叶野「しかし、何故。怪獣の1匹が・・・。」
上川「もしかして、魔獣を食べに来たとか?
正義に目覚めた的な意味で。」
大神「いや。ネロギラスに正義と言う意思はない。恐らく、
そろそろ人間を喰いたくなって来たからじゃろうけ。」
灰間「ネロギラスってのが暴れている間に、
魔族が新しい魔獣を出すかどうかわからない。一刻も早く、
あの怪獣を倒さないとやらねーな・・・。」
大神「灰間の言う通り、今回は時間が勝負じゃけ。わしの予想では、
怪獣は生物が多く存在する場所に来る。そのような場所を、
警備しつつ、怪獣を探索する。発見次第、即座に撃退する。
それが、今回の作戦じゃけ。出撃せよ!!」
隊員たち「了解!!!!」
こうして、BARはバルワンダーDXとバルワンダー1号で出撃した。
DXは灰間と日下部、1号は叶野と上川が乗っていた。
1号とDXはそれぞれの地域へ飛んでいる。
DXはある牧場の上空にいた。
灰間「おおう。牛や馬などがいっぱいいやがるぜ。」
日下部「怪獣はきっと、
この牧場の動物たちを喰いにやって来るかも知れないわ。
しばらくここで待機して。
もし、ここで出たら、即座に攻撃しましょ。」
灰間「・・・だな。ここの動物たち。結構、美味そうだろうね。」
日下部(・・・・でも、どうして怪獣が現れたのかしら。もし、
魔族が起こしたとしたら・・・。
まさか、あのディムって言う男の子が!?
ち、違うわ。あいつ、魔族だけど良い奴だそうだし・・・。そうだ!
あの魔族を探してみよう・・・!そこで真実を聞かなきゃ!)
一方、善良な魔族の子供であるディムはギョブスンを連れて、
どこか昭和の雰囲気を漂わす町を歩いていた。
ディム「地球の町って昔はこうだったんだね。」
ギョブスン「キュゥ。キュゥ。」
ギョブスンは嬉しそうに走り出しそうとなる。
ディム「ここに来ると、ますます地球の事を知りたくなるよね。
その前にはまず、人間たちと仲良くならなきゃ。
この星に住みたいけど、他の魔族はそれを許さないだろうなァ。」
その時、ギョブスンが急に怒ったような表情になって、吠える。
ギョブスン「キュウゥゥ!キュウゥゥ!!」
ディム「え・・・?ある山で恐ろしい奴が来たって?しかも、
悪い魔族や魔獣じゃない恐ろしい奴だって?
一体、どんな奴だろ?」
バルワンダーDXは牧場の上空を飛んでいるが、
怪獣はなかなか出てこなかった。
その時、通信機から叶野の声が出た。
叶野「こちら!バルワンダー1号!!ポイントA-46で、
例の怪獣が出現した!!すぐ、こちらに来てくれ!!」
日下部「了解!!!」 灰間「ここに来るんじゃなかったのかよ!?」
夕日。ある山の森では、
巨大な怪獣が歩いていた。その怪獣の目は赤く、
頭に小さそうな角が生えていた。
この怪獣こそ、地球怪獣ネロギラスである。
ネロギラス「ヂイイイィィィィギイイイイイィィィィィン」
ネロギラスは右手で森にいる小さな動物を多く捕まえ、
その動物たちを一気に食べてしまう。
上川「こいつがネロギラスか!酷い事を・・・!!」
バルワンダー1号はレーザーバルカンでネロギラスを攻撃する。
ネロギラス「ヂイイイイィィィィギイイイイイィィィィィン」
攻撃を受けたネロギラスだが、
まるで効き目がない。ますます暴れる怪獣。
1号はもう一度、レーザーバルカンを連射するが、
また効き目はない。
命中しなかった数発が木々を爆発させ、燃やしてしまう。
そこで、
援護に来たバルワンダーDX。2機のバルワンダーが揃う。
日下部「こちら、バルワンダーDX!!これより、援護します!!」
バルワンダーDXはレーザーバルカンでネロギラスを攻撃。
攻撃を受けたネロギラスは少しだけひるんだ。
DXの攻撃は1号以上である。
灰間「お次はこいつだ!!」
バルワンダーDXは電気ビームを発射。
そのビームを受けたネロギラスは痛がり、さがる。
ネロギラス「ヂイイイィィィィギイイイイイィィィィィン」
上川「良いぞ!バルワンダーDX!!
よーし!!一緒にボッコボコだ!!」
DXと1号はレーザーバルカンを一斉に連射して、
ネロギラスを攻撃した。
ネロギラス「ヂイイイイィィィィィギイイイイイイィィィィィン」
怪獣は痛がるが、反撃の時を待っていた。口から、
赤いガスを吐き出す。
そのガスを避けるDXと1号。ガスを浴びた木々が、
溶けていく。ネロギラスが吐いたのは、溶解ガスだったのだ。
叶野「物凄い酸に似た成分を含んだガスだ・・・!」
ネロギラス「ヂイイイイィィィィギイイイイィィィィィン」
怪獣は今のうちに素早く走って逃げ出した。
日下部「逃げたか・・・・。っ!?」
その時、日下部は地上の方にいる誰かを見て、驚く。
そこには、ディムとギョブスンがいた。
日下部(ディムとギョブスン・・・!?
何故、こんなところに!?ま、まさか・・・!)
灰間「どうした?日下部。」
日下部「っ!い、いえ。何でもないわ・・・。帰還しましょ。」
バルワンダーDXとバルワンダー1号は基地へ帰ろうと飛んだ。
次の日。朝。秋田町を歩く野口。
そんな彼女の前に、ディムとギョブスンがいた。
野口「あら。あれは、昨日の男の子と可愛い魔獣。」
ディム「ん?あ!君は・・野口お姉ちゃん!」
ギョブスン「キュウゥ。キュウゥ。」
ディムは野口に気づき、彼女に近づく。野口は、
ギョブスンの頭を撫でて、可愛がる。喜ぶギョブスン。
野口「うふふ。相変わらず、可愛いね。」
ギョブスン「キュウゥゥ。キュウゥゥ。」
つづく
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