大岩「な、何じゃき!?この車わァ!!」
灰間「ま、まさか・・・・!」
灰間のペンダントが光り、灰間に迫る車の事を教える。
そう。この車は無人。誰も乗っていないのだ。
灰間「こ、こっちに来る!!逃げろおおぉぉぉぉ!!」
大岩「え!?おい!!ちょっと待たんかいいいぃぃぃぃ!!!」
灰間と大岩は無人の車から逃げるべく走った。
だが、車は逃げる二人をどこまでも追いかけようと走り続ける。
大岩「何やねん!!あの車!!わしらが何したんじゃぃ!?」
灰間「・・・・・っ!!」
灰間は空の方を見る。そこに、キトラが飛んでいた。
そう。無人の車はキトラが操り、灰間を襲わせているのだ。
灰間「野郎・・・・!!やっぱり、こいつか!!」
大岩「まだ追ってくるどォ!?灰間ァ!!何とかしろ!!」
灰間「くっそ!!あの隙間に逃げ込め!!!」
灰間と大岩は、とある隙間の中へと入る。それでも、
無人の車は灰間を襲おうと、その隙間へ向かう。
だが、その隙間があまりに狭いため、大きな無人の車が、
壁にぶつかり、壊れる。機能停止に至ってしまう。
大岩「な、何なんじゃ!?この車わ!!
誰も乗っ取らんど!?」
灰間「この車は、魔獣が操っていたんだ。」
大岩「ま、魔獣じゃとォ!?」
そして、数分後。
大岩から離れた灰間は上川の乗るバルターボに乗る。
上川「ははははははは!!
無人の車が動くなんて、普通はありえないよ!」
灰間「でも、その車は魔獣が操っていたんだ!!
その車で俺を殺そうとした・・・!」
上川「魔獣!?確かに、奴らならそんな事もできそうだね・・・。」
灰間「はい・・・。その魔獣は・・・・。」
その時、灰間のペンダントが光った。
灰間「・・・・っ!?奴が来る!!」
そう。バルターボの近くに、またキトラが飛んで来たのだ。
そして、キトラはまた眼を光らせる。今度は、
バルターボのタイヤがパンクしてしまう。
バルターボの動きが止まった。
上川「わわっ!?ば、バルターボが止まった!?もしかして!?」
上川と灰間はバルターボから降りて、タイヤの方を見る。
全てのタイヤがパンクしているので、もはや走る事ができない。
上川「あああぁぁぁぁ!!!た、タイヤがパンクされている!?
これじゃ、バルターボを走らせる事ができない・・・!」
灰間「・・・・あの魔獣の仕業だ・・・・!」
BAR基地の司令室に来た灰間と上川は、
遅れた事で大神に叱られる。
灰間は、これを魔獣のせいだと語る。
大神「何!?魔獣がタイヤをパンクさせたじゃと!?」
灰間「はい。その魔獣は常に俺を狙っているかのようで、
俺の周囲に様々なハプニングを起こしました。」
日下部「ちょっと。魔獣を許さないのはわかるけど、
何でもかんでも魔獣のせいにするのも、どうかしてるわよ?
誰かの悪戯でしょ?バルターボのタイヤがパンクしたのも。」
灰間「ああ。魔獣が悪戯した。」
大神「日下部の言う通りでもあるが、一応聞いておこう。
その魔獣はどんな奴じゃったけ?」
灰間「その魔獣は小さな醜悪な鳥のような姿をしていました。」
大神「小さな醜悪な鳥か・・・。」
叶野「隊長。今回ばかりは、
灰間隊員の勘違いか迷信かと思われますが・・・。」
大神「・・・・いや。そう言えば、昨日。
スタミナ野郎と言うレストランが突然、
炎上した事件があったハズじゃ。」
叶野「ですが、それは事故で・・・。」
大神「いや。灰間の言う事は・・・正しいかも知れん!
灰間と叶野はバルワンダー1号で空中を調査しろ!!
小さな醜悪な鳥とやらを探せ!!」
灰間と叶野はバルワンダー1号で空中をパトロールしていた。
叶野「全く。隊長はすぐに人の言う事を信じなさる。
灰間。お前の言う事は本当なんだろうな?」
灰間「本当です。奴は必ず俺を狙ってきます・・・!」
そう。灰間が探しているキトラは既に、
バルワンダー1号の近くに飛んでいた。
叶野「むっ!?レーダーに反応しているぞ!?
まさか、魔獣か!?」
キトラは眼を光らせる。
そして、バルワンダー1号の機体に一部が突然、爆発した。
灰間「うわあああぁぁぁぁ!!?やっぱり、狙ってきた!!」
叶野「え、エンジンが爆発しただと!?
不味い!!脱出だ!!」
灰間と叶野はパラシュートで脱出した。
灰間「ね!?言った通りでしょ!?」
叶野「・・・・・・っ!!」
そして、夜。灰間と日下部はBARの仕事を終え、
帰るべき場所へ帰ろうと、夜の町を歩いていた。
日下部「叶野さんからの報告によれば、
やはり魔獣がいたらしいわね。大神隊長も信じていたし。」
灰間「何で俺じゃないんだよ?」
日下部「そうね。叶野さんの方が話がうまそうだしね。
でも、あんたを狙う魔獣がいる可能性が高いね。でも、
もしかしたら、
あのエンジン爆発は事故でもおかしくないわ。」
灰間「おいおい・・・・。普通、事故なんて起きるかよ。」
日下部「ふむ・・・。だったら、魔獣の仕業・・・・。うっ!?」
その時、日下部は急に倒れた。灰間はこれに驚く。
灰間「っ!?く、日下部!!」
その時、灰間の前に、キトラが飛んでいた。そして、
そのキトラの近くに、あの怪人がいた。
キトラ「クィキキキキキキキキキキ」
灰間「く・・・・っ!てめェ・・・・!!」
怪人「安心シナサイ。ソノ女ハ、
キトラノショック念力デ眠ラセタママデス。」
灰間「キトラだと・・・!?お前は一体・・・!?」
よく見れば、
この怪人は顔に左右のヒレのような物が生えていて、
人型の姿をしている。黒と銀の色をしていた。
怪人「紹介シマショウ。俺様ハ、アトランタ星人。
コノキトラデ、アナタヲ襲ッタ宇宙人デス。」
灰間「アトランタ星人だァ!?」
アトランタ星人「ソウ。コノ地球ヲ侵略スルタメニ、
ウルトラマンティアーズデアル、
アナタヲ抹殺シヨウト思イマシテネ。
ソコデ、魔星人ノ魔族カラ、コノキトラト言ウ魔獣ヲ借リテ、
アナタノ暗殺ヲ始メマシタ。ソウデスネ。
魔族ノ方々モ、アナタガ死ヌノヲ望ンデイマシタシネ。」
灰間「それで、俺の周りに色々起こったっつーのか!?」
アトランタ星人「エエ。アナタハマダ、仲間ノ元ニイマスカ?」
灰間「・・・・ああ。そいつらを守るためにな。」
アトランタ星人「デスガ、今回ハ無理デスネェ。
アナタガイル限リ、
アナタノ周リノ者タチガ傷ツイテシマウデショウ。
アナタハソノ者タチヲ守ル事ハデキマセン。微塵モネ・・・。
アナタノセイデ、アナタノ好キナ人タチガシニユクデショウ!
ハハハハハハハハハハハハハハハハ・・・・・!!!」
灰間「うるせええええぇぇぇぇぇぇ!!!!」
灰間はアトランタ星人に殴りかかる。
すると、キトラの目が光る。
そして、謎の光が灰間を弾き飛ばす。
これでは、星人に近づく事はできない。
灰間「くそ・・・・っ!!」
アトランタ星人「アナタノ近クニイル者ニ、
絶大ナ不幸ガ降リルデショウ。
ソンナ事ガ起キレ欲シクナケレバ、一人ボッチニナル事デスネ。
タッタ一人デ、愛スル者タチノイナイ場所ヘ行ケバ、
ソノ者タチハ傷ツケナイト、
約束シマショウ・・・!ハハハハハハハ!!」
そして、アトランタ星人とキトラはゆっくりと消えた。
その時、日下部が起き上がった。
日下部「う、うう・・・ん。一体、何が・・・。っ!灰間。」
灰間「・・・・ごめん。もう二度と会う事はねーだろう。」
灰間はそう言うと、走った。日下部から離れるために。
日下部「あっ!!待ちなさいよ!・・・何なの?一体・・・。」
そして、灰間は自分の家に帰った。そして、
自分の部屋で、立ったままで考える。
灰間(これから、ここで寝ようとしても、キトラがここに来て、
何をしでかすかわからない。
そしたら、また母さんに迷惑かけちまう。
・・・・・こうなれば、アレしかねーか・・・。)
つづく
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