日下部「はぁ・・・。そこまで言うのあれば。」
灰間「わかりました。楽しんできます。」
大神「うむ。そうせぃ。」
上川「じゃあ、僕も・・・。」
大神「ただし、上川と叶野はわしと一緒にここで待機だ。
灰間の言う通り、今日も魔獣が来るかも知れんけェの。」
上川「そんなァ・・・・。」 上川はガッカリする。
廊下を歩く灰間と日下部は会話をしていた。
灰間「ところで、ハロウィン祭りって何時に始まるんだ。」
日下部「多分・・・。午後7時に行うと言ったわ。
終了時間は午前0時だそうよ。場所は大鳥町ね。」
そして、二人の前に緒川が歩いてきた。
緒川「あら。灰間隊員に日下部隊員。」
灰間「よぅ。緒川さん。悪いけど、俺ら。
ハロウィン祭りに参加するんで、もう帰ろうと思うんだ。」
日下部「大神さんが許可をしてくれたので・・・。」
緒川「そう。でも、良いわ。今日は何も異変がないから。
魔族の暗躍もないので、ゆっくり羽を伸ばすと良いわね。」
日下部「そう。ありがとう。じゃ、これで。」
こうして、灰間と日下部が基地から出ようと歩き続けた。
緒川「ハロウィンか・・・。私も子供の頃はよくやったな。」
緒川は微笑んで呟いた。
大鳥町を走るバルターボは何故かすぐに停まる。
何故なら、灰間がここで降りるためであるからだ。彼が降りると、
バルターボはまたすぐに走り、どこかへ去った。
灰間「ハロウィン祭り・・・。そんな祭りの準備なんて、
一度もしてねーもんなァ。それよりも、BARの仕事で忙しいし。ん?」
その時、灰間の前に怪しい雰囲気をした謎の人物が現れた。その人物は、
黒いマントを身に包み、魔女が被っているような帽子をしていた。
どうやら、この人物は魔女のコスプレをした老女らしい。
魔女のコスプレをした老女「おやおや。これはこれは・・・。
BARの隊員ではないかえ?いつも、ご苦労な事じゃのう。」
灰間「そうだけど、あんた。このハロウィン祭りに参加するの?」
魔女のコスプレをした老女「おおう。そうじゃとも。わしはの、
魔女と言うキャラがだーい好きでのぅ。じゃから、
魔女を演じて、子供たちを脅かそうと言うワケじゃよ。ひっひっひっ・・・!」
老女は不気味に笑うが、灰間は何も動じなかった。
灰間「魔女を演じるのは良いけど、
子供を虐めるってのはよくないと思うぜ?」
魔女のコスプレをした老女「いっひっひっひっひっひっひっひっひっ。
すまんのォ。じゃが、わしが子供たちを虐めなくても、
別の誰かが子供どころか全ての人を襲うやも知れんぞよ?」
灰間「別の誰か・・・・??」
魔女のコスプレをした老女「それは、自分で探すが良い・・・。
ヒントは、シンボルじゃよ。ひっひっひっひっひっひっひっひっ!!」
老女は笑いながら歩いて去って行った。
家に帰った灰間は自分の部屋で、
ベッドで横になりながら漫画を読んでいた。
その漫画は、恋姫の某アンソロ本らしい。その時。
美由紀の声「翔うぅぅ!ちょっと来てえええぇぇぇぇ!」
母親である美由紀の声が聞こえたので、灰間は起き上がり、
部屋を出て、美由紀のところへ行く。
1階の和室に来た灰間は美由紀に近づく。美由紀の両手には、
黒いマントを持っていた。これを見た灰間は驚く。
灰間「うっ!?か、母さん。これって・・・。」
美由紀「見ての通り、コスプレよ。
ハロウィン祭りに参加するんでしょ?」
灰間「まあ。それもそうだけどよ・・・。」
美由紀「だったら、これを着てらっしゃい。もうすぐ始まるのよ?」
美由紀は灰間にマントを近づけると、灰間はそのマントを着る。
美由紀「ついでに、これもあげるわ。」
美由紀はそう言って、両手でカボチャのような物を持つ。
灰間「ええぇぇっ!!?こ、これを付けるの!?」
灰間はそれを見てさらに驚く。
美由紀「ええ。せっかくだし、カボチャのお化けがちょうど良いと思うわ。
さっ。このカボチャの仮面を被って、ハロウィンを楽しみなさい。」
美由紀はカボチャのような仮面を灰間に手渡す。
灰間「これ、本当に被るのかよ・・・・。;」
つづく
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