灰間は机に近づいた。その時、美由紀が来た。
美由紀「翔・・・。」
灰間「っ!?母さん・・・。」
美由紀「新しい布団はどう・・・?」
灰間「ん?ああ・・・。そう言えば、まだ使ってねェな。」
灰間はベッドのあった場所を見る。そこに、
ベッドはなく、新しく買った布団があった。
美由紀「そう・・・。早く、寝た方が良いわよ。
明日も学校やBARの仕事があるのでしょ?」
灰間「ああ。そうだね・・・。」
美由紀「・・・・本当の事を言うと・・・。」
灰間「・・・・・っ?」
美由紀「母さん。翔にBARの仕事をやって欲しくなかったの。
本当なら、あんな危ない戦い、止めさせたいわ。
じゃ、私は寝るわ。お休み・・・・。」
美由紀はそう言うと、部屋から出た。
灰間「・・・・悪いな。母さん。この新しい布団、使いそうにねェ。
何故なら・・・俺は・・・・。」
そして、次の日。大鳥学園のクラスでは・・・。
柏「ええ・・・。今日は灰間は学校に来ていないそうだ。
親からそう連絡してあったが、
何故か朝から家出したらしい。」
柏の言葉に多くの生徒たちが動揺する。
森下「翔ちゃんが家出・・・!?」
徳丸「一体、何で!?喧嘩でもしたの!?」
野口「そんなハズはないんだけど・・・。っ!?
まさか、あの時・・・・・。」
野口は昨日の灰間の言葉を思い出す。
灰間の声『・・・・ごめん。野口。もしかしたら、
しばらく会えねーかも知れん。』
その言葉と共に、校舎の近くに飛ぶキトラの姿が思い浮かべる。
野口「まさか、あの魔獣のせいで・・・・。」
灰間の家。灰間の部屋で、美由紀は机に置いてある紙を読んだ。
その紙は灰間の書いたメッセージが記されていた。
灰間のメッセージ『俺は今、宇宙人に命を狙われています。
そのせいで、周りの人たちが巻き添えをくらう事でしょう。
俺は母さんや友達、
そしてBARの皆さんを犠牲にするのを阻止すべく、
しばらく、この家から出て、誰もいない場所へ旅をします。
どうか、探さないでください。
俺は今、一人だけになりたいのです。
でも、もし宇宙人や魔獣を倒したら、帰って来るつもりです。
それまで、しばらく待ってほしい。翔より。』
美由紀はこれを見て、多くの涙を流した。
美由紀「翔・・・・。あの子は・・・・!」
そして、美由紀は急に走って、部屋から出る。
灰間は今、別の街を歩いていた。灰間は、
大鳥町から最も遠く離れた森へと向かうつもりだ。
灰間「電車やバス、タクシーを使っちゃいけねェ。
その運転手さんも巻き添えになっちまうからな・・・。
ってか、そんな金ねーしな。まあ、何とかなるだろ。」
その時、灰間は目をつけた。
仲良く手を繋いで歩く親子3人を。
父さん、母さん、男の子の家族であった。3人とも笑っていた。
灰間はその3人が、
幼い頃の自分と母である美由紀と、
父である鉄郎に見えたそうだ。
灰間「・・・・・父さん。母さん・・・・。っ!」
灰間は辛そうな表情で走った。泣いているように見える。
灰間は走る、自ら誰もいない森へ。たった一人ぼっちで。
BAR基地の司令室では、大神が隊員たちにこう言う。
日下部「え!?灰間隊員、BARに来ないのですか!?」
大神「ああ。灰間のお宅さんが、
朝から家から出たそうなんだ。」
上川「どう言う意味ですか?」
大神「・・・お宅さんが言うには、灰間隊員は、
宇宙人に命を狙われていて、わしらを巻き添えにせんように、
一人で誰もいない場所に行くつもりらしい。」
日下部「あいつ。私たちのために・・・。」
叶野「ですが、理解しがたいです。何故、
宇宙人に命を狙われていると言うのでしょう?
宇宙人を見たと言う形跡は、今のところないと思います。」
大神「いや、宇宙人か魔獣が既にこの地球にいると思う。」
叶野「え・・・!?」
上川「はっ!そう言えば、スタミナ野郎が突然、炎上したり、
バルターボのタイヤがパンクしたり、
バルワンダー1号のエンジンが爆発したり・・・。」
大神「そう。あの事故の連続は、ただの出来事ではない。
わしは、これらを何者かの仕業だと思っているんじゃ。」
日下部「じゃあ、灰間の命を狙う宇宙人は本当に・・・!」
大神「ああ。灰間が今、
どこかへ旅立ったのも、そのせいじゃけ・・・!」
灰間は今でも、街を歩いていた。
灰間「山でも森でも良いから、まだ着かねーかなァ。
早く辿り着かねェと、あの魔獣か星人に・・・。っ!?」
その時、灰間のペンダントが光り出した。
灰間「・・・・っ!?奴らが近いだと!?・・・・この廃ビルか!?」
灰間は近くの廃ビルの方を見る。
その近くに、キトラが飛んでいた。
キトラ「クィキキキキキキキキキキキキ」
灰間「あの鳥やろううううぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」
灰間はキトラに近づくように走る。そして、
キトラは灰間に見つかったと思い、
すぐさま廃ビルの中に隠れた。
灰間はその廃ビルの中へと走り、その中へと入った。
そのビルの中の暗い部屋で、
キトラがアトランタ星人の近くに飛ぶ。
キトラ「クィキキキキキキキキキキ」
アトランタ星人「ホウ・・・。自ラ、ココニ来マスカ。
ウルトラマンティアーズガ・・・。デスガ、ソレハ好機デス。
コノ手デ、奴ヲ抹殺デキルノデスカラネェ・・・・!
モシカシテ、奴ワ、私ガ愛スル者タチノイナイ場所ヘ行ケバ、
ソノ者タチハ傷ツケナイト約束シタカラデハナイデショウカ?
クククク・・・!!馬鹿デスネェ。ドウセ、
アノ人間共モ、私ガ殺シチャイマスケドネェ。
アノ馬鹿ヲ殺シタ後デネ。」
灰間の声「その馬鹿とは俺の事かよ?」
アトランタ星人「アァ・・・?」
その時、アトランタ星人の前に、灰間が歩いて来た。
灰間「俺を殺した後で、
俺の愛する連中も殺す。そう言ったな?」
アトランタ星人「エエ。ドウセ、コノ地球人ノ連中ワ、
皆殺シサンニスルツモリデスカラネェ・・・。プププ・・・ッ!
マッ。気ニ入ッタ女ハ俺様ガ奴隷ニスルツモリデスガネ・・・。」
灰間「・・・お前のせいで、家に帰れないんだぜ?
だからよォ。てめーをとっとこぶっ飛ばしてやらァ!!」
灰間はアトランタ星人に向かって走る。
アトランタ星人「ウルセーデスネェ。
殺リナサイ!!キトラ!!」
キトラ「クィキキキキキキキキキ」
キトラは両目を光らせると、灰間の前の床が爆発する。
灰間「く・・・・・・っ!!」
灰間はバック転で回避し、再び星人に近づく。
アトランタ星人「ヌ・・・・ッ!?」
キトラ「クィキキキキキキキキキキキ」
キトラは物凄いスピードで灰間に突進する。
灰間「くあ・・・・!!だりゃああぁぁぁ!!!」
キトラの嘴を受ける灰間だが、
その痛みに耐えて、キトラを思い切り殴る。
キトラ「クィキキキキキキキキキ」
キトラは叩き落とされ、アトランタ星人はこれに驚く。
アトランタ星人「キトラ!!・・・アッ!!」
その時、灰間が一気にアトランタ星人に接近した。
灰間「おらああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
灰間は思い切りアトランタ星人の顔を殴った。
アトランタ星人「ユピイイイイイィィィィィィ!!!!!」
星人は倒れた。だが、ゆっくりと立ち上がる。その時。
アトランタ星人「ビエエエエエェェェェェェェェェン!!!!!!
僕ノ可愛イ顔サンガアアアアアァァァァァァ!!!!!」
アトランタ星人は急に泣き出した。まるで、幼い子供のように。
灰間「けっ!俺に喧嘩を売ったから、こうなるんだよ・・・!
死にたくなかったら、早く物騒な鳥野郎と共に、
この星から去れや。下衆野郎!!」
アトランタ星人「アァ・・・?誰ガ下衆ジャ!!
コラアアアアアアァァァァァァァ!!!!」
アトランタ星人は物凄い怒りで灰間を蹴り上げる。
灰間「ぐあああぁぁぁぁ!!?」
アトランラ星人「フザケンナヨ!!!俺様ワ下衆ジャネェ!!!
コノ星ヲ導ク者ナンダヨ!!テメーシャエイナケリャ、
ソウニャレタンダヨ!!!
ヒッチョリトヤンニョハ、ミョウヤメダ!!!!
サッキキャラ優シク敬語シチェンノニ、
調子ニ乗リヤギャッテ!!!」
灰間(野郎・・・・!狂ってやがる・・・・!!)
アトランタ星人「モウ我慢デキニェエエエェェェェ!!!
怪獣ニナッチェ、コノ星ノクソ共ヲ一人残ラジュ、
殺チテヤラアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!」
そして、アトランタ星人の身体から大量の闇が放出した。
アトランタ星人「ユンヤアアアアアアァァァァァァァァァ!!!!!!!」
そして、廃ビルが爆発し、
そこから巨大化したアトランタ星人が現れた。
アトランタ星人「エエエェェェェンエエエェェェェェン!!!!」
アトランタ星人は隣のビルを叩き壊し始めた。
男性「ま、魔獣だああああぁぁぁぁぁ!!!!」
女性「きゃあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
街の人々はアトランタ星人が、
暴れたところを目撃して一斉に逃げ惑う。
アトランタ星人「エエエエエェェェェェェェェン!!!!」
アトランタ星人はその怪力や狂気で次々とビルを壊していく。
アトランタ星人「キトラ!!!来ヤガレエエエェェェェェ!!!!」
アトランタ星人がそう叫ぶと、
ビルの瓦礫から巨大化したキトラが飛びだす。
キトラ「クィキキキキキキキキキキ」
キトラは巨大化したが、姿は全く変わっていない。
アトランタ星人「エエエエェェェエエエエエエェェェェェェン」
星人は再びビルを破壊し始める。
キトラ「クィキキキキキキキキキキ」
キトラは空を飛びながら、両目から青いビームを発射して、
遠くのビルを爆発させる。そのビームを発射し続けて、暴れる。
その時、巨大化したキトラの出てきた場所から灰間が出た。
灰間「野郎・・・!
ブチギレによって暴走してやがる!ティアーズ!!!」
灰間はウルトラマンティアーズに変身して、巨大化した。
ウルトラマンティアーズ「シュワッチ!!!!!」
アトランタ星人「エエエェェェェンエエエエェェェェェェン!!!!!」
アトランタ星人は怒って、ティアーズをいきなり殴る。
ウルトラマンティアーズ「・・・・!?シュワッ!!!」
ティアーズはキックで反撃。アトランタ星人はさがった。
つづく
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