緒川「この時間なら、何とか仕事に間に合いそうね。」
緒川が行っている科学者としての仕事が始まる時間は、
毎日朝から始まるらしい。そのため、
緒川は毎日、夜明けの時くらいに早起きをして、
こうして、BAR基地へと向かっているのだ。
そして、緒川はとある池に近づく。
緒川「・・・・・っ?はっ!?」
その池を見た緒川は驚く。何を見たのだろう。
その池の中には、人が溺れているではないか。
緒川「人だわ!!」 緒川は走って池の方に飛び込む。
その池を泳ぎ、溺れている人を抱え込む。その溺れた人を、
助けた緒川は池から地面へとあがり、溺れた人を地面に置く。
よく見るとその人は、
宇宙人に襲われていた女性の巨人に似ている。
いや、この人は、あの女性の巨人そのものである。
緒川「ちょっと!大丈夫・・・!?っ!?」
緒川は女性の顔を見る。実は、その少女はまだ息をしていた。
緒川「息をしている・・・?あんなに溺れていたのに?
と、とにかく!メディカルセンターへ連れて行かなきゃ・・・!」
緒川は女性を抱え、BAR基地へと向かった。
そして、昼となった。BAR基地に集まる隊員たち。
灰間や日下部も来ている。緒川も来ている。
大神「ポイントJ-76で巨大宇宙人が何かを企んでいた。
だな?灰間隊員。」
灰間「はい。女性の悲鳴が聞こえたので。
女性を襲っているのではないかと。それに、宇宙人だけではなく、
女性の巨人らしき物体も一瞬だけ見えたような・・・。」
日下部「で、その巨人は幻と言うワケではないでしょうね?」
灰間「一瞬だけ見えたからな。多分、そう思うかも知れない。」
緒川「もし、実際に存在しているなら、あの巨大な宇宙人と、
何か関係があるかも知れませんね・・・。」
大神「ふむ。
その女性の巨人とやらを捜索する必要があるじゃろうか?
今回の事件はそこに何かがある・・・。皆。どう思う?」
大神の言葉に考え込む隊員たち。
その時、灰間のペンダントが光り出す。
灰間(っ!?これは、魔獣反応・・・!?まさか、魔獣が、
いよいよこの基地に潜入したのか!?
その事を皆に知らせたら不味い気がする・・・!)
緒川(あの女の子。大丈夫かな?息はしているから良いけど・・・。)
灰間「・・・・すみません。隊長。ちょっと、
小休止にドリンクを飲みに行っても良いですか?」
大神「ふむ。灰間には夜のパトロールで活躍したけェの。
良えやろ。好きなだけ飲むと良い。」
灰間「ありがとうございます。」 灰間は司令室から出る。
緒川「あの。私もメディカルセンターへ行っても良いですか?
先ほど、救出した女の子の様子が見たいので・・・。」
大神「うん。わかった。あまり時間かけんやないど?」
廊下を歩き続ける灰間。ペンダントは光り続けている。
灰間「・・・そうか。魔獣はメディカルセンターにいるんだな。」
灰間は走る。そして、
メディカルセンターの入り口である扉に近づく。
それと同時に、緒川もその扉に近づき、灰間と会う。
緒川「あら?灰間君。あなたもメディカルセンターに用なの?」
灰間「あ、ああ・・・。ちょっとこの部屋に異変が起きたそうでね。」
緒川「異変って。そんな反応はないと思うんだけれど・・・。」
緒川は扉を開き、灰間と一緒にメディカルセンターへと入る。
メディカルセンターでは、あの女性がベッドの上で眠っていた。
その女性を見た灰間は驚き、ペンダントがさらに光る。
灰間(っ!?こ、こいつが・・・・!)
緒川「この娘。何故か池の中に溺れていたけど、
どう言うワケか呼吸が普通にできているの。
そのため、人工呼吸の必要ないけど・・・。」
灰間「・・・もしかしたら、こいつ。魔獣かも知れねーぞ?」
緒川「え・・・?」 その時、眠っていた女性が目覚めようとする。
女性「う、ううん・・・・!」
そして、女性は目覚め、上半身だけを起こした。
女性「・・・あら?ここは、どこですか・・・?あっ!!」
女性は灰間と緒川の方を見て、驚く。そして、急に怯え始める。
女性「ち、地球人・・・!?」 緒川「地球人!?ま、まさか・・・!」
灰間「お前。魔獣だよな?何を企んでやがる・・・?」
女性「あなた・・・!まさか、噂のBAR!?こんなところで、
会うなんて・・・・。私ってば、不幸です。」
女性は怯え、泣きそうになる。
緒川「さっき、池で溺れたみたいだけど、何かあったの?」
女性「・・・・私はこの地球を狙う気などありません。
信じてもらえませんが、
私。ある宇宙人の男に追われていて、この星に逃げ込みました・・・。」
つづく
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