ミル「・・・行っちゃったわね。」
テル「だが、奴も元々はグランティの一員に違いなかった。
今更、どうなろうと知った事ではない・・・。」
バンジョー「・・・チイトさんなら、またどこかで会える事を願おう。
彼の言う、フローズンズンやまとやらへ行ってみよう!」
カズーイ「そうね・・・。って、フローズンズンやまって、
どんなところかしら?眼鏡君。」
カズーイはボトルズに聞く。
ボトルズ「少ししか知っていませんが、フローズンズンやまとは、
巨大な雪だるまが聳える美しい雪山だと聞いています。
そこでは、クリスマスの聖地であるとも噂されています。」
アシナガ「クリスマスの聖地?」
ユミ「知ってるわ!確か、大昔のフローズンズンやまの住人たちは、
サンタクロースを歓迎し、彼と共に暮らしていたと。そして、
サンタは毎日、子供たちにプレゼントを与え続けていたと・・・。
って、ロドシーさんが教えてくれたんだけどね。」
カズーイ「難しい話は放っておいて、フローズンズンやまは、
時空の乱れし地に近いのかしら?
あたいは、その地にすぐ行きたいんだけど。」
ユミ「残念だが、全く近くはないわ。
時空の乱れし地はもっと遠くにあるわ。」
ボトルズ「まず、フローズンズンやまで情報とかを集めましょう。
その山には、村があると聞いていますし。それに、
ブレンティの仲間たちだって、きっとその山にいるかと・・・。」
ミクス「フラエさんとガンズさん・・・。あの二人にやっと会えるけど・・・。」
カズーイ「あいつらったら、またあたいたちに襲いかかりそうよね。」
バンジョー「けど、いつかは仲良くなれるよ。きっと・・・。」
カズーイ「そうね。さっさと、フローズンズンやまとやらへ行きましょうか。」
こうして、バンジョーたちは再び移動を初め、
氷の洞窟を歩き続けた。
進むたびに、壁も天井も床も白くなっていく。まるで、
雪が積もったかのように。それと同時に物凄い冷気に満ちていく。
その洞窟を進み続けるバンジョーたちは寒がりながらも、
耐え抜いた。
そして、ついに。とても広い巨大な部屋に付いたバンジョーたち。
カズーイ「おお!!とっても広いわ!!」
プルレス「前の壁に何か描いてあるよ!?」
バンジョーたちの前にある、巨大な壁には、何かが描かれていた。
それは、謎の雪だるまの怪物から、
逃げているバンジョーとカズーイの姿であった。
カズーイ「ちっ!まるであたいたちをコケにしているような絵ね。」
ミクス「何故、魔女はこんな絵を描いたのでしょうか・・・?」
ユミ「まるで、前からバンジョーとカズーイを知ってるんじゃないかしら?」
謎の声「この前は違う絵だったけどね。」
バンジョーたち「え・・・・!?」
バンジョーたちは謎の声に驚く。
その声は生意気そうな少年の声だった。
アシナガ「・・・ん?あっ!!こ、こいつは!!」
アシナガが見たところをバンジョーたちは見る。そこには、
普通の二つの靴で白かった。だが、
それぞれ一つに目が一つある。
白い靴「今日の絵は何だか違うみたいだ。前の絵は、
多くの雪だるまの怪物が、人々を襲った絵だったのにな。」
ユミ「だ、誰なの!?あなた・・・。」
ミクス「アシナガさんのように喋る靴がいたなんて・・・。」
白い靴「生きた靴がいて悪いかよ。」
アシナガ「なァ。お前。俺と同じ靴族の者だよな?俺は、
あしながぐつ族でブクゲコ沼の近くに迷い込んだんだけどよ。
お前は何で、こんなところにいるんだ?」
白い靴「自分から来たのさ。
俺はあらゆる場所を自由に走るのが大好きでね。
俺は【ターボシューズ】族のターシュー。俺には、
とっても素晴らしい能力を持ってるんだ。知りたい?」
カズーイ「どうせ、誰かが履けば、その能力が発揮するんでしょ?」
ターシュー「そう言う事。」
バンジョー「じゃあ、履いてみるよ。」
バンジョーは足でターシューに近づけてみる。だが。
ターシュー「未熟者のお前には、まだ俺は使いこなせない!!」
ターシューがいきなりバンジョーの足を蹴った。
バンジョー「うわ・・・・っ!?」
カズーイ「バンジョー!ちょっと!あんた!!」
ターシュー「そこの鳥。お前の足でも俺を履けそうだが、
今はまだ、その時ではない。俺を使いこなすには、
もっと強くならなきゃ駄目って事さ!あばよ!!」
そして、ターシューはバンジョーたちが通った道へと走った。
しかも、そのスピードは今までにない程、とても速かった。
ボトルズ「は、速い・・・・!何て凄い靴なんでしょう。」
マンボ「ターボシューズ族。スピード、とても速い。
履けばスピード、一気にアップする。」
バンジョー「でも、もう行っちゃったし・・・。」
カズーイ「まあ。また会える事を信じましょ。」
バンジョー「そうだね。じゃ、行こうか。」
バンジョーたちは大きなゲートが開いたところへと入って行った。
ここは、雪が多くもゆっくりと優しく降っている、雪山である。
ある洞窟からバンジョーたちが出て、その雪山に現れた。
バンジョー「ここが、フローズンズンやま・・・。」
カズーイ「うっ!!さらに寒くなってきているわ・・・!」
ミル「けど、ここ。本当にフローズンズンやま?
何だか寂しい感じがするんだけど・・・。」
テル「もしかして、グランティの罠か?それとも・・・。」
ユミ「っ!?見て!!近くに家らしいところがあるわよ!」
バンジョーたちの前には、かまくらっぽい家があった。
バンジョー「おお!確かに・・・。でも、何かかまくらっぽいね。」
ミクス「でも、この家から何だか悲しい空気が・・・。」
プルレス「あううぅぅ・・・!と、とりあえず凄く寒いし・・・っ!」
アシナガ「お、おう!そうだな・・・。は、入っちまおう!」
プルレスとアシナガ、そしてカズーイも凄く寒がっている。ユミも。
ユミ「そ、そうね・・・!家には人がいるだろうし。」
バンジョー「まずは、その人から情報を聞き出そう・・・。」
バンジョーたちはかまくらの家に近づく。その時。
カズーイ「・・・ん?あっ!!何!?あれ!!」
カズーイは左の方向を見て、驚く。バンジョーたちもその方向を見る。
バンジョー「え・・・?おお!!これは!?」
ボトルズ「きょ、巨大な雪だるまだ・・・!」
マンボ「やはり、ここは。フローズンズンやま。」
バンジョーたちが見たのは、
とても巨大な雪だるまの半分であった。
巨大な頭と笑顔のような表情がまるで、
バンジョーたちを歓迎していた。
その雪だるまの近く、バンジョーたちからとても遠くに離れた場所では、
あのエゥーラの部隊がいた。
ほとんどのメンバーが巨大な雪だるまを見ている。
そう。この雪山こそが、クリスマスの聖地と噂されている、
新たなるステージ、フローズンズンやまです。
バンジョーたちはこの美しい雪山で、新たな戦いを始めるのです。
今回の戦いは今までとは一味違う事になるでしょう。
この雪山で、バンジョーたちの新たな冒険が始まるのでした。
次回につづく
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