灰間「あっ!!待て、こらあああぁぁぁぁぁ!!!」
人ごみの中、灰間は奇怪なカボチャの者に近づこうと必死に走る。
だが、奇怪なカボチャの者も素早く逃げ続けている。
灰間(そうだ・・・!こいつだ。野口や日下部はもちろん、
他の人間たちを多く消したのも、このカボチャ野郎に違いねェ!!
こいつは・・・・魔獣だ!!)
灰間がこのカボチャの者の正体を知っているのも、
全てペンダントが教えてくれたそうだ。そう。
このカボチャの者こそが、今回の魔獣であるのだ。
カボチャの魔獣「キキキキキキキキキキキキ・・・・・!!」
灰間「畜生・・・!ティアーズになりたいけど、
大勢の人に見られては不味い・・・!けど、尾行ならできっか。」
灰間はそのままカボチャの魔獣を追跡し続けた。
BAR基地の司令室に緒川が入って来て、大神に報告する。
緒川「隊長!!別の異常反応がある地点より発生しています!!」
大神「その地点は!?」
緒川「はい・・・っ!大鳥町の付近の5番地です!!
調査隊からそう報告しております・・・・!」
叶野がレーダーでその地点を確認して、大神に報告。
叶野「隊長!!大鳥町付近で確かに別の反応があります!!
先ほど発生した異常反応がその別の反応に近づきつつあります!!!」
大神「何じゃと!?叶野!!すぐに、バルワンダー1号で、
すぐにその地点へ向かえ!!上川にも連絡をとれ!!!」
叶野「はいっ!!」 叶野はヘルメットを取り、司令室から出た。
カボチャの魔獣を追い続けた灰間は、町外れの森にいた。
その森は暗闇と怪しい霧によって、不気味な感じが出ていた。
灰間「夜の森ってこんなに不気味だったのか・・・?むっ!?」
その時、灰間は少し遠いところから恐ろしい光景を見る。
それは、とても古く見える少し大きな小屋であった。その小屋の近くには、
無数の小さな墓石があった。灰間はその小屋に近づこうと歩く。
灰間「感じる・・・!この小屋の中に、カボチャの魔獣が・・・。
いや、それだけじゃない。別の邪悪な存在もいるらしいな・・・!!」
灰間は小屋に近づき、そのドアを開けて、その小屋に入った。
小屋の中はとても暗かった。灰間は辺りを警戒している。そこから、
複数の不気味な笑い声や呻き声が聞こえる。
灰間はそれに少しだけ恐怖を感じる。
灰間「な、何だ!?この小屋は・・・・!!」
すると、灰間にとって聞き覚えのある不気味な声が聞こえる。
不気味な声「ここは・・・・わしの家じゃよ・・・・・・!!」
灰間「っ!?その声は・・・あの時のババァか!!」
灰間がそう言うと、暗かった部屋が急に明るくなる。それにより、
どんな部屋なのかわかるようになる。部屋はとても古く、
少しボロボロだが、家具がどれも不気味に近い感じであった。中には、
不気味な顔をしたカボチャや、
複数のゾンビの顔が壁に付いているのが目立つ。
そして、灰間の前に魔女のコスプレをした老女がいた。
魔女のコスプレをした老女「いかにも・・・!
と言っても、わしは元々魔女じゃがな。」
灰間「元々魔女だ?じゃあ、お前は一体・・・・!?」
魔女だった老女「そうじゃな。まずは名を教えよう。我が名はゼルンチルダ!
魔星に生きる魔女の一人じゃよ。人呼んで・・・魔女魔獣!!」
灰間「魔女の魔獣かよ・・・!それより、ちょっと聞いて良いか?
カボチャみてーな奴が人間たちを浚ってよ。
そいつをちょっと探してんだけどよ。」
ゼルンチルダ「おおっ!そいつは、我が部下のガルプキンの事じゃな?
そやつなら、既にいるではないか。お前の近くに・・・・!」
灰間「何・・・?あっ!!」 灰間は近くにある、とても大きなカボチャを見る。
そのカボチャが光と共にカボチャの魔獣に変身した。
この魔獣がガルプキンである。
ガルプキン「キキキキキキキキキキキキキ・・・・・・!!!」
ゼルンチルダ「ちなみに、
ガルプキンが浚った人々もこの家にいる。見よ!!」
ゼルンチルダが左手をある壁に向けると、その壁が消える。
その消えた壁から恐ろしい光景が見える。それは、
普通の部屋とは思えない不気味な空間で、そこでは。
多くの人々がそれぞれの体勢で固まっていた。数人が、
怪物に棺桶に入れられそうだったり、
ゾンビに囲まれたり、死神に襲われたり、
様々なモンスターに襲われている感じにかたまっていた。中には、
触手に絡まれていて恥ずかしそうで泣きそうになる野口や、
無数の蝙蝠に囲まれて静かに目を閉じた日下部がいた。
灰間「っ!?日下部!!野口!!!」
ゼルンチルダ「何故、
わしがガルプキンに人間共を浚わせているか教えようか?
それはの。新しい薬品の材料になってもらうためじゃよ。」
灰間「新しい薬品・・・・!?」
ゼルンチルダ「そうじゃよ。
わしは生物の身体を材料に様々な薬を造ったんじゃ。
そして、人間共は、この星を狂わすための薬を造るために良い材料なんじゃ!
他にも、魔法の実験や部下の魔獣の餌にも使えるしのォ・・・・!!
いっひっひっひっひっひっひっひっひっひ・・・・・!!!」
ゼルンチルダが笑うと、灰間は怒りを込み上げて、殴りかかる。
灰間「ふざけんじゃねええええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
ゼルンチルダ「ぎゃっ!?」 ゼルンチルダは灰間のパンチで倒れる。
灰間「うるぁ!!!」 そして、灰間は次にガルプキンを蹴り飛ばす。
だが、ガルプキンとゼルンチルダは目を赤く輝かせて、立ち上がる。
ゼルンチルダ「いっひっひっひっひっひっひっひっひっひっ・・・・!!」
ガルピキン「キキキキキキキキキキキキキキ・・・・・・!!!」
二人の悪魔が立ち上がると、暗黒と共に巨大化しようとした。
灰間「っ!!ティアーズ!!!!」
灰間もウルトラマンティアーズに変身する。
不気味な夜の森で、3つの巨体が姿を現す。ティアーズの前に、
巨大化して変わった姿のガルプキンやゼルンチルダがいた。
ゼルンチルダは衣装は変わってないが、頭の方が変わっていた。
顔が醜くなり、肌が青色で目が赤い。帽子は被っていないが、
代わりに黒い頭フードのような物を被っていて、そのフードの上の部分では、
二つの大きく前の方へ曲がった突起があった。ガルプキンは、
黒マントで隠れた身体が見えるようになる。そのボディは、
紫色で怪獣らしい体型だが、
胸に赤い不気味な模様がある。尻尾も長くある。
黒マントは相変わらず付けている。カボチャの色が緑で目と口が赤い。
ゼルンチルダ「イッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒ!!!」
ガルプキン『キキキキキキキキキキキキキキキ!!!』
ウルトラマンティアーズ「・・・・・ショワッ!!!」
ゼルンチルダ「イッヒッヒッ!!わしらコンビに勝てると思うてか!!
ガルプキン!!ティアーズを殺しておやり!!!」
ガルプキン『キキキキキキキキキキキキキキキ!!!!』
ガルピキンが走り、ティアーズに殴りかかる。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・!・・・・・・!!」
ティアーズはそれを避けて、キックでガルプキンを打撃する。
ゼルンチルダ「・・・・・・!」
ゼルンチルダは両手から緑色の光線を発射して、ティアーズを攻撃。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・!?」
それを浴びたティアーズは倒れそうになる。続いてガルプキンが迫る。
ガルプキン『キキキキキキキキキキキキキキキキキキキ!!!!!』
ガルプキンのパンチがティアーズの顔面に直撃。
ウルトラマンティアーズ「・・・・!?・・・・・・!!」
ティアーズは倒れそうになるが、何とか立つ。
ガルプキン「キシィエエエエエエェェェェェェェェェ」
そして、ガルプキンの口から火炎を吐きだした。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・!ショワッチ!!!」
ティアーズはジャンプでそれを回避した。
ゼルンチルダ「イッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒ・・・・!!」
その時、ゼルンチルダは両手を空中のティアーズに向けた。
すると、ティアーズの動きが急に止まり、夜空に浮かんでしまう。
ウルトラマンティアーズ『うわっ!な、何だこりゃ!?動けねェ・・・!』
つづく
[0回]
PR