ウルトラマンティアーズ『もしかしたら、
等身大の魔獣もいるかも知れねェ。さっさと、
魔族の王を探さなければ・・・・っ!』
ティアーズは走り続け、赤々しい光を発している洞窟へ入った。
そこは、マグマの溢れている洞窟だった。マグマの上には、
岩石の橋があるので、ティアーズはその端を渡る。
だが、その時。マグマの中からヨウゴンの顔が出てきた。
ヨウゴン「ホアアアアアアアァァァァァァァァ」
ウルトラマンティアーズ『っ!?よ、ヨウゴン!!』
そう。この洞窟はマグマの魔獣ヨウゴンの巣だったのだ。
巣に入ったティアーズを殺そうと、口からマグマ光線を出す。
ウルトラマンティアーズ『ぉわっと!!にゃろう!!アームシュート!!』
ティアーズはアームシュートでヨウゴンの顔を攻撃。
顔が爆発して、激痛するヨウゴンはマグマの中で沈んだ。
ウルトラマンティアーズ『ふぅ・・・。さっさと抜けねーと!』
マグマの洞窟から出たティアーズは大きな岩の後ろに隠れる。
ティアーズの目の前には、何やら村のような場所があった。
そこでは、多くの魔族が人間と同じ生活をしているような感じだった。
子供たちが楽しく遊び、大人たちは会話をしていた。
ウルトラマンティアーズ『魔族の村か・・・。にしても、驚いたぜ。
あの魔族が平和な生活をしているとは、思わなかったぜ。
そうだ!この村の奴らから情報を集めてみよう。』
魔族の村に来たティアーズ。だが、
今のティアーズは、黒いベールを身に纏い、
魔族に変装をしていた。今ならバレず、襲われる事はない。
魔族の子供A「あっ!黒いベールだ!!」
魔族の子供B「もしかして、ジキルの一族かも知れないぜ!?」
ジキルの一族と勘違いされているティアーズは、
一人の魔族の男性に聞いてみる。
ウルトラマンティアーズ『あの・・・。ちょっと聞きたいのですが。』
魔族の男性「あ?何だ。てめェ。」
ウルトラマンティアーズ『・・・・魔族の王は、どこにおります?』
魔族の男性「はぁ?魔族の王の居場所だ?・・・知らねーなァ。
ただ、王様はこの星で最も暗く地獄のような国の城にあると聞くぜ?
・・・で、あんた。その王様に何の用だよ?」
ウルトラマンティアーズ『・・・よ、用なんてありません。ただ・・・。』
魔族の男性「ただ・・・。何だよ?怪しいな。そのベール脱げや!!」
魔族の男性は強引にティアーズのベールを剥ぐ。それにより、
ティアーズの姿が多くの魔族に見られてしまう。
ウルトラマンティアーズ『うわっ!?げっ!しまった!!』
魔族の男性「ティアーズ!!てめーかああああぁぁぁぁぁ!!!!」
魔族の男性が怒り狂って殴りかかるが、
ティアーズが素早いパンチで倒す。
ウルトラマンティアーズ『でやっ!!むっ!?』
そして、ティアーズの周りにいた魔族たちが一斉に襲いかかって来た。
魔族の女性「ティアーズをぶっ殺せえええええぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
魔族の子供たち「ぎゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!」
ウルトラマンティアーズ『やべっ!!ショワッチ!!!』
ティアーズは空を飛び、村の魔族たちから逃れた。
魔族A「飛んで逃げたぞォ!!」
魔族B「王様の元へ行く気だァ!!」
その頃、町を歩いている野口、森下、徳丸の3人は、
灰間の家に来ていた。チャイムを押す野口。そして、
開いたドアから美由紀が出た。
美由紀「はい?・・・あら。あなたたちは・・・。」
野口「はい。灰間君の友達です。あの。灰間君はいますか?」
野口が切なそうにそう聞くと、美由紀は切なそうに首を振る。
美由紀「・・・残念だけど、この家にはいないわ。
BARの緒川って言う人から、息子はしばらくどこかに行っていると。
いつ、帰って来るかわからないけど・・・・。」
徳丸「緒川って・・・!さっき、僕たちに話しかけた人じゃない!?
灰間はしばらくどっか行くって冗談言った女性・・・!」
森下「ほ、本当に翔ちゃんはどこかへ行っちゃったのですか!?」
美由紀「・・・・っ。」 美由紀は涙目で頷く。
野口「そうですか・・・。行きましょ。二人とも。」
野口たちは灰間の家から離れる。
家に入り、和室に入った美由紀はこたつの上で泣き崩れていた。
美由紀「どこへ・・・どこへ行ったのよ!?翔・・・!!」
町を歩く野口たち。徳丸は不満そうな感じで野口に言う。
野口「何で離れちゃうの!?家の中で探索するとかしないの!?
もしかしたら、翔ちゃんは実は家の中で・・・!」
野口「いえ。灰間君は家にはいない。と言うか、
この町にはいなくなってしまったわ・・・。」
森下「まさか、あの緒川って人の言う事を信じるんじゃ・・・。」
野口「だって、あの人の言う通りに灰間君。いなくなったんだもん・・・。
そうでなかったら、灰間君。ずっとこの町にいるハズじゃない・・・!」
野口は涙目になって言う。これに動揺する徳丸と森下。
野口「灰間君・・・。どこへ行ったのよ!?このまま、
いなくなったなんて嫌だよ。もし、この町に帰れずに、一人ぼっちで、
死んでしまったら・・・。もう昨日で最後じゃない・・・・っ!!」
野口は泣きながら、そう言った。徳丸や森下も泣いていた。
魔星の空を飛んでいるティアーズは、どこかへ進んでいた。
つづく
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