灰間「頼みたい事・・・?何だよ。それ。」
大岩「最近は毎日子供たちを浚っている、
謎の二人組の噂がしとる。
おどれももちろん、その噂を知っとるじゃろう?」
灰間「ああ・・・。BARもそれを追ってるな。」
シスターの女性「何故、あの二人組が子供を狙っているかは、
理解できません。ですが、このままでは、その子供たちが、
可哀想です。そして、教会の近くの施設にいる、
身寄りなき子供たちまでも狙われたら・・・・っ。」
シスターの女性は涙目で言い、大岩は物静かに言う。
大岩「そこで、おどれにゃその施設の子供たちを、
守ってもらいたいんじゃ。あの子供たちには、
これ以上、悲しい想いをさせたないけェの。」
灰間「子供たちを守れ・・・か。お前、以外だな・・・。」
大岩「何が以外じゃ?」
灰間「お前が子供を愛してるなんて、知らなかったぜ。」
灰間が嫌味に言うと、大岩は怒って彼の胸ぐらを掴む。
大岩「悪いんか?こりゃ・・・!」
シスターの女性「大岩さん!!止めて!!」
大岩「うっ!?すまんのォ・・・。」
シスターの女性が悲しげに叫ぶと、大岩は灰間から離れる。
灰間「・・・・けど、俺だって子供たちに危険な目に合わせたくねェ。
その施設の子供たちの事、守ってやるよ。」
野口「灰間君・・・・。」 灰間の言葉に嬉しそうな野口。
大岩「・・・っちゅーワケじゃ。天宮さん。」
シスターの女性の名は天宮と言う。天宮は、
喜びの表情で灰間の両手を掴む。
天宮「ありがとうございます。灰間さん。
あなたがそれを守ってくださると、きっと、
神様があなたに幸運を与えてくださるでしょう。」
灰間「は、はあ・・・・。」
天宮「さっそく施設に参りましょう。」
教会の隣には、施設らしき建物があった。そこには、
身寄りのない子供たちが複数住んでいた。
その中に入る、灰間たち。この部屋では、
子供たちが多く遊んでいる。
大岩「おう!!おどれらァ!!」
男の子A「あっ!大岩のお兄ちゃんだ!!」
女の子A「お兄ちゃん!!遊んで遊んで!!」
少数の子供たちが一気に大岩に近づく。
大岩「おお!おどれら、今日も元気で良えのォ!はっはっはっ。」
大岩は嬉しそうな笑顔で、一人の子供の頭を撫でる。
その雰囲気を見た灰間と野口はぽかんとした。
灰間「信じられん。子供を愛してるのは、マジだったとは。」
天宮「私と大岩さんは幼い頃からは友達だったんです。
幼い頃、私はよくいじめられて、
それを大岩さんがよく助けてくれました。
私が悲しそうになった時は、いつも彼が慰めてくれました。
それに、この施設の子供たちは親に捨てられた者、
怪獣災害で親を失った者がほとんどです。初めは皆、
悲しみに満ちていましたが、大岩さんがそんな子たちをも、
慰めて、元気づけてくれました。彼は・・・・。
誰よりも大きな優しさを持っている偉大な人なんです。」
野口「そうですか。大岩さん。優しかったんですね。」
灰間「いつも不良な感じを見せた野蛮な奴がな。」
灰間と野口は大岩と子供たちが遊んでいるところを見続けた。
その時、
灰間のポケットにある携帯電話が鳴り始める。
灰間「もしもし?」 灰間はその電話を使う。
電話からは日下部の声が出た。
日下部の声『BARよ!ポイント28にて、
例の二人組が現れたわ!!』
灰間「何だって!?・・・けど、行けねェ。」
日下部の声『どうして!?』
灰間「俺はちょっと教会にいる子供たちを守ろうと思ってね。」
つづく
[0回]
PR