から出た。
灰間「・・・・母さんを巻き込むワケにはいかねェ。
それにしても、あの声は一体・・・?
あの魔鳥が喋った感じじゃねーが・・・。」
次の日。灰間は秋田学園のクラスで、授業を受けていた。
柏「ええ。今回の問題は難しいと思われるぞ?まずは・・・。」
灰間(あの魔鳥・・・。まだいねーみたいだな。」
灰間は窓側の方を見る。そこに、キトラはいない。しかし、
キトラはしっかりと灰間を見張っていたのだ。そう。
キトラは実は、廊下から窓を覗いて見ていたのだ。
そして、キトラの目が光る。
その時、野口の使っているノートが突然、粉々に吹き飛ぶ。
野口「きゃ・・・・っ!!?」 野口はこれに驚く。
灰間「・・・っ!?野口!!」
この状況に、周囲の生徒たちが注目し、動揺する。
柏「どうしたんだね!?野口!」
野口「し、知りません・・・。
ノートが突然、破裂したような感じで・・・。」
灰間「野口・・・。っ!?」
灰間は廊下側の窓の方を見る。
そこにキトラがいたが、すぐに消えた。
灰間「あの野郎・・・・!!」
灰間はキトラが野口のノートを壊した事に怒る。
数時間後、校舎の外を歩く灰間と野口。
灰間「野口・・・。さっきは・・・。」
野口「わかっているわ。魔族の仕業でしょ?
灰間君は悪くないもの。」
灰間「・・・・すまん。俺のせいで・・・。」
その時、校舎のある一部から窓ガラスが落ちて来た。
灰間「・・・・っ!?危ない!!」
灰間は野口を抱いて、彼女と共に別の方向へ跳ぶ。
野口「ひゃ・・・・っ!?」
二人が別の方向に跳んで倒れるが、そのおかげで、
落ちた窓ガラスが二人にあたらなく済んだ。怪我は避けられた。
野口「ま、窓ガラス・・・・!?どうして・・・?」
灰間「恐らく・・・。あの魔鳥がやっただろうよ・・・・!」
灰間は上の方を向く。そして、
落ちた窓ガラスが元々あった部分にキトラが飛んでいた。
キトラは灰間に見つかり、すぐにどこかへ去った。
野口「あ、あの鳥が・・・魔獣!?」
灰間「・・・・ごめん。野口。もしかしたら、
しばらく会えねーかも知れん。」
灰間はそう言って立ち、野口から離れる。
野口「え・・・・!?」
昼となった。給食の時間となり、
クラスはそれぞれ食事を取る事にする。
だが、灰間のペンダントは光っている。
灰間は給食の方を見て、震えていた。
灰間「このパン、このステーキ、このサラダ、この牛乳・・・・。
全部、毒が入ってやがる・・・・!!」
そう。灰間の給食だけ毒が含まれていたのだ。
灰間「・・・すみません、先生。今日、
給食を食べる気ありませんので・・・。」
柏「え・・・!?ど、どこへ行くんだ!?」
灰間はそう言って、給食を持って、このクラスから出た。
野口「灰間君・・・・。」
廊下に出た灰間は、
毒の含んだ給食をゴミ箱へとこっそり捨てた。
毒の含んだ給食もキトラの仕業であったのだ。
放課後、学校が終わり、灰間は一人だけ町を歩いていた。
その時、大岩が突然、走って来た。
大岩「こりゃああぁぁぁ!!灰間ァ!!」
灰間「げっ!?お、大岩・・・!?」
大岩「最近、おどれと喧嘩をしとらんけェの!!そして、
毎日の授業でストレスが溜まって困っとるき!!」
灰間「それで久しぶりに俺と喧嘩しようってのか!?いや、
今日は止めといた方が良いがな・・・。」
大岩「おう。こりゃ。おどれ。
もしや、わしと喧嘩するの飽きたんかぃ?」
灰間「そ、そう言う意味じゃねェ!!今日は俺と喧嘩するな!!
お前に不幸が降りかかっぞ!!?」
大岩「不幸って、またわしが負けるって事かぃ!?
安心せんかぃ!わしはこの時のために、
きっちり特訓したけ!!」
灰間「そうじゃなくって・・・・!あっ!!」
その時、灰間と大岩の近くに、
一台の車が猛スピードで走って来た。
つづく
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